第四幕。再び、作戦会議室にて。
「正攻法で行くなら正面突破かなぁ」
「うん」
エイミーさんリヴァーレ軍に三人で挑むっつってます!?!?
相手の数知ってます!?!?
約18万!!!!!!!!
一人あたり6万人倒すつもりなの!?!?
いや僕は一人も倒す自信無いから君らが9万人ずつ倒すならもうそれでいいけどね!?!?
「そうと決まれば武器とか要るよね。国王に何か貰ってくる。ちょっと待ってて」
「わかった」
そうと決まれば!?!?!?
もう決まっちゃったの!?!?!?
――。
――――。
――――――。
「何かめっちゃヤバいのくれた」
「おー」
……。
えっ、エイミーさん、小脇に分厚い本抱えてますけどそれのこと言ってます?
武器は!?!?
「ちょっと中見たんだけどヤバいの。見て」
「え、やば」
……。
読めねえ!!!!!!!!
何この変な記号の羅列みたいなの!?
自分で言うのも何だけど僕13ヶ国語勉強したのにこんなの見たことねえぞ!?!?
「たぶん精霊語だよね。ちゃんとしたやつ見るの初めて」
「うちも」
……。
ご存知!?!?!?!?
お二方ともご存知だ!!!!!!!!
「あの……エイミーさんはこの言語どこで知ったんですか……?」
「えっ、図書館のB棟にあったでしょ」
「ね」
……。
いや、えっ?
図書館のB棟って確か30万冊ぐらい置いてあった気が――。
「でもさ、あそこ30万1021冊もあるじゃん」
下一桁!?
エイミーさん下一桁まで覚えてんの!?
「ちがうよ、30万1023冊」
……。
誤差だよ!!!!!!!!
というかこっちもかよ!!
「あっゴメン、去年のこと忘れてた。寄贈142冊と盗難5冊と紛失8冊と配置換えでA棟から移った1009冊とC棟に移った1136冊か」
「うん」
嘘だろ!?
あなたがた図書館勤務じゃないでしょ!?!?
「わたしさ、B棟の本でちゃんと覚えてるの半分ぐらいしかないんだよね」
……。
――は????
エイミーさん、15万冊はちゃんと覚えてるって言ってます????????
「すご、うち五分の一ぐらい」
いやあんたも充分すげーわ!!!!!!
「まあでも67Jか67Kの棚あたりにあるでしょ」
「67Kの上半分には無かった」
……。
もう、何……この方々……。
歩く図書館じゃん……。
「そうなんだ、とりあえず行こっか」
「うん、行こ」
――目当ての本は4分で見つかった。
もうちっとだけ続くんじゃ。