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凍ったひまわりの物語 6話 先生
ひまわりはキャッキャと笑いながら布団をバンバンと両手で叩いてみたり、足をバタバタとさせたりして楽しんでいた。
すると、また廊下から足音がしてひまわりのいる部屋の前で足音は止まった。
さっきの女の子と、おそらく先生と呼ばれていた人がそこには立っていた。
「本当だ。丸1日目を覚まさないから医者に診てもらうしかないかと考えていたところだったが、思いの外元気そうでよかった。」
そう先生は話した後、ひまわりに近づき優しい声で質問をした。
「君、名前は?」
ひまわりは記憶がない為なにを話されているか理解できるはずもなく、はしゃぎ続けている。
先生は首をかしげ、また質問する。
「なんであんなところに一人で倒れてたの?」
ひわまりははしゃいでいたが、先生が自分に声をかけてる事に気づき顔を見た。
すると、ひまわりは先生を顔をペチペチと手のひらでさわり喋る。
「う!あ!あ!」
それを聞いた先生は、なにかを理解したかのようで少し悲しいような顔をして微笑んみながらこう言った。
「この子は私が育てる。」