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第二録 突然の月人襲来

漸く書きまして超絶龍神録。


今回は発展部分だけです。



ではどうぞ

 暫しの沈黙の後、優の後ろの二人が起きた。


「ん~……何ここ、床が冷たくない? って床じゃない! 何処ここ?」


「あぁ~……状況把握、幻想郷、守矢神社前でス」


「あ、確かにそうだね。……って、何か見た事の無いイケメン巨人が居るんだけど」


 イケメン巨人って……


 龍神は心の中でツッコミながらも挨拶をした。


「俺は拳咲 龍神。よろしくね」


「茜、アントニオン、もうわかると思うけど、此処は俺達の知ってる幻想郷じゃない」


 後ろを振り返った優の言葉に茜と言う少女とアントニオンと言う少年? は頷いた。


「まあ、完璧では無いけど、何となくわかるよ。ね、みんな」


 茜がそう言うと、突然 茜の背後から朱い鳥、玄い亀、白い虎、青い龍が現れた。


 その光景を見た龍神と神奈子は直ぐにわかった。


「四聖獣…!」

「四神…!」


 するとまるでいつも通りかのように茜は四神と話し出した。


「青龍、幻想郷の空気は?」


「はい、全てが同じですが、やはり空気内の力が違います」


 青い龍が茜に向かって話す。


「わしも長年の勘と言うやつですかな、違うとわかりますじゃ」


 玄い亀が茜に向かってそう言う。


「僕も地を視たんですが、僅かに質が違いますね」


 白い虎が茜にそう述べる。


「全てを纏めた結果、私達が知ってる幻想郷とは違うと言う事です」


 朱い鳥が結果を纏める。


 朱い鳥が纏めた直後、アントニオンが茜の前に出る。


「僕の場合は、大気だけですが、今、目の前の龍神さンと早苗さンと神奈子さン。彼等が何よりの証拠ですネ」


 優や茜やアントニオンの発言に、龍神と神奈子、そしてその後ろでひっそりと見つめる早苗は既に驚きを通り越していた。


「龍神、私はもう何を言っていいかわからない……後は頼んだ」


 神奈子は頭を抱えて守矢神社にゆっくりと戻って行った。


 神奈子さんがああなるとは……ん?


 突然 脳内で稲妻が走るかの如く、妙な感覚が龍神の意識に伝わった。


 これは一体……空の遥か向こう、宇宙……月?


 龍神の予想は確信に変わった。


「月、月から来る……」


 龍神の様子に優がいち早く気付いた。


「……確かに、何か来るな」


 今この場に居る中で何が何だかわからないのは茜とアントニオンと早苗だけである。


「早苗さん、今日は神社の中でおとなしくしていてくれ」


「はっはい!」


 いきなり声を掛けられた早苗は焦りながらも素早く神社内に入って戸を閉めた。


「君達も…神社に入っててくれ」


 龍神の言う事に いや と言う優達。


「悪いが、俺達も戦えるんだ。何が何だか知らないが、とりあえずついて行くぜ」


 優はそう言うと、全身から力を発した。


 発せられた力を瞬時に感じ取った龍神。


「それでもダメだ。相手は未知数の力を持ってる事だってある、君達をこんな事で死なせたくないんだ」


 そう言って龍神は真上に向かって飛んだ。


 飛び去る龍神の後ろを見て立ち尽くす優達。


「ダメって言われたけど、どうする? 優」


 茜の問いに優は振り返って答えた。


「決まってる、ついて行くんだよ」


 優はそう言って龍神の後ろを目指して飛んだ。


「やっぱそう来なくっちゃね!」


「アッ⁈ もう優さン茜さン待ってくださいヨ~!」


 結果、三人は龍神の後を付いて行く事になった。



 上空のかなり高いところまで飛んだ龍神はその場に急ブレーキを掛けて留まり、様子を探った。


 結果の目に見えは早かった。


 直ぐに魔法の森辺りに月の力を感じた。


「来たか。しかし何故…」


 何故、突然 月の者が幻想郷にやって来たのか?


 龍神は当然その事も兼ねて訊く為に、魔法の森に向かって飛んだ。


 しかし……月に生物が存在したのか?


 そう、何より気になった点だ。


 龍神は知らない。月には現代の何百倍も進んだ科学がある事を。



 それから少しして、優達が龍神の居た上空に到達した。


「ここから気が途絶えた、か。捜すのは難しいな」


「任せてよ! 白虎! 青龍!」


 茜が呼ぶと白い虎、白虎と青い龍、青龍が現れた。


「何かありましたか? 茜様」


 青龍が茜に訊く。


「ここら辺に龍神さんが居ると思うの。お願い、捜して!」


「お安い御用ですよ、茜様!」


「俺達はあなたの為に居ますから」


 元気の良い白虎とニヒルな青龍は互いの力を合わせ、周辺を索敵した。


 と……


「見つけました、魔法の森、上空です!」


「龍神様はどうやら何か様子を見てます」


「ありがとう! 白虎、青龍」


「またいつでも呼んでください」


 茜にそう言った後、白虎と青龍は茜の中へ戻って行った。


 そして優達は魔法の森へ急いで向かった。




 その頃、龍神はゆっくりと魔法の森の中へ入って行った。


 そして感覚の反応する方向へと歩く。


 暫らく歩いていた時、龍神は突然近くにあった木に身を隠した。


 ついに見つけたからだ。月からの来訪者を……


 隠れている木から顔そっと出して様子を見る。


「二人か。服装は……はぁ、幻想郷であの服装は珍しく無いよな……?」


 服装に関してはやはり龍神、外来人である彼にはわかる筈もなかった。


 容姿は今言ったように幻想郷では珍しくも無いような服装。

 一人は金髪、もう一人は銀髪で、刀を所持している。


 二人は“怪しい”と言うより“不思議”が良く似合う。


 それにしても二人はどうやって来た? 宇宙船などは見当たらないが……


 龍神がそう思った時、真上に何者かの気配を感じた。


 これは……まさか、優とその二人⁉


 龍神の思った通り、魔法の森の上空には優と茜とアントニオンが居た。


 参ったな全く……神社の中で大人しくしてろって言ったのに……


 龍神は静かに溜め息を吐いた。



「……んで、どうするの?」


「どうするって、目的は龍神さンの後を追跡して異変と思わしきモノを解決する事ですヨ」


「あ、そうだったね」


 茜の言葉に対し普通に突っ込んで返したアントニオン。


 その時、優が茜とアントニオンに向かって口元で人差し指を立てた。


「静かにしろ、下に龍神と誰か二人が居る」


 そう言うと優は魔法の森の中へとゆっくり降りて行った。


 茜とアントニオンも後に続いて降りて行く。



 そうした時、龍神は三人の動きを感じた。


「降りて来ちゃったかぁ……まぁ、良いや。今更ここで戻れとは言えないし、折角だから協力してもらおうかな」


龍神はそっと隠れていた木から動いた……








続く

突如魔法の森の中に現れた金髪の少女と刀を持った銀髪の少女。


彼女達は何故に幻想郷にやって来たのか…


次回、恐ろしい月の科学



また次回…

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