第92話 ちょっと気になる・・・
あのドラゴンとくればこの人は必要でしょう
門番に転移ポータルの場所とこの街の冒険者ギルドの場所聞く。
転移ポータルはついでだったがすぐ近くの南エリアの広場にあると聞きそこに行って登録してから中央エリアにある冒険者ギルドに行くことに。
冒険者ギルドは「エリーシャ」のギルドとは違いまるで喫茶店のような内部だった。
どうやら奥のカウンターでそれぞれ依頼等を受けるのは同じだが「エリーシャ」のギルドが荒くれ物が集まる酒場見たいなのに対して「ミルシャ」のギルドは若い女の子の集まる明るい喫茶店という感じ。
正直言って自分がここにいるのが場違いな気がしないでもない。
いや、むしろ荒くれ物が多い冒険者がこんなところで落ち着いて飲み物飲めるか!と言いたい。
正直武装をはずして普通の服を着ていたほうがこの中に普通に紛れ込めそうだ・・・。
どうせ「女の子」のアバター使わせられてるんだし・・・。
野郎共はこんな場所あまり居たくないだろうななどと思いつつ子供達と受付カウンターに向かった。
エリーシャの冒険者ギルドからの依頼で手紙を持ってきました。
「「「「「きました~!」」」」」
子供達も元気な声で同じことをいい【大事なもの:冒険者ギルドの手紙】をカウンターのお姉さんに皆でわたす。
「はい、確かにお預かりいたしました。」
にっこり笑って手紙を受け取るお姉さん。
いいですね、最近はファーストフードのお店ですら笑顔を見せないお店もあるのですから大変良いことです。
「皆さんは遺跡には行かないのですか?」
そう聞かれたので「潜れるものなら行きたいですね」と答えると遺跡に入るのは許可制でコロシアムで実力を示さない限り許可が下りないと言われてしまった。
ミッションの終わりの合図が出ないところを見るとおそらくコロシアムで条件満たさないと終わらないんだろうなと思いつつも本日はそろそろ時間なので解散することに。
コロシアムは単独挑戦ものだしな・・・。
夜にでも挑戦してみるか・・・。
子供達はポータルでエリーシャに戻ったが取りあえず見学のつもりでコロシアムに行ってみるか。
うわ・・・・ローマのコロッセオの完全版だな・・・。
エリーシャ郊外の円形闘技場の2倍以上はあるんじゃないだろうか・・・
つい先週におこなわれた『武踏会』の本戦会場になった円形闘技場を思い出し見比べていた。
中に入るのは無料らしいので観客席のほうに入ってみた。
闘技場の中ではモンスターと人が戦っていた。
見てみると人のほうはNPCであることを示す青色のネームが表示された。
【観察】でさらに見ると・・・・
【ルーフィス】
種族:ヒューマン
性別:男
職業:冒険者・剣士
称号:ソードマスター
上記のように表示された。
(強いなあの人・・・)
まったく危なげなく相手のモンスターを相手する人物を何気なく見ているとどこかで見たことがあるような気がしてきた。
(このゲームで? いや、あんな強いNPCなんて知らないし聞いたこともない。 なんかのイベントでも知らないし・・・)
しばらくじっと考えていたらこのゲームではなくとあるTRPGを原型としたアニメのキャラクターを思い出した。
(まさかロー○ス島の傭兵王がモデルか?)
髭を付け加えてもう少し年を取れは傭兵王そのままんだ。
まさかと思いつつ【鑑定】を使ってNPCの剣を見てみる。
【ソリッドストラッシュ】
システム品:SL品・非売品
武器:片手半剣 (両手・片手兼用)・バスタード・ソード+2
攻+45 (両手時:攻+68) STR+12 DEX+18 追加効果:防御値効果無効
相手の防御点または防御力を無視してダメージを与えることのできる魔剣
・・・・・・・
もろにあの傭兵王じゃないか!
運営も自分の会社と同じ名前だからといって文字一文字追加しただけでそのまま採用したんじゃないだろうな?
もうちょっと名前変えろって・・・。
そういや傭兵王の大陸時代の名前って・・・
一文字変えてあるだけじゃないか!!
運営、著作権とか本当に大丈夫だろうか・・・(苦悩)
それにしても・・・あのNPC・・・コロシアム勝ち進んだりしたらどこかでぶつかるんだろうか?
あの武器厄介すぎる・・・。
「防御点または防御力を無視」ってこちらがどんな防具で固めていても素でそのまんまダメージってどんな反則だよ。
物語読んでるときは笑うだけで済ませられたがいざ対戦相手として検討したら厄介以外何者でもないな・・・。
さすが原作者に「傭兵王ともども封印したい」と言わせた反則チート武器。
んなもの持たせないでくれ・・・。
取りあえず・・・飯食うために一度ログアウトしよう・・・。
原作者に「傭兵王ともども封印したい」と言わせた
上記のくだりは過去このゲームの出していた会社のHPのQ&Aに書いてありました。
今このゲームを出している公式HPではSW2.0に移行したので傭兵王時代のQ&Aはなくなっています。
またこの剣はこのゲームにあわせて攻撃力やステータスアップはそれらしい仕様に変えてあります。
さて、話を引っ掻き回すためにプロットにない人物の登場となったがどこで絡まそうか楽しんで考えてます。
06/10 誤字脱字修正




