ココは殺された
ココがレイプされた白い罪人に
対立するギャングを駐車場で殺す
「見ろ、これが、屠殺場だぁ!」とまきをくべる
ハンマーを熱するのが舞い上がる火の粉だ
あてがった女の尻がちりちりと焼ける
エスカルゴの殻を女に詰め込んで
血が出ると割れた証拠だ
猫の頭を女に打ち付ける
女が悲鳴をあげて
魔術書を片手に白い罪人が歌う
満月の夜が悪魔召喚に適す
女が上半身を麻袋で覆われて
下半身をむき出しにくねくねと踊る
覆面男達に囲まれて弄られる
ギャングがズボンを下ろす
ペニスを火で炙る
女の足が油を塗られて光る
覆面男の手が丁寧に揉み込んでいく
白い罪人の歌が国家の安寧秩序の詞に変わる
ギャングが女の前に立って
女はまたくねくねと踊りだす
呪術師が木版を彫る
覆面男達がギャングと女を囲む
白い罪人が服を脱ぐ
裸の子供達が引っ張ってきた香炉で大麻を燻す
煙が室内に充満するまで空にして小休止する
一時間経って白い罪人が現れた
女が後ろに続く
覆面男達も現れた
ギャングが現れた後に裸の子供達
呪術師が扉を閉めた
白い罪人が魔術書を開く
女が上半身を麻袋で覆う
裸の子供達が踊り始める
ギャングが裸の子供に近づき尻を叩く
裸の子供達が踊るのを止め女の尻を叩く
白い罪人の歌が精神浄土の詞に変わった
呪術師が白い罪人に酒を持ってくる
白い罪人がさけを飲む
ギャングが麻袋に包まれた男の頭を持ってくる
男の頭が女の前に置かれる
覆面男達が女と男の頭を囲む
裸の子供達が酒を覆面男の尻にかける
白い罪人が歌を終えた
覆面男達が膝を着き泣き始める
女が踊り疲れてぐったりしている
呪術師が男の頭を包んでいた麻袋を解き木版を敷く
白い罪人が男の頭を踏んだのだ
ココが白い罪人を憎んだ
リトルギャングの遊ぶリボルバーをよこせ
屍肉に刺さった出刃包丁を引き抜く
バイクの轍に埋まるのがギャングの指か
電信柱に灯籠吊るしたのだ
男がトラックに積んでいたポリタンクを並べる
ナイフが首を切ると使い物にならなくなる
ココが腹を抱えて泣き始める
切られた足が痛む
床に散らばる砂をすり込んで
垢が落ちると魂が浄化された
ココの腹を精子が泳ぐ
ココが呼吸を止めた
陽の当たらぬ天井がココのすね目掛けて時を進める
ココが自分の指をかじる
水鳥が野良犬に喰われた
窓枠が夜風と震えて星を散らした
夜が静かに無力を教える
悪魔レキュスタが満月に吠える
ココが床を舐めて
何も無いのが両足も尊厳も奪われた
ココを浮遊させる
「君は何か飲みたそう」悪魔レキュスタが言った
ココが黙っている
「嘘だ! 君は何一つ真実を言っていない!」悪魔レキュスタが言った
「本当のことを言って何か報われるの?」ココが言った
「君が嘘ではぐらかすよりはずっと価値がある」悪魔レキュスタが言った
「なら、あなたのお腹に銃をねじ込んであげるわ!」ココが言った
「そうだ! その君の嘘が素晴らしい」悪魔レキュスタが言った
「あなたは私に叫ばせておいてそれを嘘だというの!」ココが言った
「君の言うことに何一つ真実などない」悪魔レキュスタが言った
「一体、何なの……」ココが言った
「今の君は何一つ君ではないまやかしだということさ」悪魔レキュスタが言った
ネズミ達がこっそりと近づいてくる
この町の平和を願いココにビスケットを差し出す
木が迷う小鳥を受け入れる
部屋はかすかに軋んでいる
子供達が踊り始める
少女が路上で毛布に包まる
処刑人がラジオを聞く
リトルギャングが門限で扉に鍵をかける
車のライトの代わりに懐中電灯をぶら下げて
少年が壁に絵を描く
雑魚寝するのは襲撃された時反撃できるからだ
少女が下着を脱ぐ寝る前に談笑しながら麻薬を吸う
煙が室内に充満するまで吸い続ける
ココも煙まみれだ
ギャングの後ろに子供達
一時間ほど経って白い罪人が戻って来た




