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歪んだ序章

初投稿です。粗末の文ですがよろしくお願いします。

週2投稿予定です。

 日本、かつて八百万の神々が森羅万象に宿るという逸話が人々の間で語られ、信じられていた。干ばつに見舞われた時は神々に雨乞いをし、不幸に見舞われた時には神々を祀るなど、自分たちの生活と神々との関係ずけ、全ての現状を神仏に関連ずけ生活していた。

 しかし時代は流れ時は令和、かつての考えなど忘れられ、科学技術が発展し高度情報通信社会と化していた。

 そんな時代のある街に、ある少年がいた、名は近宮 信弘 17歳の高校生、部活動は野球部に所属して

 いる。

 しかし、野球部と言っても弱小の公立高校であり、バリバリの野球部とゆうわけでもなく、信弘自身も中学時代に見たプロ野球に感動し、野球をやろうとした世間的に言うにわかである。

 そんなある朝、目覚まし時計の音が鳴り響き、信弘は目を覚まし朝支度を始、朝食へ向かう。「あ、おはよう信弘」「うう…おはよう」信弘は母に半分寝ぼけて答えた。「昨日の夜中地震あったの分かった?」「いや、わからんかったよ」「そう、相変わらず眠りは深いのね」「寝る子は育つ」「はいはい、ご飯の前に顔洗ってらっしゃい」「うい」洗面所へ向かうと信弘の父親、勇将いさまさが髭剃りをしていた。「おはようございまぁ~す」「む、おはよう信弘、もうちょっとシャキッとせんか!」勇将は腕の立つ空手の師範であり、いまは強豪大学での監督などの仕事し自分の道場を持っている実力者だ。「それであの話は考えてくれたか?」「ん?何の話?」「だから!私の道場に入ってくれと言っているだろう!」「嫌だよ、空手なんて…何回も言ってるじゃんか、第一いま俺は野球が楽しいの」「全く…野球も野球でシャキッとせんか!髪も伸ばして…私の時代は…」「坊主だった、だろ?うちは野球部はみんな楽しくやりたいの、2こ上先輩たちが予選の準決まで行ったけどスタンスは変わらずに髪も自由なの」「だがなぁ…」「二人とも~ご飯さめちゃうわよ」「む」「うい」

 家族三人で食卓を囲み、勇将が「いただきます」「「いただきます」」と二人も続く。母親はいつも通りだが、勇将と信弘の間には、すこし気まずい空気が流れていた。「ごちそうさま」と気まずい空気から抜け出したいのか信弘が食事を終えると、「私、今日仕事遅いんだよね。二人で適当にすませておいてね。お金置いてくから」と母が告げる。「…はい」「……む」と少し気まずい空気の二人見て、母は少しニヤリとし小声で「…大丈夫かしらね」と呟くのだった。

「行ってきます」学校に向かおうとする信弘と、職場に通勤する母の声が家に響いた。「あ、行ってらっしゃい」勇将が大学に行く準備をしながらこたえた。

「あ~父さんと飯かぁ」「いや?」「そうじゃないけど…なんかなあ~って」「あれはお父さんなりの愛なのよ。もっとあなたとコミュニケーションを取りたいのよ。だから無下にしないであげてね。」「まあそうなのかな?」「じゃあここで」「じゃ」と母親と別れを告げて学校へ向かうのだった。


 学校に着き今朝の事を悶々と考える信弘、過去の父親との時間を思い出す。土日は空手で出掛けてしまい自分に構ってくれない父親に寂しさを感じていたこと、それなのに自分を空手に誘ってきたこと、しかしたまの休みにプロ野球に連れていってくれたこと。クラスメイトにはそんなことまだ可愛い、普通などと言われるが、信弘がいかに父親の事を知らないかとゆう事を思い知らされる。朝の会話も少し他人行儀に接してしまったと考える、父親の提案も自分との時間を作りたいとの不器用なりの思いだったのかもしれない。不器用な父親にやれやれと思うと同時に父親と一回話してみたいと考えた信弘だった。そんな家庭の小さな悩みなどお構いなしに信弘、勇将、更に祖父、義和を巻き込む次元を超えた歪んだ運命に翻弄される。


 忘れていませんか?ここは神々の国、非日常、非現実、人智など簡単に超えるのですよ


 信弘は自分の意志を伝えるため父親にメールを送る。メールに不慣れな勇将からは「西口の駅前広場 17時に」と帰ってきた。顧問に今日の部活は休むと報告し、クラスメイトの遊びの誘いを断り足早に駅前に向かうのだった。


 駅前に着き、父親を待つ信弘。そんな彼のもとに不審な男が声をかける「もし」「もしもし?」「ん?どうかしました?」「きみは近宮 信弘くんだね?近宮 勇将の息子さんの」「はあ」と返す信弘。「ぼくはね勇将の昔からの友達なんだ!久しぶりにこっちにきてね!勇将に大事な話があって来たんだ!あ、名乗り遅れたね!僕は大野原 幕ってゆうんだ!よろしく!」と一方的に話かけてくる。「え…」とあっけに取られる信弘。「あれもしかして疑われてる?まぁむりもないよね」肩幅がひろく背もたかく筋肉質な大野原と名乗る男、奇妙なスーツと頭にはハットを身にまといそのスーツからも大胸筋が浮き出ている。しかし顔は好青年で良からぬことを考えているようには見えない。父親の知り合いで空手の経験者とは考えられるが、如何せん顔が父親の同年代と考えられないのだ。「い、いやぁ…」と困惑する信弘、そんな時だった。「ちょっとどちら様ですか?」と大野原の肩を掴み勇将が尋ねた。「うちの息子に何かご用ですか?」「ああ!勇将ぁ!そっちからきてくれるなんて!」「どちら様かな?私には君のような知り合いはいないはずだが?」「え?もしかして忘れてるの?ほんとに…?」「……忘れるも何も君のことは知らないよ…」「え…思ってるより深刻だな…」と大野原と名乗る男ボソッと呟く「これ以上何か用があるかね?これ以上しつこいと人を呼ぶぞ。…いくぞ信弘」「え、はい…」と勇将は信弘の手を引きそそくさとその場を去る。

「ねえ…今の話聞いていたかい?孝」と誰かと会話する大野原。「ああ…聞いてたぞ」「どうやら僕たちが考えていた最悪の事態みたいだね」「まさかここの次元につくとはな…深刻ま事態だ…奴らの気配も強い…しかしあと戻りはできんな」「しょうがない、最悪のセオリーの通りいくしかないね」「はあぁ…また死ぬのか…あいつは」「でもそうさせるつもりは無いよ」大野原と名乗る男はここにはいない誰かと話をしていた。そんな彼を鋭い目つきで見つめる黒い影が有った。


 駅前から去った勇将と信弘は先程のことで少しとまどいがあったが今晩のことを話し始めた。「まさか信弘から声を掛けてくるなんてな」「いや…俺も朝少し言い過ぎたと思ってさ」「ハハハ、なに、年頃の息子を持つにはとこれくらい覚悟していたものさ。それよりどうする?スーパーでなんか買って帰るか?それとも車でも出してどこか食べに行くか?焼肉とかどうだ?」久しぶりの親子の会話、信弘の朝の悩みは消え父親との他愛のない会話を噛みしめる。「あのさ、空手の事なんだけどさ…俺昔父さんに野球見に連れていってくれたことあったろ…それが嬉しくて中学で野球始めたんだよね…空手を進めてくれたのは嬉しいけどやっぱりその時の気持ちを大事にしたいからさ…ごめん」「いいのさ…信弘がやりたいことすれば、でも空手を始めてくなったらいつでも言ってくれ!お前ならいい選手になれるぞ!っはっはっは!」「ハハハ」と明るい時間が流れると、ドンっと勇将が人にぶつかる。「おっとすいません」とぶつかった相手に謝る。しかし全身を黒い服で覆っている男は鋭い目を勇将に向けたままだ。「どうかしましたか?」と尋ねる勇将、黒い服の男は「こ…な…じょ…」とブツブツと何かを呟いている。「?」少し不気味に思いながら「でわ」と去ろうとする、その時「よけろ!勇将!信弘!」と何者かの声が響く。「えっ」と体が反応する、黒い服の男は懐から黒光りする刃を振りかざした。「なっ!」と勇将は咄嗟にその身をそらし、信弘は間一髪でかわす。「何者だ!貴様!」まごうことなき殺意に空手の構えをとる勇将。「親子水入らずの時間にとんだ邪魔をしてくれたものだ!」「$%%$$?!#$%&?+*&%!!!!!!」と聞き取れない叫びを放つ黒い男。「だあああ!!」と叫びステッキから仕込み刀を引き抜く男が後ろから黒い男に斬りかかる。「ぐぐ…」と顔を真っ二つにされる黒い男。「怪我はないかね?」と男は尋ねる。「俺の名前は千賀山 孝。さっき大野原という男が話しかけられただろ?俺はそいつの仲間だ。しかし残念、今、全てを説明している時間はない。勇将お前何も覚えてないんだろ?説明は後だ。ひとまず逃げる事を考えろ。」「孝!」息を切らしらがら大野原が駆け寄ってくる。「想像していた以上に奴らが狙ってる!どうやらこの次元が奴らにとっては幸運な次元みたいだ!二人とも殺してこのままここを乗っ取ろうとしてる!」「なんだと!?まだお上とのコンタクトは?」「まだだ!遠い次元だ!帰るのには時間がかかる」「まずいな…とゆうわけだお二方。逃げることだけ考えるんだ」「なにを言ってんだよ!そんな時言われても理解できるわけないだろ!」「だから説明する時間は無いと言ってるだろ!」「藪から棒に言われても理解出来る訳ないだろ!」「お前が記憶を記憶を失っているからこんな事になったんだろ!ほんとか!ほんとに解らないのか!?お前は俺たちと戦ったんだぞ!!一緒に!」「まてよ!孝!いつまでも言っても解決しないだろ!」勇将と千賀山が言い争いをしている中、突然女性の叫び声が周りに響く。「キャああああああああ!助けて!だれかぁぁぁぁぁぁぁぁ!」と先の曲りから肩から血を流し足を引きずりながら逃げてきた。「まさか!もう来やがった!」その女性はこちらに気付き「た、たす、け…」と向かってこようとしたとき「ヴぼあ…」と黒い刃が胸に突き刺さった。「ひ…」とうろたえる信弘、黒い刃は女性を切り刻み、脳天を貫き本体の大きな口に運ばれる。「がガガガガガガガガガ」と骨をすりつぶしながら女性だった物を強引に飲み込む。「カカカカカカカ」とクリック音を鳴らしながらこちらに向かってくる。「逃げろ!捕食を始めたらさっきの用には勝てん」と逃げ出す千賀山達、さっきの光景にあっけに取られていた信弘、走っていると周りで叫び声やクリック音が聞こえてくる。突然の大野原や千賀山の謎や父、勇将との関係、そして目の前で起きた残虐な光景を前に混乱を極めるしかなかった。「お上はまだか!」「待って!もう少し!」「君たちそのお上というのはなんなのだね!?」「僕たちの上司とゆうか仕えてるお人だよ。ここに飛ばしたのはお上さ」「そんなこと話してる場合か!全部の体力を逃げることに割け!」だんだんと黒い化け物の数と悲鳴と叫び声が増えてくる。もう言葉もなくただ走るしかない。「くそっ!こっちもか!時間稼ぎしかできんが、やるしかないな…幕!コンタクトは!?」「あと少しだ!上を見て!雷雲が集まってる」「あと3分って所か…30秒でも命取りだ!気を抜くな!…こいつら殺させたりはしない!」千賀山達が化け物と戦う構えをとる。「信弘…下がっていろ…」「え…」「私の息子に手は出させん…」勇将も空手の構えを取り始める。「記憶が無くても勇将だな…死んでくれるなよ!」「だあああ!!」「はッ!セイッ!」と化け物達と戦い始める。見た目によらず化け物は脆く簡単に砕かれたと思った。しかし化け物は砕かれた残骸を共食いを始めメキメキと音を立てて変形を始める。あまりの怪異でおぞましい光景に立ち尽くすしかない信弘。「ダメだ!歯が立たないくらいにデカくなってきてる!」「元治ではレアなのにとんだ大盤振る舞いだな!クソッ!」その時だった、雷曇がゴロゴロと鳴り始める。「来たか!」周りの化け物が閃光に包まれる。「グガガガガガガぁ」と散っていく化け物達。「ゲートがでた!」走れ!」と千賀山が叫ぶ、その時残骸の異変に気づいたのは勇将だけであった。半身半身で殺意をこちらに向けてくる化け物の残骸を横目にゲートに向かう一行、「幕!早くゲートを開けろ!」「少し待ってよ…いつも言ってるだろ!そのための雷だろ!」と慌ただしい二人に信弘は問う。「このゲートをくぐったら何処に行くんだよ!」「説明している暇は無いと言っているだろ!」「少しは言ってあげたら!?スタートにすら立てないよ!」「チッ仕方がない。じゃあ一つこれから向かうのは俺の住む異次元の日本だ!これでいいか!?」「は??」「だろ!ゆえるかこんな状況でゆえるか!」「君達…いや幕、孝そんな言い争いしてる場合じゃないぞ」「何…それに勇将…?」そこには化け物の残骸が集まり人型に形成されていく。「アアアア…コロス…コロス…フクシュウ」「対策…されてる?」と呟く幕。「まさかここまで本気か?」と千賀山達ですらうろたえる中、勇将はその場にたち尽くしていた。「フン…思い出したよ…」「何?」「まさか?勇将…」「ハアアアアアアアアアアアア!!」と黒い人型に向かっていく勇将。「コロス・・・オマエフクシュウ」「父さん!待てよ!」殴り合い必死に人型を押さえつける。「孝、開いたよ!」「よし行くぞ!」「父さん!」「よし!」と逃げようとする勇将、その時人型が信弘に向かって刃を伸ばす。「え…」「信弘!」と飛び出す勇将。「グハッ」っと声を上げる勇将、千賀山達の一本手前で勇将の胸を黒い刃が貫いていた。「父さん?え…?」「勇将!」「思い出したよ…幕、孝…お上に伝えてくれ…約束より息子の命を守った。それでも私を誇りに思ってくれるかい…」「クッ…開いたよ…」「信弘いくぞ!」「そんな…待てよ!行くなよ!父さん!」信弘を担ぎゲートに向かう千賀山。「信弘…!生き抜け!運命など人が定めたものでしかない…勝ち取れ!己を!」「ぐあああ!」と人型の刃が深く勇将に刺さって行く。「おろせ!おろせよ!父さん!父さん!父さんを助けるんだよおろせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」「お前も聞いただろ!しかもお前すら失ったら勇将とお上の気持ちを無駄にすることになる!飲み込め!」と信弘を担ぎゲートに飛び込む千賀山と大野原、信弘の目には人型に捕食される姿を見ていることしか出来なかった。


 第1話に続く

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