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デスゲームもの(仮)  作者: rhMOB
1/1

最初の犠牲者

 やってみなくちゃわからないと言うが、俺の場合、やられてみるまでわかるわけねーだろこんなの、ふざけんな! だ。

 

 なんのことかさっぱりわからない?

 

 じゃあ、状況説明に移ろう。

 俺は優しいんだ。

 

 1.気づいたら便所に転がっていた。窓もない、照明もない、便器もない、が、薄茶の便所サンダルが3足とモップにバケツの掃除用具、流しと鏡のセットがあるし、水も流れる。ついでに一番奥の個室の隅にゴキブリの死体がころり。

 そういう場所で俺は気絶していた。

 

 2.服は着ている。が、俺のじゃない。若干裾が足りない白地のツナギでデザインが白黒のボーダーというクソデザイン。腹の辺りに何えもんみたいなでかいポケットがデーンと縫ってある。その中にはなにやらガラクタがごちゃごちゃ入ってるもんでかなりゴテゴテしい。

 

 3.ポケットの中身をぶちまけてみた。ぐるぐるに巻かれた針金15メートル、釣り糸50メートル、直径3センチほどのスーパーボール×5色、ガムテープ25メートル、ボタンがないツルツルのスマホ、ほんでもってナイフ……というには大きすぎんな。鉈っていうのか? 先っぽは剣みたいに尖ってる。木製の柄にあつらえた鞘もついててこれはなかなかにイカす代物。指先に刃を当てたら普通に切れたんで、おもちゃじゃないわ、これマジで本物だわ。

 あと、サバの缶詰が入ってた。腹減ったら食おう。

 

 4.スマホをいじくってみたが、起動方法がまるでわからん。そもそも電池生きてんのか、これ。とりあえず、便所を出ることにした。

 が、その前に水道の水を飲んだ。冷たくてうまかった。

 

 5.長い廊下だ。窓も照明もないが、不思議と物が見える。便所と同じだ。真っ暗じゃない。どこかに光源があるとも思えないが、ぼんやりと見える。

 その薄闇の向こう側でなにかがキラリと動いた気がした。続いて、タタタッと足音。近づいてくる。

 ヤバみを感じた俺は逆の方向へドタドタ走った。なんか足が思うように動かない。

 すぐに追いつかれた。衝撃。多分、タックルを食らった。

 俺は無様にスッ転んだ。

 

 6.長くなった状況説明もここで終わりだ。

 俺を突き飛ばしたのは例のクソダサボーダー服に身を包んだ男だった。こんな服を好んで着る人間がいたら教えて欲しい。雑に類推すると、この男も拉致られた人間だってことだ。

 そいつは戦う意思がない俺に向かって刀を構えていた。

 あ、やべ。とか思ってたらひゅっと風を切る鋭い音が聞こえた。

 ただの一閃で首ちょんぱ。

 首をぶった切られたときの痛み。今まで感じたことがないもんだからこれをどう説明したらいいのかわからんのだが、複雑に絡み合う神経の束になった叫び、断末魔を聞いた気がした。体と繋がったままだったら間違いなくゲロ吐いてた。この世の終わり、みたいなグロテスクな音色だった。

 男は首なしになった俺の体をまさぐり始め、ポケットの中身をパクッてどっかに行っちまった。

 

 

 こうして俺は生首状態で放置され、今に至る。

 

 ……そうなんだよ。

 あれ? って思うよな。

 

 なぜか、俺は生きている。

 わけわからんが、そういうことだ。

 

 不、死、身。

 

 やってみなくちゃわからない。

 殺られてみなくちゃわからない。

 

 殺されて初めてわかる自分の才能(?)とか、まじで使えねえ。

 脳みそがうるさいんだわ。さっきからグワングワン言ってやがる。正直、死んだ方がマシってくらい気持ち悪い。

 

 ただの痛みじゃない。混乱、混沌、脳機能の暴動。予期せぬ事態に全身(頭部のみ)がしっちゃかめっちゃかになってる。

 

 目ん玉は勝手にグルグル回るし、さっきから尋常じゃないリズムでガチガチと絶え間なく鳴り響いてるのは考えたくないが、俺の上下の歯が全自動カスタネットになっちゃってるせいだし、両の耳は巣立ちの日を迎えた幼鳥のごとく必死にパタパタとはためいている。

 

 今世紀、類を見ないほどの変顔だったのは間違いない。

 

 この状態はしばらく続いた。俺には永遠に思えるような地獄のひと時だった。

 

 想像を絶するほどの強烈な恐怖、不安感、そういうものに襲われたとき、知性なんてものはただの飾りつけでしかない、全部吹っ飛んじまう。

 発声器官が生きていたら恥も外聞もなく泣き喚いていただろう。

 

 悲しみのせいでも痛みのせいでもない。

 脳がそう命じるから泣くのだ。俺の感情とは切り離された部分が、俺の体を乗っ取っちまう。

 俺の自由が、俺自身の脳みそに奪われた。

 

 そういう、わけのわからない感覚を味わったことがあるか?

 

 すげえだろ。原始的な反応を出力するだけの装置に成り下がっちまうんだ。そこに自我は存在しない。

 あの、偉そうにふんぞり返ってる人間様が。

 バグったからくり人形かよ。

 

 …………ゲロ吐きたい。

 

 吐けばこの腐れ脳みそもすっきりする気がする。

 全部チャラにして清々しい気分になりたい。

 

 口を開いて……。

 

「チ……ッ…………チ」


 ……絶望した。

 

 ゲロ吐くには体がいるじゃん。

 

 首から下の体がいるじゃん。

 

 俺、頭しかねえよ……。

 

 しかも最悪なことに俺の視界から俺の体が消えていた。

 変顔選手権やってる間に顔の向きが変わったらしい。

 

 階段だ。やたら物悲しい雰囲気を漂わせる、幅のある階段を視界に収める角度でピタリと静止している。

 壁の表記を信用するならここはなんかの建物の3階のようだった。

 

 物音一つ響かない。明かりもない。

 朝か夜かもわからない。

 

 だけど、そんなことはどうでもいい。

 今は体だ。体が欲しい。

 

 たぶん行けんだろ、体に近づければくっつくだろ。

 不死身なんだから。不死身って時点で自然の摂理を冒涜してる的なアレなわけで、物理法則的な? よく知らんけどそういうアレっぽいアレもアレしてることになんじゃね? だったらアレな感じでくっつくべ。

 

 切断面がこう……ピタッとくっつくべ。

 元通りになんべ。

 

 完璧じゃんかよ。

 

 天才かよ。

 

 ただし、自由に動けたらの話な。

 俺っていま首だけだから。何度も言ってるけどさ。

 

 頬の筋肉を吊り上げてみたけど、これ、無理だわ。全く動かん。微動だにしない。1、2ミリは浮くけどさ、この程度、動くとは言わんだろ。

 移動どころか、顔の向きも変えられない。

 

 え、なにこれ無理ゲーじゃん。

 他になんかできることあんの? 何もなくね?

 

 邪魔臭い背景オブジェクトにしかならんわ、動けないんだからよ。

 永遠に階段を眺め続ける人生じゃん。

 

 詰んだわ。まじで詰んだ。

 終わったわ。人生終了だわ。

 

 意味ねぇ。

 

 不死身、意味ねぇ。

 

 ていうか、これ、ほんとに不死身なの?

 昔、なんかの与太話でさ、ギロチンで処刑された男が首だけの状態で何回か瞬きした、みたいなやつあったじゃん?

 

 もしかして、あれなんじゃね?

 

 不死身とかじゃなくて、単純に意識が残ってるだけなんじゃね?

 やたら長い時間転がってる気もするけど、走馬燈的な? 脳みそも変顔してる最中で時間の感覚が狂ってる系の?

 

 そういうあれなんじゃね?

 

 ……ならいいか。このままでも。

 

 粛々と最後を迎えようじゃねえの。めちゃくそ気持ち悪いけどよ。それも終わりがあるとわかってりゃ、まあ、耐えられなくもないだろ。

 

 ロクでもない人生だった。

 こうして死の淵で転がってみても、なんも思い出すもんがねえ。

 

 ……いや、下らねえこと一つ思い出した。

 

 小学生のときのことだ。

 掃除の時間に校庭に出てたんだけどよ、同じ班のやつがどっからか犬のフン見つけてきてよ、その核兵器を木の枝で突き刺さして宙に掲げて、ウンコー! とか言いながら満面の笑みで俺を追いかけてきたんだよな。

 

 もちろん、死ぬ気で逃げた。

 

 あのバカ、どんな大人になったんだろうか。

 バカのくせにテストの成績はトップだったな。

 

 あー、そのバカの話がほかにもある。

 こっちの話は信じてくれなくていいんだが、トイレの花子さんを召喚しよう、とか言い出したんだよな。下校途中に突然さ。

 トイレの花子さんってのは当時はメジャーだった、学校の怪談の題材で、赤いスカートを履いたおかっぱの女の子の幽霊だ。口裂け女とかそういうのと同列に語られていたおばけだ。

 

 今の若い奴らの認知度がどのくらいかは知らないが、俺の子ども時代はオカルトやら怪談やらの人気がやたら高かった。トイレの花子さんと言えばだれでも知っていたし、恐れられてもいた。

 おばけの信者たる子どもたちにはとってトイレに行くってことは一つの死地に赴く難行のようなもので、それはもうどでかい勇気のいる仕事だった。

 

 花子さんを呼び出して、一体なにがしたかったのか。

 てゆうか、そんなケッタイな幽霊だか妖怪だかを呼び出すことにどんな魅力を感じていたのか。

 それは今でもさっぱり理解できない。

 

 あいつはとにかくそういう怪異を専門にした本から得た知識で花子さんを呼び出せると心の底から信じていた。勉強はできたが、根はどうしようもなく単純で、バカだったんだ。

 

 やり方は単純だ。

 放課後、4時44分。男子便所の……あー、何番目だったかな。とにかく数字が重要だったはずだ。その儀式を成功させる第一の要素がその数だった。もう忘れちまったが、その何番目かの個室のドアをさ、コンコンコン、とノックするんだよ。

 

 ただノックするだけじゃない。

 生贄として一人、だれかが個室の中にいる必要がある。

 その役は、例のバカがやった。

 

 俺はノックしながらこう言うように教えられた。

「花子さん、遊びましょ」

 

 ノックと呼びかけ。

 これがセットになっているわけだ。

 

 なにかが起こるとはもちろん思っていなかった。だが、儀式の最中は終始、不気味な雰囲気が漂っていた。

 

 わかるだろ? 子どもを経験したことがあるやつなら、あの感覚が。

 

 夜中に目を覚まして。

 独りぼっちの部屋で目を覚まして。

 

 自分が用を足しに行くべきだと瞬間的に悟っているんだが、底知れぬ闇の気配に身がすくんで、どうにも恐ろしくて動けない。

 そういう経験をしたことがないとは言わせない。

 

 あれは夏だった。そこだけはよく覚えてる。

 午後の4時なんてまだまだ朝の領土だ。夜の息遣いすら聞こえてこない安全地帯のはずだった。

 

 便所には小さな窓があった。

 夕陽の赤い、まどろんだ日差しが取り込まれ、ゆらゆらと床のタイルを照らしていた。

 俺は自分の影がやたら長く伸びていることに気づいた。

 そのコントラストは小学生の扁桃体を存分に揺さぶった。

 

 個室の中にはあいつがいる。俺は一人じゃない。

 そうとわかっていても、いまだ脳も体も発達しきっていない、俺は一匹のガキにすぎなかった。

 

 あいつが語る怪談世界の当事者として、登場人物として、俺はそこに立っているんだってことが、感覚としてビリビリと伝わって来た。

 自分たちがなにかとんでもなく罰当たりなことに手を染めようとしているんじゃないか、ビクビクしていた。

 

 怪談であれなんであれ、相手が幽霊ってことは、だ。

 それは死んだ人間の魂だ。

 

 俺たちはその魂を興味本位の遊びの道具にしようとしていたことになる。

 

「花子さんの返事にはまじめに答えなくちゃいけない」


 あいつは言った。

 

「何をして遊ぶか聞かれるから、はっきり答えるんだ」


 答えなかったらどうなる?

 

「呪われる。それで死んだ人もいるらしい」


 答えたら助かるのか?

 

「その遊びに使う道具を貰えるんだ。すべての手順を問題なくクリアできれば起こるのはたったそれだけのこと。恐がるようなことはないよ。なんにもね。だけど、失礼な態度をとって花子さんを怒らせたらただじゃすまない。大怪我もありうる。それだけは絶対に気を付けなくちゃいけない」


「なにより、花子さんに敬意を払うのが重要なんだ。花子さんだって敬意を払う相手を残酷な方法で傷つけたりはしないだろうし。おばけだって、そういう筋は通すもんだよ」


 あいつも緊張していた。

 4時44分の少し前に個室のドアを開いて便器の前に立った。

 何も言わずに鍵を閉め、息を殺して、奴はどんな気持ちでその時を待っていたのか。

 

 俺は幾度となく、時計の針を確認した。

 

 秒針はない。

 針は前触れなく、44分の上に立つ。

 

 時間が来た。

 

 俺は覚悟を決めていた。

 

 コンコンコン、と三度、ノックをした。

 

 喉に力を入れる。

 

「はーなこさん、遊びましょ」




「――っ、ギャーーーッ!!」


 佳境に入ったところで申し訳ないが、思い出話は終了だ。

 

 目の前に女の子が立っていた。

 

 ちんまい見た目の女の子だ。小学生程度の年齢に見える。低学年よりは上だな。

 その服装は腹の辺りにどでかいポケットが縫い付けられた白黒ボーダーのワンピース。

 

 つまり、俺たち幸せ一家のお友だちだ。

 

 彼女はバカでかい声で叫んだ次の瞬間には顔面蒼白、気を失って倒れてしまった。

 

 鋭い光線で俺を照射していた懐中電灯が少女の手を離れ、ゴロゴロと転がっていき、そのまま階段を駆け下りて行った。

 

 これは致命的だった。

 さっきのマンドラゴラも真っ青な絶叫に続き、すさまじい音量で屋内に響きわたった。

 

 ここに生きた人間がいますよ、と。

 

 建物中に喧伝するほどのインパクト。

 

 なんて間が悪いお子様だ。

 よりによってこのタイミングで気絶するか、普通?

 運が悪いにもほどがある。

 

 そうだ、忘れちゃいけない。

 ここには殺人鬼がいる。

 俺の首を切り落とした異常者がうろついている。

 

 ばっちりと目が覚めた。ノイズ混じりの脳みそが、秩序を取り戻そうと足掻き始めた。

 

 とりあえず、情報のおさらいだ。

 

 1.俺は拉致された。拉致されたのは俺を含めて最低でも3人。

 2.その中に、躊躇なく人を殺す、やばい奴がいる。

 3.現在地、不明。

 4.拉致される心当たり、なし。

 5.首を切り落とされたけど、まだ生きてる。

 

 ……うん、だめだ。

 わけわからん。一つとして意味が分からん。

 百歩譲って、拉致される理由がなんかあったとして、人を殺すって何なんだよ。俺がなにか悪いことしたのかよ。

 畜生、あの野郎。まじでぶっ殺すぞ……。

 

 …………。

 

 落ち着け、落ち着け。

 今考えるのはそんなことじゃない。

 

 落ち着いて、もう一度、頭の中を整理しろ。

 ここにいる理由なんかはどうでもいい。

 殺された理由も無視……無視だ……忘れろ。

 

 問いを立てるんだ。行動の指針を導き出せるような問いを。

 

 Q.いま、どんな状況?

 A.殺人鬼と同じ建物の中にいる。俺はそいつに殺された。


 Q.すでに殺されているのに、なにをそんなに焦っている?

 A.ここがスプラッターハウスだってことを知らずに、自分の居場所を知らせた上で気絶している子どもが、目の前にいる。俺はこの子を助けたい。

   

 Q.なんで?

 A.なんでって……。

 

 Q.動けない上に声も出せないのに、どうやって?

 A.…………。

 

 行動の指針もくそもなかった。

 現実として、俺にはなにもできないんだ。

 

 あいつが戻ってくる確率と色々幸運が重なってスルーされる確率、どっちが高いだろう?

 ……てか、そもそもなんで俺は殺されたんだ? なんで俺はこんなところにいるんだ? なんでこんな服着せられてんだ? ここはどこだ? あいつはなにをしてたんだ? 

 

 ――俺たちは、なにをさせられようとしているんだ?

 

 あーちくしょう。ダメだ。どうでもいいことばっか考えちまう。

 そんなしゃらくさいことを考えている暇はないだっての。

 

 あいつが戻って来たら、この子は確実に殺される。

 

 抵抗する間もなく殺される。

 

 俺のように首を切断されるのだ。

 

 いや、本当にそうか? いくらなんでもこんな幼い子どもを殺すような人間がいるか?

 

 愚鈍の悪魔が耳元で囁くんだ。

 お前はなにもしなくていい。なぜなら、なにも起こらないのだから。起きるはずもない凶事に備えて、それが何の役に立つ? そういうのクサすぎるだろ? 面倒だし。準備したところで全部無駄になるに違いないんだ。だから何もしなくていいんだよ、お前は。どうせ何も起きやしないんだ。

 目を閉じてじっとしていれば、どんな嵐も吹き止むものさ。

 お前はすでに死んでいる、ってね。

 

 ……はあ、まじですか。

 それじゃ、俺ってただのクズ野郎じゃん。

 

 

 

 ……これは直感だ。

 

 ざわついていた脳みそが嘘みたいに凪いでいた。

 

 殺人鬼は現れる。そして、女の子は殺される。

 

 動くなら、今だ。今しかない。

 

 カツ、カツ、カツ……。

 

 その足音が近づいてくる前に。

 

 動け、俺の体。

 

 動け……。

続きは来週……上げられるかなぁ。

ニートは辛い。

後ろめたさやら、親の咎める視線(ときに、鈍器のような言葉)で魂のHPは常に赤く点滅しておりまして。こうなると、ただでさえ低い生産性がガタ落ちしてしまうんですね。

常時、山盛りのデバフアイコンが頭の上あたりに浮いているのが当たり前の生活です。


いやほんと。

なるもんじゃないよ、ニートは。

(なりたくてなるもんじゃないし、抜け出せるならすぐにでもそうしたいわけですけど。これができないから困るんですよね)

とんだ苦行ですよ。

髪の毛とか、だいぶ薄くなったもんね。


デバフの中で慢性的なものと言えば、将来的展望の不透明さなどから生じる、焦り・不安・恐怖。

(これ以外に突発的なヤバいデバフもありますが、その話は別の機会。気が向いたときにでも)

こいつらに脳内リソースの大半を食い荒らされます。

焦りについては、待つことができなくなる。

継続・地道・努力、というもっとも手堅い選択肢が消滅する。

持ち時間に一切、ゆとりがない、と思い込む。


「とにかくいい作品を書いて、年内に作家デビューするぞ。できなきゃ、俺は死ぬ。それしかない」


いい作品を書く。

こんな蜃気楼みたいな目標を掲げるくらいなら、なんにも目標がないほうがまだいくらか有益です。


最近になって、ようやくこのことに気が付きました。


(あとがきに書くような内容じゃないかな? 深夜テンションで筆がのるのる。読みにくい部分があったら申し訳ない)


よかったら、感想いただけると助かります。

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