第21話 精霊魔法の覚え方
精霊魔法がついに解禁
主人公はやっぱり苦労する?
「南方港町エリーゼ」
始まりの街「エリーシャ」の東方にある町。
エリーシャ市と違い港町なので魚介類が豊富。
南の地区に湿原を抱え水棲魔獣も確認されている。
エリーゼに関してはこれくらいしか情報がない。
とりあえず俺たちはエリーゼの門をくぐった初めての冒険者となった。
『運営からお知らせします。ただ今最初の冒険者達が【港町エリーゼ】に入りました。これによりエリーゼ周辺に関するクエスト・ミッションが解禁されます。同時に【エリーシャ】と【エリーゼ】との貿易が再開されるため本日24:00から貿易再開に向けたサーバーメンテナンスに入ります。時間は6時間の予定です。メンテナンスに関する情報は公式ホームページで発表します。最後に最初にエリアボス戦を突破しエリーゼの街に到着された18人の皆様おめでとうございます。この18名様にはメンテナンス終了後、冒険者ギルドにお越しくだされば【称号】と【ユニークアイテム】が冒険者ギルドより支給されますので楽しみにしていてください。』
「やっぱり私たちが一番のりか・・・」
ファンファンさんの考え深い声に耳を傾けながらも俺はある一点に目が釘付けだった。
俺の目の前の店に明らかにGMではないエルフのNPCがいた。
思わず走りよって声をかける。
突然でお邪魔して申し訳ないがエリーシャからきた冒険者でランといいます。いきなりで申し訳ないがあなたは【精霊魔法】がつかえますか?
NPCは不思議そうな顔して答える。
「えぇ、私は生粋のエルフだから普通に使えるわよ、それがなにか?」
すみません、俺たちの仲間にハーフエルフの人たちが数名いるのですがみんな人間の町育ちで【精霊魔法】が使えないのです。よければ教えてやってもらえないでしょうか?
「ええ、基礎的なものでよければかまいませんよ。」
思わず俺は満面の笑みを浮かべて仲間たちに声を上げた。
【ルン】さん、【ナグス】さん、【ホンカン】さん、この方が【精霊魔法】教えてくれるだって!!
それを聞いた3人がすっ飛んでくる。
今までエリーシャでは精霊魔法を教えてくれるNPCがいなかったために魔法の要素がありながらハーフエルフを選んだ人たちは魔法が使えなかった。
それがここで解消されるのだから喜ばないはずがない。
満面の笑顔で3人を呼んでいた俺の後ろでNPCのエルフがとんでもないことを言い出した。
「当然あなたも習いますよね?」
振り返るとそこには俺も習うことがさも当然のようにと考えてる笑顔のエルフさんがいた。
え???俺【ヒューマン】ですよ?
・・・笑顔のエルフさんかいた。
習わないという選択肢はどうもないようです。
『【クエスト:精霊魔法を習得しろ】が発生しました!』
クエストまで発生したよ。おぃ・・・。
ちなみにこのNPCエルフさん、名前は【ティード】というらしい。
えっと、その名前やばくない?
そのままんじゃないし短縮だから大丈夫だろうって?
ソウデスカ、ナニガアッテモオレシラネ・・・
【ティード】さんの青空【精霊魔法】講座はじまりはじまり♪
ぶっちゃけた話、精霊語がわからないと精霊と話することができないから絶対覚えろとみっちりきっかり叩き込まれました。
はい、2時間ほどでスキル【精霊語】Lv.1が出てきたのには驚きました。
ちなみにほかのみんなは長そうだからといって転移ポータルで先に帰りやがった。
薄情者~~~~~!!!!
【精霊語】覚えた後は実戦形式、まずは精霊を呼び出すことから。
ボクヒューマンダカラムリダヨネ・・・・
なんて思ってたときもありました・・・。
ほかの3人よりも早く光の玉が集まってきたよ・・・。
これが精霊らしいです・・・。
精霊にも女の子や男の子がいるようですが・・・さっぱり見分けがつかん・・・。
色のついた光の玉が浮かんでるようにしか見えん・・・。
自分が手をかすんだ私がお話しするのよとなぜか俺の頭の周りで喧嘩する精霊たち。
俺の何が気に入ったのやら・・・。
ふと顔を上げてみると・・・・。
精霊たちがうんかのごとく集まって俺を取り囲んでいました・・・。
ピンポーン
あっ、アナウンスの予告・・・なんかいやな予感・・・。
『【精霊たらし】の称号を手に入れました!』
なんじゃそりゃ~~~~~!
俺なんもしてないだろうが!!!!!
3/29 誤字脱字修正




