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駐留

2035年アメリカ合衆国サンフランシスコ


大日本帝国陸軍第16師団は帝国陸軍の中でも極めて異質な師団であった。この師団はアメリカ合衆国のサンフランシスコに駐留をしているのだその理由は今から遡ること80年以上も前に当時の東條英機が言った一言だった。


「アメリカや海外にいる日系人はその元は日本人である、だったら我が帝国陸軍において助け出す我が国の国民である」


とその一言が発端となり政府は当時のアメリカ軍の上層部や大統領とも話し合いをしていき1個師団をアメリカの西海岸に置かせてもらう事が出来たそれがこの第16師団だ、空軍の輸送機によってサンフランシスコの空軍基地に運ばれて来た新兵達は新たな新天地でワクワクが止まらないでいた。


「やっとついたな」


「中々の長旅きつかったな」


神森哲1等兵は友人である田中龍次1等兵と一緒に空軍基地の滑走路に降り立つと異国の地だという事実に現実を受け止めた。


「貴様ら何をしておるさっさと来ないか!!」


「「はい!!」」


新兵達を連れてやってきた少尉は新兵達を並ばせると敬礼をする。


「よく聞け我々は今からこの空軍基地を出て陸軍の駐屯地に向かう、いいか我々の国とは勝手が違うからな心してかかれよ安全装置は絶対に外すな」


神森達の持っている18式小銃はかつての85式小銃の後継として開発をされた新小銃で今では改良型の2型に更新が進められていき全ての師団配備まではまだ時間がかかるそうだがそれでも第16師団がこの小銃を持てているという事は海外において実戦が起こるかもしれないという可能性がないとも言い切れないからだ。神森達は背嚢を背負いやって来ていた70式大型トラックに乗り込んで空軍基地を出発した。


「やっぱりすごいなさすがはアメリカだ」


幌の隙間から見えているアメリカの風景に兵士達は浮き足立っていた。車列は時折止まり子供達が手を振ってくるので神森は手を振りかえしていた。


「やっぱりどの国の子供も無邪気だな」


大日本帝国でも軍人は人気の職業で子供達が将来なりたい職業ランキングには常に上位に上がってくる事でも有名だそれに大日本帝国での軍隊の入隊は志願制であるが軍歴をかなり重要視しているのも大きな特徴であった。

そしてサンフランシスコ駐屯地に到着をすると神森達はトラックから降ろされて目の前には第16師団の師団長が立っていた。


「注目!君らのいる第16師団の師団長を務めている勝守中将だ君らが私の顔を覚える頃にはここでの仕事にもなれているだろう。現在我々第16師団の任務はこの西海岸にいる日本人や日系人を守る事が我々の任務だ皆の者心して掛かるように」


とありがたいお言葉をもらった神森達は兵舎に行き荷物を置くと少しだけの自由時間があったのでテレビをつけるとニュースがやっていた。


『近年クルド人の犯罪行為がアメリカ各地で勃発している事を受けてローガン大統領は国内にいるクルド人達のビザの停止や生活支援を廃止する大統領名に署名をしました。この事を受けて国内のクルド人達は反発の意思を示しており本日ロサンゼルス裁判所にも抗議をするクルド人達で溢れかえりました』


「やっぱりクルド人の問題ってアメリカでも同じなんだな」


「日本も同じ問題を抱えているけど世界各国じゃクルド人達を排除しようっていう動きもあるらしいからな」


神森のクルド人問題の言葉に田中は答える。実際大日本帝国でも川口市などではクルド人達の問題行為が頻発をしており天皇陛下はクルド人達を国外追放をするという発言をするとクルド人達は天皇陛下の写真を燃やす行為をしてしまった、それをすると言う事は不敬罪に問われても文句は言えないのでそれを行ったクルド人達は次々と逮捕をされていきそのまま死刑まっしぐらなのは目に見えていた。


「だけどこっちにくる前もクルド人達の暴動があったよな」


田中は思い出すように言う大日本帝国を出る前に発生をした大規模な暴動により多数の負傷者を出す事態にまで発展をし政府は国内からクルド人を追い出す法案を可決する勢いまでもあった。


「まぁ俺達の任務はこの国にいる日本人と日系人を守ることだ」


神森はそう言ってテレビを消した。

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