第32話 お祭り
いよいよGW終わりです。
土地管理人のNPCに30万Gを払う。
「はい、確かに30万G確認しました、こちらが設計図面です、こうしてほしいというご希望がありましたら今ここで言われますとその通りに建設いたします。」
あ~でもない、こうでもなとうながりながら何とか初期設計図に手を入れて建設をお願いする。
「3日で完成いたします。完成を確認されましたらもう一度私に話しかけてください。建物の鍵をお渡しいたします。」
うん、完成楽しみにしているのでお願いします。
大体リアル1日でゲーム時間は3日だから明日仕事を終えて入れるころには完成しているな。
さて、店の商品どうしようかな・・・ギルト売店ととかぶらないラインナップにしたいしな・・・。
そんな風に思いながら中央広場のバザー会場を冷やかしながら歩く。
時々掘り出し物というかなぜこの価格で?というものがうりバサーしている人に聞くとサービスだと答えられた。
【鑑定】持ちがみれば一発でわかるが大抵このスキルは持っていない。
基本攻略組にはあまり用事無いからだ。
逆に生産組はほとんど全員持っている。
というか持ってないと自分で作ったアイテムの性能もわからない。
そして生産組はプレイヤー全体の2割もいない。
まぁ、片手間職人はそれなりにいるがそういった人は素材そのものも店買いのため武器防具でもない限り【鑑定】なんかいらない。
まぁ、もっと簡単に言えば国営の各ギルドのギルド員に見せたら全部教えてくれる。
生産組の職人は数作るからそんなめんどくさいことしないが片手間職人は生産そのものが国営ギルド内の生産設備で作るから聞くのにそんな面倒はない。
生産組の職人はほとんど自分のホームにこもって作るからな・・・。
そんなことを思い生産アイテムは買うのを控えたがその代わり素材は格安なものはそれなりに購入した。
そんな感じで冷やかしながら見ているとヒカリちゃんとナナリーちゃんが俺を見つけて小走りに走ってきた。
「お姉ちゃん、やっとみつけた。」
「大変なことになってるの、ランお姉ちゃん助けて・・・。」
聞くと野外飲食店でヒカリちゃんたちの所属しているギルドの人間とかが暴れているという。
あの人たちが暴れる?
ちょっと信じられないがとにかく行ってみることに・・・そこには・・・
「そこの調理人!店出すならうまいもの出さないか!」
「トリのから揚げを要求する~~~♪」
「エーールまだ~?」
「味のない飯はいらん、うまいもんよこせ~~~!」
どっかで見たことある光景が目の前に広がっていた・・・。
というかこのイチャモンのつけ方はずいぶん手馴れているように感じるが君たちはどごぞの組のチンピラ御一行様でしょうか?
調理人泣いてるぞ・・・
「誰が作ってもこのゲームの料理は全部こうですって!」
半分べそをかきながら反論するが即座に再反論
「いいや、俺は昨日このゲームの中でうまいもん食った!」
「あのステーキやから揚げは美味しかったわね。」
あぁ、あの料理人本格的に泣きそうだぞ・・・しゃあない助けるか・・・。
【隠密】で姿を消し【フェン】と【ラナ】と【テディ】にハリセンを勢い良く振るう。
スパパパーーーン!!!
てめぇらも職人の癖して酔っ払ったからといって他の職人いじめていいと思ってるのか!
目をぱちくりさせたままこちらを見て・・・
「おぉ、我が願いかなったり!!ランちゃん昨日のから揚げ串プリーーーズ!」
「ランちゃん!パンケーキ!!」
その酔っ払いの声を聞いた子供たちは目を輝かせ・・・。
「お姉ちゃん!お手伝いの準備完了です!」
【かわいいは正義】ギルドでお手伝いをするときのエプロン装備で立っていた・・・。
ちなみに【かわいいは正義】ギルドは「働かざるもの食うべからず」の信念の元にヒカルちゃん達5人もギルド内のお手伝いをしているそうだ。
なんか甘いものに飢えてる?
とりあえず店の店主に一言いい調理台を使わせてもらうことに。
微妙に背が届かないので足場の台をアイテムボックスから取り出しその上に載って調理開始。
店主にもレシピ調理は基本味なしということを教え味をつけたければオリジナル調理しかないとも。
ただオリジナルといっても難しく考える必要なくリアルの料理を材料等多少アレンジすればできるとも教えておいた。
というよりゲーム内では素材が名前が違う程度ならまだしもまったく別物だったりするのでその辺は臨機応変にやるしかない。
さきほどもらったオリジナルレシピ帳による簡易製作も考えたが他人に見られたくないしなにより材料の一部がなかったりするので全部手動生産ですることに。
ステーキにから揚げ、パンはレシピ製作で作りその間に物をつめてサンドイッチや調理パンうを作りさらにホットケーキ等のお菓子も作り、(お菓子は俺の後ろで子供達が一番良く食べていた)後果汁を絞って氷系統の魔法で冷やした水に混ぜて出したり酒に混ぜて果実酒もどきを作ったりして出した。
気がついたらすごい人手・・・。
なんか酔っ払ってけんかしてNPCの衛兵に連行されているのもちらほら・・・。
なんか最後は食堂のおばさんみたいになってしまったがみんな楽しめたみたいだし、まぁ、いいか。
明日からGWも終わって昼間は入れないからまた週末に遊ぼうなとヒカリ達と約束して落ちることにした。
あぁ、店のほうは材料なくなったので終わりです。
最後まで付き合って逃げ出していませんよ。




