非はない
「あ、あの!少しいいか?」
女騎士は絶賛ズルズルと腕を引っ張られている
小さい魔物とその小さい魔物を引きずっている
従者の魔物に先程とは違い威圧感は消して話し掛けた
「…なんですか」
すると、不機嫌そうな従者の魔物が答えた
「お楽しみところ悪いのだが………悪いか?
私に非があるのか?
いや、そんなはずは相手の威圧感に負けるな!私!」
「ぶつぶつと煩いですね…
独り言呟くだけならもう行きますよ」
「す、すとっぷぅ!すとぉっーぷ!!!
だ、大事な話があるんだ少し構わないか?」
「内容次第ですね」
「そ、そうか…、取引をしないか?」
「いきなりですね、
一体私たちが何を貰い何を渡せと?」
「君達が渡すのは君達自身の身柄
私たちが渡すのは君達の刑期の大幅削減だ」
「…」
「君達は人を殺めてしまったかもしれない
しかし君達と話している内に君達が
とても賢い魔物だと気づいたこちらの言葉に
耳を傾けてくれる数少ない魔物だ
こんなチャンス滅多にないと思うんだ私」
「何のチャンスですか」
「人類と魔族の友好的関係を結ぶチャンスさ!
今まで人類と魔族は一度も手を取る事はなかった
それは人類も魔族頑なにお互いを
理解しようとしなかったからだ。
だが今回君たちを無傷の状態で捕らえ君たちのような
知恵のある魔族は決して全て敵対ではないということをこちらの上層部に伝えればお互いがお互いを
分かり合う、平和な関係が築けると思うんだ。
幸いにも私は騎士学校ではかなり優秀だったんだ、
きっと他の子達も話に耳を傾けてくれるはずさ!
もうお互いを憎しみあって殺しあいをする
必要なんてないのさ、
どうだ良い案だと思わないかい?」
「なるほど素晴らしい案ですね」
「そうだろうだからもう殺生なんて止めて…」
と言い欠けた時には女騎士の首から上が落ちていた
女騎士は地面へ首が落ちるまであまりの早さに
自身の首が斬られたことに気づかず首が落ちていく
ことでフェードアウトしてしまいそうになる
彼女の顔を目で追っていた
ドスン
「… …っ、…?!」
気づいたときにはもう彼女に
言葉を残す権利も生きる権利も剥奪されていた
「どうですか下から見る眺めは。
因みに、そこからだと私の下着見えちゃいますか?
見えてたら恥ずかしいので目潰しちゃいますけど」
「そこ気にするのじゃな」
「ええ乙女ですから」
「申し訳程度の乙女要素なら要らんぞ…」
「いやん、そんなこと言わないでください魔王様…
アールアの乙女心傷ついちゃぁーう」
「いや片手を鮮血で濡らした乙女が一体どこの世界におるのじゃ…」