踊りのあと
ネズミとカエルのダンスパーティーが終った
「ねぇ、これでネズミさんとカエルさんは仲良くなるの?」ココが言った
「それは分からない。僕は彼らに遊び場を提供しただけで事態には何も手を出していない。彼らが憧れを捨てられるかどうかが問題だ」悪魔タタンが言った
彼らは夢を見ていたのでしょう
農夫の蔵が血まみれだ
学生達が潜伏アジトへと戻って眠る
青い実が食われ糞に混じり種になり芽を出す
レモンがもう香らない
ネズミ達が楽しげに片付ける
カエル達が談笑しながら帰って行く
森が下馬評をしている
人は常に闘争の状態に身を置くものですがその時どれだけ自身を省みているでしょう
ぬめろんとした朝日が人をより動かす
サラリーマンが
自営業主が
土木作業者が
コピーライターが
仕事へと向かう
ココと悪魔達がネズミの村を立つ
「ねぇ、レキュスタ。もしかしてあなただったらネズミさんとカエルさんの争いをその知恵で止められたんじゃない?」ココが言った
青い実が悪魔レキュスタに取られた
「それはない。ネズミとカエルの争いは無くなることはないよ、きっと。なぜなら、争うことの方が争わないことよりずっとローカロリーで自然だからさ。弱肉強食を否定するハイカロリーを避けローカロリーの中に没入することは自然なのさ。そう、自然なんだ。自然は僕達のような異常なハイカロリーを潰さんと目を見開いている」悪魔レキュスタが言った
血を流すことが闘争ならば血を流さぬこともまた闘争なのです
闘争を失った我々の意識とは一体どこへ行くのでしょう
俺十四歳の原始人。
父原始人は狩りで死んだ。
母原始人は他の男の所に行った。
だから俺一人。
今は寝床の穴掘ってる。
女原始人欲しい女原始人。
何もない荒野だけど女原始人探す。
今日は虫食った痛い。
歩いて。
木陰で休んで。
歩いて。
トカゲ捕まえて食って。
休んで。
歩いて。
休んで。
歩いて。
暗くなって穴掘って寝た。
明るくなったから起きて。
歩いて。
歩いて。
休んで。
歩いて。
休んで。
トカゲ捕まえて食って。
歩いて。
歩いて。
休んで。
休んで。
休んで。
暗くなったから穴掘って寝た。
明るくなったから起きて。
歩いて。
歩いて。
休んで。
トカゲ捕まえて食って。
歩いて。
歩いて。
休んで。
歩いて。
休んで。
歩いて。
歩いて。
暗くなったから穴掘って寝た。
明るくなったから起きて。
歩いて。
歩いて。
休んで。
川見つけたから水飲んで。
牛の死骸あったからちょっと残ってた肉食べて。
今日はここで寝ることにした。
暗くなる前に牛の死骸の骨で遊んでたら指切れて血が出た痛い。
暗くなったから穴掘って寝た。
明るくなったから起きて。
川伝いに歩いて。
歩いて。
男原始人と女原始人に会った。
俺男原始人に牛の死骸の骨刺した。
男原始人驚いて逃げていった。
俺女原始人と性交した。
暗くなったので穴掘ったが女原始人嫌がったので違う寝床探さねば。
さぁこれからどうしよう。
ココと悪魔達が荒野に辿り着いた




