主人公の偽善的な発言ってなんかイラッてするよね。
感想ください。
体育館にお呼ばれしてほいほいついていったら、まさかの比較的屈強に見える男子生徒に囲まれるという。威圧感がぱない。
「これって勧誘っていうよりは脅迫じゃないんですか?」
こんな大人数で僕のことを囲うなんて断ったら殺されそうな勢いまである。こわい。
こういうの良くないと思うの。日本の警察かよ。痴漢冤罪とかで自白の強要とするらしいし。
「いやいや、そんなことはないさ。貴方は私達からしたら立派な大量殺戮者じゃないか?対する私たちはひ弱な一般人でしかない。これは当然の処置とは思わないかい?」
嘘つきめ
大量殺戮者とか仰々しい呼び方をするわりには逢魔は随分と毅然とした態度だ。周りの男達は脂汗を滲ませているというのに。
「大量殺戮者?そりゃ言い掛かり過ぎないですかね?」
彼らの言い分も一応分からないでもない。
でも、それはこの世界が変わる前の話だ。
まぁ、籠城しているのならRPGのようなシステムを知らない可能性だってーーー
「知っているよ?」
まるでこちらの内心を察したかのような発言。
「私はあの発言が本当で、この世界がRPGみたいになってしまったことを知っている。」
は?
だったらなんで?
「会長!?だったらなんでなんですか!?仕方ないーーー」
逢魔が指パッチンしたらどこからともなく現れた二人組に四条はどこかに連れていかれてしまった。どこぞの顎紫芋かな?
え?
冗談は抜きにしても四条もそれなりのステータスを持っているはずなんだけど……しかもパワータイプみたいなもんだぞ。リンゴとか簡単に潰せるレベルの。
それを二人掛かりとはいえ、ああも簡単に連れていけるか?
「話が途切れたね、私は世界がRPGになったのを知っている。そして蘇生薬が存在することも知っている」
こうくるか
「え?するとあれですか?死んだ生徒達全員に蘇生薬を使うってことですか?1000万もするのに?」
しかも、襲ってくるのに?狂気の沙汰としか思えないね。赤の他人にそこまでお金を出せるかっての。
「あぁ、屍人になってしまった方々は申し訳ないが拘束させてもらったよ。なに、彼らも理解してくれるだろう。」
「は?」
皮肉混じりの言葉に糞真面目に答えてくるものだから、一瞬思考が追い付かなかった。
「だから、私たちが発見した屍人は全て拘束しているのさ。」
案に貴方とは違うと言っているような発言だった。
狂ってる。そう思った。
だってそうだろう?この学校の何人いると思ってるんだ。下手したら何十億、いやそれ以上かかる可能性だってある。
それを平然と言い切り、ニコニコしたよう表情を張り付けてる彼女は狂気を孕んでいるようにしか見えなかった。
ーーーー
「それで、どうするつもりだい?あまり貴方に選択肢はあると思えないがね。」
こりゃ酷い。思考の強要だね。こういうのって倫理的に良くないと思うの。
しかし、断るという選択肢はあまり賢いとは言えないのかもしれない。
少なくとも四条以上の戦力を保有している可能性がある。
ここは向こうの提案を一時的ではあるが飲んだほうがいいかもしれない。
でも、そうなると自衛組織かぁ。
正直めんどくさそうなんだよなぁ。自衛ってことは避難してる生徒を守らないといけないってことだよな。
ていうか今まで苛めとか黙認してた奴らだし、正直死んでしまえと思うぐらいなんだよね。
後この圧倒的に漂う偽善臭が確実に合わなそうなんだよなぁ。
グールとかした生徒を生け捕りして保護してるところを見ると狩りまくってる僕とか牢屋とか入れられそうだもん。
心を入れ換えろとか言われそう。
「北原君、君は途方もなく大きい罪を犯した。しかし、私は人間には必ず償いの機会があると思っている。罪を自覚して償う気はないかい?」
ほらー
これですよこれ。
ていうかいくら蘇生薬使えば復活できるとか言われてもあれバカ高くて手を出す気になれないからね?
そもそも、襲ってきたのは奴らなんだから僕無実ですし。正当防衛ですし。
あ、でも大体は先制して後ろから刺してるから僕から襲ってるなぁ。
まぁ、どのみち僕のこと見たら襲うからセーフ。結果的にセーフ。
「北原!一緒に学校を救おうぜ!かけがえのない友達なんだ!他の誰でもない俺たちでやるべきだ!」
そう言えばギャルゲー主人公君いましたね。
途中から空気と化してたじゃないですか。
ていうか、ほんとに主人公みたいな発言するんだ。
あーこいつ無理。
なんていうかこいつからは推理物で殺人事件起こした犯人に『そんなことをしても恋人が喜ぶと思ってるの?』とか『それでも殺人をしていい理由にはならない。』とかそんなこと言いそうなんだよなぁ。
いや、あれそういう話じゃねーから。
そもそも人の感情を理解してないね!ムカつくもんはムカつくの!
復讐は楽しいし、スッキリする!!!
あと、こいつラブコメ野郎だから嫌い。
「パス」
あ、やべ。反射的に断っちゃった。
「な、何でだよ!!」
「いや、まぁ合わなそうだし。というか何で苛めてきた奴らを僕がわざわざ苦労して助けなきゃいけないんだよ。むりむり。」
こうなったらあれだ。本音をぶちまけてしまえ。
「それは、その……。で、でも、何の罪のない人だってたくさんいるだろ!」
「知らない。黙認した奴も僕的には加害者だしぶっちゃけてくたばれと思ってます、はい。」
ラブコメ野郎は僕の常識を疑ってる表情だなぁ。
理解できないって顔してるもん。でも、それでいい。
感情なんて人それぞれだ。全部が全部理解できるならそれこそ世界平和が実現する。
「ていうか、ぶちゃけて君が好きな人とか友達を見つけたいってところも下心であるでしょ。僕にとってどうでもいいことに巻き込まれて僕が死んだら責任とってくれるの?」
まぁ、憶測なんですけどね。でも、動揺具合を見ると当たってそうね。
「そ、それはもちろんお前も蘇生させるさ!!」
「いや、無理でしょ蘇生薬いくらかかると思ってんのよ。ていうか、君たちなんて信用出来ないね。ぜってー他の人蘇生しそう。」
主人公君は固まってしまった。
まぁ、ここまであけすけに発言するとは思ってなかったんだろう。
言いたい放題言えたんで僕はスッキリ。
ここまで来たらもう向こうの要求に応じるのは流石に無理だな。
生徒会長にも丁重にお断りをーーー
「交渉決裂だ。とても残念だよ。」
え。
いきなり、生き物のようにぐるぐると暴れまわる鎖が体に巻き付いた。
「なんだっ……これ……!」
逃げれない。
体を動かしても動く気配がない。
「本当に残念だよ。」
意識が暗くなった。




