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One in the WORLD  作者: 黒鷹
第4章 遺跡都市ミルシャ
108/130

第100話 それぞれの苦悩

ついに100話到着!

閑話もあわせたら108話。

1話1話が短いものだが良くここまで書いたものだ・・・。

-SIDE 新藤社長-


社員「だめですね、どうシミュレートしても彼の勝つ確立は1%以下でした。」


新藤「工藤なら1%あれば後は工夫で勝率引き上げるとか言いそうだが・・・」


社員「それでも無理なものは無理です!」


新藤「それでも勝ったじゃないか、あいつ・・・」


社員「だから全員頭抱えているんです!!」


社員の言葉の通り開発室のメンバー全員が新藤の前で頭を抱えて唸っていた。

原因は先日行われた「遺跡都市ミルシャ」 のコロシアムで行われたグランドミッション関連の通称「試しの門」と呼ばれる対遺跡ダンジョン試験である。

この試験そのものは大体レベル70前後クラスのモンスターにより行われるものだが一番最初の試験者ということもあり少し怖いと思わせるために通常より高いレベル75の『サーベルタイガー』が用意されていた。


初めての到着者の最大スキルレベルは基本スキルのうちの【剣】スキルがレベル61補助に【格闘】スキルのレベルが59。

残念だが通常のレベル70モンスターても正直難しいだろう、なのに最初の挑戦者という理由だけでレベル75のモンスターを宛がわれている。

正直理不尽としか言いようの無いものだろう。

・・・挑戦者が工藤の操る『ラン』でなければ・・・


正直最初の挑戦者が工藤のやつだと知ったときなんとなくだがモンスターを倒すんじゃないかと思っていた。

普通ならほぼ不可能なはずなのにだ。

結果は想像通り工藤の操る『ラン』が辛勝とは言え勝利を収めた。

そしてここから検証を始めたわが社の開発室のメンバーの苦悩が始まる。


無理なはずなのに最後の最後でひっくり返された。

こういった科学至上主義の人間の集まる開発室には『奇跡』という言葉存在しない。

倒された以上何かしら理由がある。

のちのちに生かすために同じデーターのキャラクターを作りシミュレーションをして原因を探る作業から始める。

しかし何度やっても勝率は1%以下。

最後の技にいたっては強引にこんな技と設定し作らなければ再現不可能であり他の人ではおそらく同じことは出来ないだろうという結論に至った。

そもそも『魔法の融合』などとこちらの設定に無いことをシステムに認めさせることが出来ることが理解不能だとか・・・。


まぁ、俺的には『工藤』の名前だけで納得してしまうものがあるのだが開発室の連中を納得させられるような説明なんて出来んしな・・・。

あいつは小学生の頃から一部の者たちに『ワイルドカード』とか『ジョーカー』とか言われ続けてきた。

他の2人ほどの仲間とつるんで何回不利な状況の喧嘩をひっくり返してきたことか。

しかも喧嘩だけではなく普段の生活からしていろいろ他人から見たら理不尽な行動してきたからな・・・。

知り合いの中では『工藤』がやったといえば納得してしまうことが多かったし・・・(苦笑)


『奇跡』・『努力』・『根性』でまとめてひとくくりにできる性格ならこいつらもこんな苦悩すること無いだろうに。

奴の友人には共通の認識がある。

工藤には『まじめな奴ほど馬鹿を見る』法則が当てはまるのでまじめに考えるだけ損をするとう認識だ。


さて・・・この事態どうやって納めるべきなのかね・・・。

彼等の性格からして当分苦悩が続きそうだね・・・。



-SIDE OUT-




-SIDE カナ-


お姉ちゃんの強行偵察の結果により新エリアにはギルド的には当分お預けということになった。

理由は『強すぎる敵』の一言だろう。

お姉ちゃんの『少なくともコロシアムの敵は70以上のレベル、外のエリアも掲示板を見ている限り(南エリアは)同じようなレベルと思う。他にもイベント用ドラゴンに定点配置されているNM(ネームドモンスター)クラスのイノシシが配置されている。現時点でミリシャに行っても買い物以外では他に出来ることが無い。それならば新エリア対応レベルまでこちらでスキルレベル上げをしたほうが結果的には早道になる。』という意見が決め手だった。

そこで新人4人分の武器防具をお姉ちゃんが作ってくれエリーシャ近郊のエリアでしばらくレベル上げをすることになった。

ある程度スキルがあがればまた4人には装備の更新してもらってハイデル廃坑でスキルあげを実行することになった。

幸い今は夏休みの真っ盛りだ。

大学生の休みは長い。

バイト等の時間を除いてもそれなりに時間も取れる。

さすがに社会人のお姉ちゃんはそうも行かないけど・・・。(苦笑い)


そうそう週3日でお姉ちゃんの喫茶店に臨時のアルバイトをさせてもらうことになった。

毎年のことながら私はここ以外でバイトしたことが無い。

他にも経験したほうがいいのでは無いかとお姉ちゃんは言うけど安心して働ける上にバイト代も高いしなにより家の近く!

こんないいところ知ってしまったら他では働けませんって(笑)


それでお姉ちゃんは社会人のため皆と違う時間に活動するので独自にスキルレベル上げをするとのこと。

なんでも新エリアの南エリアと西エリアを主として素材探索も兼ねて動くらしい。

人には新エリアはしばらくやめておけといいながら自分はちゃっかり探索する気だ。

しかし私達みたいな冒険者のみではなく生産者を主体とする人には新エリアの情報はいち早く抑えておきたいのだろう。

もっともお姉ちゃんの戦闘を見て生産者が主で冒険者が副だなんていっても誰も信じないと思うが・・・。

ファンファンさん曰く【錬金術】ではおそらく最もレベルが高い、さらに【鍛冶】・【彫金】・【皮細工】・【裁縫】も10指に入るとか・・・。

ついでにいえば【付加術】では他の誰も使えないことですらやってのけるらしい。


生産者はトップクラス、冒険者としても確実に50位以内に入る実力。

しかも装備までプラスしたらまちがいなく上位10位以内に入るだけの戦闘力を持っている。

昔お父さんに聞いたお姉ちゃんのニックネーム『ワイルドカード』・『ジョーカー』、まさしくぴったりだわ。


そしてその実力が知れ渡りお姉ちゃんの気難しい(実際にはそんなことは無いが赤の他人にはそう見えるらしい)態度を見て本人に直接交渉するのではなく同じギルドのメンバーに間接依頼と言うか間を取り持って欲しいとかいうのが増えてきた。

もちろんそんなことは一切受け付けてない。

気難しくは無いがどこか単純なところがあるお姉ちゃんは怒らせると恐ろしく怖い。

実は新メンバー除いて他のメンバーは一度はお姉ちゃんを怒らせた経験がある。

手は出してこないが口も利かない。

それならそばにいないといいのだがそんな時に限ってなぜか絶対にそばにいる。

そして不機嫌オーラを全力で叩き続けるのだ。

これが恐ろしく精神力を削る。

大抵は1時間持てばいいほうだろう。

というよりとばっちりを受ける周りが全力で謝る様に説得する。


実際のところお父さんにその話をするとそれはまだいいときの状態だという。

本気で怒らせたら有無言わずに病院コースだとか・・・。

内容を聞くと体中震わして『聞くな!』の一言。

ちなみにお父さんの友人何人かに同じ事を聞いたらまったく同じ反応された。

い、いったい何をされるのか・・・何も語らないお父さん達を見ると聞くことのほうが怖くなる。

それ以来絶対お姉ちゃんを本気で怒らせないようなしている。


お姉ちゃん、テルやメールの攻勢で一時期本気で不機嫌オーラ撒き散らしながら自分の店の作業室に篭っていたからな・・・。

入るの一時中断でもすればいいのに商品なくなると困るからといって律儀に入っていたし・・・。


あんまりひどくなったときはさすがに店閉めた上にギルドショップからまで商品引いたものだから一時期完全にMPポーションなくなるわ、ハイポーションが値上がりするわでゲーム経済が混乱しかけたことがあった。

たった一人、しかも消耗品がなくなるくらいでというかもしれないがそれを安く大量に供給していたために値が上がらなかったのも事実。

しかもMPポーションにいたっては少なくとも販売する人の中でお姉ちゃん以外で作れる人がいないことが判明。

おかげで関係ない人まで多大な影響を受け店に押しかけていた人は公式掲示板で証拠のSS(スクリーンショット)公開の上吊るし上げまで食らう始末。

今まで生産者を下に見ていた冒険者達が生産者それも希少価値の商品を作れるものがストライキややめた場合どのような影響が出るかよくわかることとなり生産者を馬鹿にするものが少なくなった。

今回の件でもそうだ。

生産者が新エリアに対応できる装備をすぐさま供給開始してくれたおかげで意外と新エリアにまだいけなくても不満が少ない。

これは素直にお店のほうでも70ぐらいまで頑張ってあげて欲しいと張り紙までしているからだ。

装備だけで対応するには限界がある自身のスキルレベルもあげないと今後難しくなりますと予想までされた以上頑張るしかない。

また価格も下げてくれたので目安のレベルになる位には貯まるだろうと予測されているのも好印象のひとつだろう。


お姉ちゃんのお店にも指輪の新商品が出た。

確かにお姉ちゃんの店の物としてはかなりの高額商品だが装備で見る限りそれほど高価では無いと私は思う。

なにより追加効果を主にした指輪はのどから手が出るほど欲しいものだろう。

私個人としては【デフェンスリング】と【リカバリーリング】の上位版の100万Gの【II】シリーズの指輪が欲しい。

お姉ちゃんにおねだりしたがさすがに新商品だからとやんわり断られた。

でもギルドメンバーが今月中に70台にのせれるようなら全員の分作ってやると確約をもらった。

さいわいお姉ちゃんを除いて全員大学生で夏休みの為、時間だけはある。


さぁ、みんなキリキリスキルレベルあげに行くわよ!!



-SIDE OUT-



カナの気合を入れている後姿を見ると新しく入ったメンバーが可愛そうになってきた。

思わず店の商品を作る手を休めて考え込む。


絶対あれは全員を今月中に70台まで上げるだろうな・・・。

しかたないカナはともかくつき合わせられた連中のためになにかおまけとして作るとしましょうか。(苦笑)


煽り方を間違えたよな・・・みんなすまん!!

100話まで到着!

そんなわけでしばらくいくつか閑話をはさんでから次に進みます。


え?ルビナスとの話が出来てないのだろうって?


ソ、ソンナコトナイヨ・・・

チャクチャクトカイテマスヨ・・・

モンスターノセイデイロイロニツマッテマスケド・・・


・・・聞かないでくれーーー!!

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