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第9話 アゲインストの境界線

終盤、境界線という名の『温度差』が浮き彫りに、、

 翌日。朝練に来たのは、1年生8人と、隼と武、と、後1人、ストップウォッチを持っている影が。確か、この人は昨日も大変そうだったな。そう思っていると、


「言い忘れていましたが、彼はマネージャーの2年生・千石龍矢。」

「てか、昨日言ってた、全日本大学駅伝って何ですか?」

と、まさかの質問をしたのは櫻井光亮だ。


「本気か? 全日本大学駅伝は、この三重を舞台にした、全国各地から厳しい予選会を勝ち抜いた大学のみ出場できる真の大学日本一決定戦だ。箱根は関東の地方大会に過ぎない。まぁ、今は関東勢とその他(地方勢)のレベルが離れてしまって、箱根駅伝が事実上全国レベルではあるが。まさか知らないとは。」

と、ザ・エリートの河合和輝が呆れながら返す。


「櫻井君、全日本は熱田神宮から伊勢神宮までの全8区間、106.8kmを繋ぐ、国立大学にとって唯一の日本一に挑める舞台。箱根に出られない僕たちにとって、ここが『聖地』なんだよ。」

泉悠真も説明すると、光亮は、


「あ、……全日本って、伊勢神宮に行くやつか! 毎年、親父と沿道で旗振ってたけど、まさかそれを目指すなんて...で、選考会のルールってなんですか?」

「その振ってた旗を、今度は誰かがお前に振ることになるかもな。」

と、隼が返す。


「全日本(伊勢路)の選考会は各大学から8名が出場し、10000mのトラックレースを4組に分かれて走る。その合計タイムで競うんだよ。で、東海地区の枠は今年は1校。」

泉が説明する。


「つまり、一人でも大ブレーキ(失速)すれば、その瞬間に終わりだ。箱根のように、誰かが遅れても集団走でカバーするなんて甘えは通用しない。個のタイムがすべてだ。」


「今のうちの平均タイムじゃ、最下位争いが関の山。櫻井君、10000mを31分台で走れる?」

と言ったのは、遅れて朝練にやってきた先輩。


「広岡、そこまで言わなくても。」

どうやら、広岡直博という2年生らしい。


「ほら、無理だろ? 諦めてポテチ食えよ」

江藤が茶化す。そして、


「あ、1年生。あれが壁山教授だ。」

澪達に、待ち受ける運命はー

今回も長くなってしまいましたね。ちなみに、次回から超重要キャラが登場します。

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