表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異形の美女と道連れとなって、神々の忘れ物を拾い集めます  作者: 星羽昴
Ep:拾い集めるモノ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

68/126

【拾い集めるモノ】第18話 じゃあ、任せるよ

 エロイーズの制止の声は有り難いが、もう遅い。心の傷を抉られて穏便に済ませられるほど、わたしは優しくない。


「この人達の相手は、わたしがいたします」


 わたしの変調を察したノアールが、前に出てくれた。


「ちょっとぉ! それじゃ、主旨が違うでしょう。ノアールさん、貴女のパートナーとしてラゲルナが相応しいかどうかを試そうって言ってるんだよ。わかってる?」


 スネートが、抗議の声を上げる。しかし、そんな抗議に意味はない。


「じゃあ、任せるよ」


「はい」


 涼やかな声で返事をすると、ノアールは剣を抜いている五人のうちの一人の方へ歩き出した。黒いローブから猛禽類の如き鉤爪の右手が覗く。

 一歩か二歩の距離に近づいて来たノアールに、騎士は困惑する。


「あんたの相手をする命令は受けてない。下がっていろ」


「では、おとなしく死んで下さい」


 ノアールの鉤爪の右手が、騎士の顔面に伸び、それを握り潰した。バクンと言う湿った破裂音と共に赤い血と飛び散る。


「!」


 その場にいた全員が驚愕し、言葉を失う。振り返ったノアールは、スネートを真っ直ぐに見つめた。


「おぉぉぉ!」


「やあ!」


 主人であるスネートの身の危険を察した4人の騎士が、一斉にノアールに斬り掛かる。しかし、次の瞬間、視界に映る景色はモザイクのようにズレる。そして白く発光した後には、空間と共に引き千切られた4体の死体が地面に転がっていた。


「な、何をしたんだ?」


 魔法の天才少年も、ノアールの出鱈目過ぎる能力は想像できないようだ。しかし、その顔にはまだ余裕の色がある。

 スネートに向かって、ゆっくりとノアールは歩き出す。対してスネートも、仁王立ちで待ち構える。


「面白い芸を見せてくれたね。『拾い集めるモノ』の能力も興味深い。その魔法も研究させて貰う」


 さすがに、語尾を伸ばして他人を小馬鹿にする余裕はなくなか。虚勢は張っているが、緊張しているのが丸わかりだ。


「それ以上、近づくな。痛い目をみることになるよ」


 そう言うと、スネートはローブの懐から木製の呪符を取り出した。その呪符を見たエロイーズの顔が強張った。


「その呪符は……ノアール、止まって!」


 無理だろ。他人の話を聞かないノアールが、止まるわけがない。


「ちっ!」


 そのまま歩いて来るノアールに向かって、スネートは呪符を投げた。地面に落ちた呪符は雷光のような光を発し、その後に地面が大きく揺れ出した。

 ノアールの足下の地面が裂けて、その亀裂の中から青白い炎が吹き上がってノアールを包む。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ