会話
「さて…どうですか、貴方はもうすぐ死ぬわけですが
後悔とかありますか」
喋れない女騎士に一方的に話し掛ける
「ご両親が可哀想ですね貴方が騎士になると知ったとき、きっと貴方を心配したんじゃないんですか?」
「」
「大事に大事に育てた娘が身体に傷がつく、ヘタしたら
死ぬかもしれないそんな仕事に就いたんですから」
「」
「そんな大事な娘がバラバラ死体になったと聞いたら、
ご両親さぞ悲しむでしょうね」
「…!、…!!」
「同じ騎士のお仲間達や騎士学校の先生方はどう思うんでしょうかね」
「…!」
「私の予想ではきっと呆れるんじゃないでしょうかね
『あいつ騎士学校で教えた事全く覚えてないじゃねぇかよ、魔物と和解しようとして殺されるなんて阿保だなぁ』って」
「…!、!」
「さっきから決死の表情で何を訴え懸けているんですか?もしかして先程のバラバラって言葉に反応してます?」
「!…!、……!!!」
「ええ、そうですよ今から頭だけではなく胴から腕や足、異性、同性どちらでも構いませんが悦ばすためのその大きな胸も綺麗に削いであげますからね」
「、!」
「きっと惨めでしょうね
貴方は立派な騎士として大成し民衆の役に立ち、
尊敬の目を向けられ幼き少年に騎士としての夢を、
幼き少女立ちには同じ女性としての憧れを向けられたかったですよね」
「…」
「他の民衆は無惨にバラバラ死体になった貴方を見てどう思うでしょうか、弱き者は私達への恐怖の感情が増加し敵対心は大きくなるでしょうね貴方が望んだ和解とは遠退くでしょう」
「…」
「強き者は貴方を侮辱するでしょう
『民衆にこんな姿を晒して何が騎士だ!』と」
「…」
「中にはバラバラになった貴方を見て欲情なんてする方々も出てくるかもしれませんね、綺麗に削がれた貴方の死体を見て使えると思い回収し売りに出す方も、もしかしたらいるかもしれませんよ」
「…」
「死んだ後様々な用途で使われるなんて一体どんな気持ちなんでしょうね」
「…」
「あっ、でも惨めな姿を大多数の民衆に見られるよりは
マシなのかもしれませんね」
「…、……」
「そうですか…それではさようなら」