表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異形の美女と道連れとなって、神々の忘れ物を拾い集めます  作者: 星羽昴
Ep:深淵の呪術

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

116/126

【深淵の呪術】第6話 ファルージュの森

「お待たせしました」


 受付係の女が、年配の男を伴って戻って来た。男の方がテーブルの席に座ると、受付係が間仕切りの間をカーテンで閉じる。それから、男の隣の椅子に腰掛けた。


「私はガリアラスと言う。元は冒険者パーティで魔法使いをやっていたが、引退後はこうしてギルドの事務仕事をしている。まあ、一応はここの代表者の肩書きでな」


 四十代の後半くらいか。姿勢が良く歩き方もキビキビとしていて、短く切り詰めた金髪と鋭い目元が特徴的な男だった。


「ファルージュの森の探索の件だったな」


「ああ、そうなんだけど……ギルド長が直々に説明するほど特別な仕事かい?」


 特別な仕事であれば、地元の冒険者が優先的に仕事を得るだろう。わたしのような流れ者の冒険者には回ってこないのが普通だ。それでも、話だけでも聞いておきたいと思う。



 仕事の内容は、ファルージュの森の入口を警護していた衛兵の言った通りだ。代官であるザックス卿直々の依頼で、冒険者ギルドがパーティを編成して「森に入る」許可証を出している。


「パーティを組まないと駄目なのかい?」


「……ふむ」


 ギルド長は目を伏せて頷き、受付係の女はバツが悪そうにギルド長を見る。


「実は、もう何人もの冒険者が森に入って消息を絶っている。厄介な魔物がいるのかも知れんし、何かの迷宮があってそこに迷い込んだのかも知れん。誰も還ってこないのだから,全くの謎だ。それで、専門的な知識を持つ者にチームを組んで探索に行って貰いたいのだ」


「今も、3つのパーティが探索に森に入っているのですが……帰還の予定日を過ぎても、戻って来ていないんです」


 受付係が申し訳なさそうに言う。更に、3つにパーティが消息を絶ってしまったのかも知れない……と言うことか。


「無許可で森に入ると、殺されることになるとも言われたけど……本当かい?」


「まあ、半分は正しいな。もしも、森で許可証を持っていない者を見つけたら、拘束するよう指示が出ている。もしも、抵抗するなら『殺して良い』ことになっている」


「何で、そんな物騒なことに……?」


「森の奥には『古い神殿がある』と言われているのだ。それが事実なら、今では失われた魔法や技術が眠っているやも知れん。それを盗掘者にくれてやるわけにはいかないだろう」


 なるほど……そう言うことか。失われた魔法や技術は、領主クラスの権力が取り合いをするほど貴重なものだ。それ故に金にもなる。危険を冒しても、盗掘しにくる連中も山ほどいるな。

 敢えてパーティで参加させて、互いに監視させる意味もあるか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ