出た
「また来な、
次も美味しい料理食べさせてあげるからさ!」
「ありがとうございました」
「たー!」
「…」
私達はすっかり距離が縮まったマスターと別れ
宿へと足を運んでいた
「いやぁ、2人とも美味しかったね」
「んね」
「…」
いまだにエルフの元気が無い
大体の事は飯でどうにかなる筈だが…
と考えていると
「あ」
「どったん?」
大事な事を思い出した
「なんか神様から貰ったじゃん、その事今思い出した」
「…あ、特別な能力か」
「うん、結局教えては貰ってないしさ
どんなのか知ってはおきたいからさ
なんか踏ん張ったりして出ないか適当な所で試そうよ」
「了解」
「…」
~~~~~
「うおぉぉ!何か出ろ!…ケプッ…」
「汚ねぇなぁ…」
「美人だってゲップはするよ仕方ないこれが現実」
「自惚れんな」
私達は町の広場のような場所で
目を力強く閉じうねり声を上げていた
「がぁぁぁあ!」
「ぐぅぅぅう!」
「…」
「はぅぅぅう!」
こんなの端から見れば不審者だ
いつ自警団的な方々に見つかっても可笑しくは…
「へゃ…」
パタンと隣から音がした古地が尻餅を
ついたようだ、古地へと手を貸そうと目を開けると
「古地大丈夫か……え?」
目の前が綺麗に何もかも無くなっていた
先程までご飯を食べさせて貰っていた
マスターのお店も含め建物も自然も
塵1つ無くなっていた
「あれ?えぇ…なにこれ」
「うわ、凄い景色!
こんなの普通見れないじゃんラッキー」
「…何…ですか……これ…怖い……ヤダ…」
「古地がやったの?」
「多分」
「どうやって?」
「力入れて、はぁ!!!って」
「なるほどね…解らん、
てかこれ町の1/3ぐらい消し飛んでね?」
「解らないけど半分はいってるね
ここだいぶ町の端だったんだね」
私と古地が状況把握していると
「イヤ…イヤ……」と腕の力だけで
エルフが逃げようとしていたどうやら今ので
腰が抜けたらしい
「ほらほら逃げな…」
「な、なんだこれ!」
「!」
「やべ!」
どうやら外に出ようとした人がこの惨状に
気づいたらしい、直ぐに私達が原因とは
分からないだろう、が
「逃げるぞ!」
「っやめて!」
「静かに!(バレて)殺されたいのか!」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「取り敢えず町を出よう!今声がした場所の
逆から町を出るぞ!」
私達3人は急ぎで町を出た