お姫様抱っこ
「はぁ…もう行きましょう
魔王様こんな退屈な人間と話していると
時間がもったいないですよ」
アールアはため息吐き
リューリュリの腕を引っ張り引きずった
「ちょわっ!う、腕を引っ張る出ない!
お主が本当に妾の従者か心配になってきたぞ…」
「…そうでしたね
一応私従者でしたね失礼しました。…よいしょ」
ハッとした顔をした後軽々と自分が仕えている者を
お姫様抱っこで持ち上げた
「いや『お姫様抱っこだから許しちゃうのじゃ♡』とはならぞ…というか!一応とはなんじゃ!一応とは!」
「恥ずかしがってるんですか?可愛いですね…
あ、人間さんそれでは」
少し口角が上がった?アールアはリューリュリを
お姫様抱っこをしながらその場を去ろうとした
「ちょっお、おい!待て待て待て!」
忘れられたかと思えば一瞬にして百合が咲き
その場から何事もなかったかのように去ろうとする
討伐対象に少し腹が立ち次は威嚇の意味も込め
剣を向けながら先程より強く呼び掛ける
「待ってと言っているだろう待たぬか!魔物共!!!」
ギロッ
「ヒィ…きっ、貴様なんだその目は!」
少し怯んでしまったが負けじと強気に言葉で返す女騎士
「少し教育が必要みたいですね…」
そう言うとアールアはリューリュリを降ろし
右手をゆっくりと上げた
「きょ…教育?貴様私に何をする気だ!?」
騎士はアールアの右手を警戒し一歩退いた
(あの右手は…恐らく攻撃魔法!)
そしてその右手は騎士に向けられ……ることはなく
地面に向けられ人差し指を指したかと思えば…
「人に何かを頼むときはお願いしますですよ人間さん?
さぁ頭を下げてもう一度
『足を止めてくださいお願いします』ほらどうぞ?」
「え?…え?」
予想してた事態と180度違い戸惑う
「もしかして…
お願いのしかたが分からないのですか?」
「いや、そう言うわけではな………」
「仕方ないですね……魔王様!」
「はいなのじゃ!」
「上の立場の者にお願いする正しい姿勢とやらを
この人間に教えて上げてください」
「任せろなのじゃ!…って可笑しくないかのう?
何で妾従者の命令を聞かねばならぬのじゃ……
それに後少しでその従者の前で、
とても情けない格好をするとこだったぞ…」
「そうですか?お似合いかと思ったのですが」
「酷くないか?!お主本当に妾の従者なのかのぅ…」
「勿論ですよ貴方の大事な従者アールアですよ」
「いや、
大事かどうかはこっちが決めることじゃないかのぅ?
というかなんかお主図々しくないか?」
「気のせいですよ気のせい、ははは」
「軽くあしらってないかお主…」
「気のせいですよ気のせい、ははは」
「お主それだけで乗りきろうとしてないか?」
「気のせいですよ気のせい、ははは」
「妾は偉大な魔王様じゃのう?」
「気のせいですよ気のせい、ははは」
「妾気づいたのじゃがアールアお主は優秀なのじゃ!」
「やっと私の有能さに気づいたんですねそれに比べ、
今まで気づかなかった魔王様は無能ですね」
「…」