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「連れてきました」

「あら、この娘ね…

確かに少し肉つきが悪いわね…でも、

10万コイン出す価値はあるわね

肩まで切っていいのよね?」

「大丈夫です」

「分かったわ」

「それじゃあドアのまえで待っていますので、

後はお願いします」

「任せてちょうだい」


~~~~~


「いやー由良ナイス!交渉

これでしばらくは困らないはずだよ」

「うん、

我ながら一万+させたのはナイスだったと思う」

と話していると悲鳴が聞こえてきた


「イダイダイダイダイダイダイダイダイイダイダイダイダイダイダイダイダイイダイダイダイ!!!!!!」

物凄い声が貯蔵室から聞こえてきた

初めて喋った時の声はとても綺麗だったが今はもう、

面影は一切ない


「始まったみたいだね」

「ぽいね」

「いやーここまで汚い声はそうそう聞かないね

過去1かも」

「それまでの1位って?」

「お前の声」

「は?」

「ほら、今のも汚い」

「クソ、お前も腕切られちまえ」

「お前は首でも切ってもらえ」

「この…クソアマ!」

「お?やんの?」


私と古地が睨みあってしばらくすると


「ほら、何やってるのもう終わったわよ」

マスターが貯蔵室から出てきた

「あ、お見苦しいところすいません…

特にこの娘が…」

「いやいやお前だろ見苦しいのは」

「はぁ?」

「なに、やるわけ?」


「やらんでよろしい!」

再びマスターに仲裁されてしまった

「ほら、この娘もう返すわよ」

そういうと右腕に包帯を巻いたエルフが

貯蔵へと続く階段から上がってきた


「それとこれ10万コインね、

いやー!にしてもありがとね、

まさかこんな格安でエルフの肉が手に入るとは

思わなかったよ。また何かあったらご贔屓に」

「はい、その際は是非」

「由良ー、取り敢えず宿取ってから

飯食べようよ」


「あら、それなら後で

またお店に来なさい特別に少しだけ、

エルフの肉食べさせてあげるわ」

「ありがとうございます、

それなら後程また伺いますね」

「うちの料理は美味しいから期待してな!」

 

マスターと約束をした後

エルフの左手と手を繋ぎお店を後にした

エルフの手は濡れていた、

一瞬手汗かと思ったが目が赤くなっていたので

どうやら手で拭った涙のようだ

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