第79話 神代桔梗は理解が及ばない
「先生、先生!」
不味いぞ。このまま神を天界に送れなかったらまた襲われるし、先生が居なかったらまともに魔法も使えない。
「桔梗、とりあえず縛っとこう。神様には意味ないだろうけど」
「ああ、そうするか」
俺は神を持ち上げようとするが、同じ体型の神を持ち上げられるはずもなく、即効で息切れする。
仕方ないなーって言いながら楓が代わってくれる。いい魔物を持ったな。
そして俺がロープで縛っていると、いきなりドアが開け放たれた。
「お姉ちゃん!」
外には、千冬の剣を打ってくれたドワーフの鍛冶屋がいた。
「お姉、ちゃん?」
はて、ここにいるのは俺、千冬、楓、神だけだよな?
鍛冶屋は神を見るなり、青ざめて背中に背負った槍を構えた。
「お客様でも、お姉ちゃんを縛るなんて、許さない!」
「ちょっと待て話が見えない」
俺は《神格化》とやらで手に入れた神通力を発して威圧する。
「あれ?強すぎたか」
すこしばかり威圧して冷静になって貰おうと思ったが、気絶してしまった。
「仕方ないな。楓、ベットに寝かせておいて」
「はーい」
だれか俺に説明をしてくれ!キース様だったり、鍛冶屋がお姉ちゃんって言いながらやって来たり、もう理解が及ばない!
──神・天使・悪魔・魔王──
これらは全て精神生命体であり、肉体を持たない。故に霊感を持つ者か、同じ精神生命体にしか見えない。
神・天使は神通力、悪魔・魔王は邪魔力と呼ばれる異能の力を持っており、魔力の1/50000程度の消費で魔法を行使できる。




