第34話 麻痺解除薬
こんなに簡単に出来てもいいものでしょうか?
もっとも主人公は失敗作を大量に作ったようですが。
現在大量のゴミ製作中。
いや、別にゴミを作りたいわけではないのだが・・・。
麻痺の解除薬作れないかなと実験しているところだ。
正直現在手に入る素材は大部分試したと思う。
まぁ、合成の仕方でも変わるだろうがその劣化版すら出てこないとなると根本的に間違っているのだろう。
なんかヒント位あればなとアイテムボックスを眺めていたら【濃縮ポーションLv.3】が目に入った。
あったなそういやこんなもの・・・。
これが完成しあまりの味のひどさに変な意味で倒された後、錬金術のサブギルマスにこのポーションを見せに行ったら「それ役にたたんだろう?」と苦笑いされながら言われた。
確かに回復量はポーションより多い、しかしこれを作れるスキルレベルだとより上位の【ハイポーション】が存在するうえ、味最悪のため飲むのに勇気がいる上に振りかけても装備に後々匂いが残るためものすごく不評なんだとか。
おかげで【ハイポーション】があるならこれいらないといわれるためにギルドでも教えておらず、いわゆる隠しレシピのひとつになっているとか。
これ使ってないし試してみるか・・・。
【解毒薬】のレシピを参考にして【濃縮ポーション】×1、【乾燥マジョラム 】×2、【麻痺草】×1、【蒸留水】でやってみる。
【解毒薬】の違いは【濃縮ポーション】と【麻痺草】だ。
まぁ、【解毒薬】では【ポーション】と【毒草】だったわけだが。
乾燥マジュラムと麻痺草を磨り潰して蒸留水に混ぜてそこに濃縮ポーションを混ぜる。
よくかき回した後ボールに漉してビンにつめる・・・。
さてさて・・・【鑑定】では・・・。
【麻痺解除薬(中) Lv.4】
プレイヤー生産品 (生産者:ラン)
中レベルまでの麻痺を解除することができる。
う~ん・・・できたけどちと悩む結果だな・・・。
そもそも(中)ってどれくらいをさすのかよくわからん。
それにアイテムのレベルがあがったら高レベルでも解除できるようになるのかそれてとも材料を変えて高レベル用のレシピが別に存在するのか・・・、なにしろ【麻痺】をおこす素材ほかにあるもんな・・・。
【クイスナの果実】も見事に麻痺果物だし、【カルンベラーの花】も麻痺草だしな・・・こっちは葉っぱじゃなくて花びらのほうだけども・・・。
試してみるか・・・・。
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結果からいうとゴミ以外出来なかった。
配合が間違ってるのかそれともそもそも出来ないのかすら判断つかない。
まぁ、果物はたぶん配合が間違っているのだろう・・・【生ゴミ(麻痺(小))】なんて訳のわからんゴミ出来たし・・・。
ゲームのゴミ箱は便利だ・・・一定時間たったら勝手に消えるのだから。
ゴミの分別が必要ないなんてすばらしい!
なんかいつか他の世界からゴミ捨てるなとかクレームきたりして・・・。(笑)
そろそろカナ達も来るころだしギルドハウスに戻るか。
玄関を出てギルドハウスに向かおうとすると・・・。
どうも目線があるような気がする・・・。
しかし【観察】のスキルに反応ないしな・・・。
ここが街中でないのなら範囲魔法かまして【隠蔽】してないか確認するのだが・・・。
街中で攻撃魔法使えないしな・・・。
まぁ、気にしないでおこう・・・。
・・・(バタン)・・・
・・・(ホッ)・・・
扉に背をつけて扉の向こう側の気配を探る。
あきらかに数人の気配がいきなり出た・・・。
ふむ・・・【隠蔽】のスキルがこちらの【観察】のスキルより一定以上高いと見つけられないのかもしれないな、うむ、よい知識を得れました、よって今回は見逃してあげましょう。
そう判断して2階の休憩室に向かうことにした。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
いや、なんでもない。
それより、いつ行くのか決まったのか?
「うん、土曜日の13時からいくことに決まったよ。」
となると【ルカ】さん、【MPポーション】どれくらいいる?
「大丈夫です、10本ほどストックありますので。」
そっか、なら俺からはもうひとつ、とりあえず中レベルまでの麻痺解除薬はできた。
ただ、中レベルというのがどれくらいをさすのかわからん。
そういってカナに【麻痺解除薬(中) Lv.4】を渡した。
まぁ、こいつも本番で実証試験だな。
サンプル用モルモット役は俺を含む6人と、あぁ、そうそう念のため解毒薬も何本か作っておいて試すか。
ん?みんなほうけているが大丈夫か??




