新しい町
「はぁはぁ…はぁ~疲れた…」
「吐きそ…」
「…」
私達はあの後ひたすら走り続け
新しい別の町へと辿り着いていた
「はぁはぁ…おい古地、金は?」
「んなもん半分以上捨てたわ、走りづらい」
「ダァー!!!まーた貧乏に元通りかか?!」
「いや私が持っていた半分を捨てたから
大体2万位ならまだ手元にあるよ…」
「…なら私の手元の分と合わせて約2万だな…あぁ…金」
「逃げるためだししゃーない…てか!?
お前全額捨てたのかよ!勿体ねぇなぁ」
「あん時は焦ったんだよ!
バレたらどんなことされるか分かったもんじゃない
町を壊した奴の仲間だなんてバレた暁には…
と言うかこれは夢なのでは、そうか…夢か……」
「おい、何バカ言って…」
「だ…誰か!
たたた助けてください!助けてください!」
「どうしたんだい馬乗りの兄ちゃん?」
「助けてください!いっ今!あ、僕少し離れたタイミ
という所から来たんですけど!」
「あー…タイミねあそこは治安が悪いからね…
何があったんだい?」
「まっ町が半分以上き、消えて!巻き込まれて
怪我してたり行方不明の人もいて!
きっと!魔物の仕業かもで!
お願いします、誰か助けてください!」
「どういことか把握できないんだが…
魔物による町への損害ならギルドに行きな
ギルド協会の方が何人か派遣してくれるはずさ
俺が連れてってやるよ。
というか町が消えたってちょっと信じられんな…
まぁ確認のためにも何人か送ってくれるはずさ
ついてきな」
「は、はい!」
~~~~~
「…」
「な?変な妄言を垂れるな、
まぁ…私が元凶ぽいけど……」
その後ルーガに向かった視察団は
町の悲惨な状況を確認し
ギルド協会に報告をし、向かわせる人員増加を要望し
人命救助に徹した
~~~~~
「んじゃ3.2.1で持ち上げるぞ、3.2.1っと」
「にしてもひどい有り様ですね…」
「だな」
「行方不明者多数怪我人は数名ですが…
この子の様に器用に身体の一部が無くなって。
町だって半分以上が消えたなんて言うから
なんの冗談だと思って来てみれば…
これまた器用に地面だけになってて建物なんて
無くなってるし謎の現象の起こったとされる地面には
凹凸なんて一切無くて…先輩」
「ん?」
「ホントなんすかこれ」
「さぁな、この町自体にバチでも
あたったんじゃないか?普段から普通は違法とされる
行為が平然と行われてたみたいだしな…
ま、真相は神様とやらに聞いてくれ」
「…もしそうだとしても…こんな子供にまで……
神様がもし存在してるなら俺は許せないです」
「協会ではそんな発言すんなよ」
「はい…」
「『もし』だなんて言ったらあそこの連中煩いからな」
「あ、そっちすか…」
「まぁ許せない気持ちは分かるさ、
何せこの子なんて…
今後は一切自分の足で地面歩けないんだからな」
「……」