表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界人、巻き添えで日本転生  作者: 鯖の味噌煮
2/18

異世界人、警察に補導される。

第1話


「で、名前と住所、早く言ってくれねえか。」

俺はあの後、紺色の服を着た男によくわからない建物に連れて来られた。この男、顔も怖いがなかなかに声も怖い。

「俺の名前はナロク・ローグ。  ・・・普通名前は聞いた方が先に名乗る物じゃないのか?」

「そいつぁ悪かったな。俺は権田正太郎(ごんだ しょうたろう)だ。38才妻子持ち。ここ最近の悩みは10才の娘が俺に対して冷たい事だ。」

「ふむ、ゴンダ、お前も大変だな。

「わかってくれるのか・・・。小さい頃は『パパとけっこんするー!』って言ってくれてたのによう・・・。最近は『臭い、キモイ、こっち来んな。』のオンパレードだぜ・・・。」

「うんうん。年頃の娘は気難しい物だからなぁ。」

「本当にな・・・。  おっといけねぇ、仕事に戻らねえとな。でナロク、住所は?」

「ジュウショ?なんだそれは?」

聞き慣れない言葉だ。祖国にそのような物があっただろうか。

「なっ・・・  マジかよ。ホームレスか・・・?」

ほーむれす。これもまた知らない言葉だ。ここは、本当に違う国なのか?

「なら!なら出身国!分かるだろ!」

出身国か。それなら

「ノース・ローラン帝国だが。」

「どこだよ!聞いた事無ぇぞンなとこ!」

おかしいな。ちゃんと答えたんだが・・・

「ええい、わからん!  ・・・そうだ!地図描け地図!」

そう言うとゴンダは紙と・・・なんだこれ?

「む?んんん??」

「ボールペンも分からないのか!?貸せ!」

カチッ

「うわっ!何かでてきた!」

「いいから描け!」

えーと、確か。四角描いて触覚生やしてヒレつけて・・・。うん、これぞ祖国。

「できたぞ!」

「ほう、どれどれ。」

ごすっ  ←俺が殴られた音

「いってえ!何すんだ!」

「北海道じゃねえか!いつまでも夏葉原気分のままでいんな!」

ナツハバラってなんだよ!と内心キレつつ、答える

「いや、これノース・ローラン帝国だ。」

「むう・・・どうも怪しいが信じてやろう。何か特技は?」

「魔法が使える。」

「嘘つけ!」

本当なのだが。数秒後、ゴンダはポケットから棒を出してくわえて

「じゃあ、この煙草に火、つけてみろ。」

火をつけるのか。それなら

「発火<プロミネンス>!」

魔法を唱えるときっちり火がついた。

「おお、マジか。それなら・・・」

ゴンダは立ち上がり、奥へ行った。1分後、鍋をもって帰ってきた。

「よし、この鍋の水を30秒で湧かしてみろ。」

30秒か・・・。なら!

「煉獄<インフェルノ>!」

ぼんっ!と音がした後・・・

鍋が持ち手を残して消えていた。さすがのゴンダも口をあんぐり開けている。

「お、おお。って、えぇ、いや・・・」

ゴンダは後ろを向いて何やらブツブツ言っている。ときおり「監獄か・・・?それとも・・・」

など、多少不穏な言葉も混じりながら、何か考えている。

たっぷり10分悩んだ後、

「よし!お前に家と金、そして働く場所を紹介しよう!」

ゴンダは少し焦った様子で、そう宣言した。



第2話に続く

これからも不定期投稿になると思いますが、よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ