神様
「…ふぅ、終わりました!」
しばらく古地をポカポカしていた神様が手を止めた
鬱憤を晴らせてスッキリしたようで、
顔がすごくニッコリしている
「あのぉ…」
「はい、なんですか?」
多分この人は神様だ羽あるし…
でも、もしかしたら羽の飾り付けた変な人かも
しれないし…
「もしかしたら…神様ですか?」
「はい!もしかしなくても神様です!」
「ですよね」
「はい!」
やはりこの少女は神様だった
「ねー由良ー肌赤くなってない?
ちょっとポカポカされた所痛いんだけどー」
先程まで静かだった古地が話しかけてきた
どうやら先程まで静かだったのは、自力で痛いところを
確認しようとしてたらしい
「知るか唾でもつけとけ」
「……はぁ?お前喧k…」
「お二人ともー!そろそろ転生しましょうか!
長居されるととても邪魔ですー!」
ド直球な理由で私と古地の喧嘩を無視し
転生を促してきた。京都の方々を少しは見習え
「転生ってどうやって?」
私が気になっていた質問を古地が神様へ聞いた
「あー!古地さん良い質問ですね」
!?
「…私も聞こうと思ってました!」
「はいはいうそうそ」
「は?」
「ん?」
「二人とも喧嘩やめましょうねー」
「いや、だってこれは由良が…」
「ヒュ~ヒュ~」
「こいつ…」
「えーと、どうやって転生をするのか?でしたっけ、
それについて+他のお話もさせて頂きますね。
まずどうやって転生するかについてですが簡単です。
私がお二人を『ぽーい!!!』と飛ばすだけですから」
投げるのかな?
「次に転生先についてのあれこれですが、
まず姿、姿は基本変わりません今のままです、
人格や記憶も今のまんまです。
次に転生先の世界ですがいわゆる
ファンタジーの世界です…もっと具体的に?
と、言われましてそういった世界は沢山ありすぎて
そんなに細かいことは私も知りません。
そして最後は特別な能力についてです!
こちらに関しては前世によります、
前世好きだったものだったり、憧れを抱いたもの
死因や死ぬ間際にしてたことだったりです。
こちらも私もあまり分かりません転生してからの
お楽しみです!
何が出るかな~何が出るかな~それは転生次第さ~」
「…なるほど」
よく分からん…
この神様が知らないことが多いのか、
把握するのが神様でも難しいのか、
それもよく分からないがやはり少しだけ楽しみだ。
何せ人格や記憶も何一つ変わらないと言うなら
死んだことを悲観する必要もない
ただ住む世界が替わっただけだ、
それに…沢山の初めてが待っているはず…楽しみ!
「由良」
「…ん?」
「顔にやにやしててすっごく気持ち悪いよ」
古地に指摘されたどうやら気持ちが押さえきれず
顔に出てだようだ
「神様早く転生しましょう!
コイツとは出来るだけ遠い世界にお願いします!」
「はいはいそんな焦らないで
もう数十秒後には新しい所に飛ぶはずだから」
「やった…」
「二人はセットだけどね」
「え?」
「ま?」
「それじゃ頑張ってね二人とも
次会うときはまた死んだときだよバイバイ!」