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武装少女  作者: 荒魏 螢
8/9

散策をする

時間は戻り、複製兵器を負かし、

モイライ達がブリューナク家に戻ったところから

物語は始まる。

程なくしてモイライ達は

ブリューナク家に到着する。

モイライは右腕の修復に早速取り掛かる。


その頃、深い眠りから目覚める少女がいた。

窓から零れる太陽の日差しを浴びて

彼女はゆっくりとその目を開ける。


「ん~...。はぁーっ。

おはよう太陽!今日もいい天気!」


真永は大きな伸びを一つすると

ベッドから起き上がる。

それを狙っていたかのように

扉が開いた。


メイドが一人、扉の奥から入ってくる。

真永は「あれ?」と言いながら

小首を傾げる。

そんな真永に察し、メイドが言う。


「ヒルデ様は只今お取り込み中のため

代わりに私が真永様の身支度をお手伝いいたします」


メイドは一礼すると

真永の着替えを手伝う。


着替え終わり、真永は家の中を散策する。


「ここがトイレ...。豪華!

ここがお風呂!!ライオンの口からお湯が出てるの初めて見た!!」


ワクワクしながら歩いてる真永に

ブライドが前からやってくる。

真永はブライドに気付き、声をかける。

ブライドは真永と話し、最後に提案を真永にする。


「そうだ真永ちゃん。

今日は外を散歩してきてはどうだい?

色んなものが見れるよ」


真永はぱあっと喜び

早速外へと向かう。


扉を開けて外に出ると、

そこにはモイライとヒルデが居た。

モイライ達は扉から出てくる真永に気付く。

ヒルデは指の先でスカートの両端をつまみ、

一礼をしながら言う。


「お待ちしておりました。真永様」


聞くと

どうやらモイライがゆったりと外を見たいということで

ヒルデに案内を頼んでいたところ

ブライドに出会って真永にも案内をしてあげては?

と言われたらしい。


ヒルデは早速案内を始める。


「ではまず、ここブリューナクの敷居周りから始めますね。

ここはイシュカルより少し離れた場所になります。

そうですね....真永様が通ってきた道になりますと

ブランダ通りをまっすぐ行きます。すると

大きな橋があり、そこには第三人形像が大きな目印となります。

まあ、言葉で言うのもあれですから、実際に行きましょう」


真永達はブランダ通りを通り、

アグニ大橋を通り、途中フレグムに立ち寄る。

ここに来るだけで2時間はかかった。


真永は日頃の運動不足のせいか

酷く疲れている。

それを眺めながら、モイライはアイスを食べるのであった。


「ぜー、ぜー、...モイライは...

なんでっ!そんな平気、そうなのよ...っ!?」


「ん?人形だからだな」


「に、...人形も。お腹...空くの?」


モイライはアイスを口に頬張りながら

少し間を置いて答える。


「私たち人形は、空腹。と言う概念はない。

食べれないことはないがな。

私を作った人は、楽しみを見つけろってことで、

私達、武装兵器に味覚をつけたとんでもない人だ。

その味覚があるから、まあ...こうしてモノを食べてるんだが...」


モイライは言い終わると実に嬉しそうに

アイスを再び食べ始める。


少しして、ヒルデが戻ってくる。


「真永様。疲れは取れましたか?」


「ごめん、もう少し休ませて...」


ヒルデは提案する。


「ならばお茶を飲みましょう。

ちょうど近くに喫茶店があります」


そこに着いた真永とモイライは

開いた口が塞がらない。

看板を見るとこう書かれている。


「甘味屋。天草って見えるんだけど」


「真永!これが読めるのか!?」


と、モイライは真永の方を見て驚いている。

真永はドヤ顔を決めてみる。が、

ヒルデは真永に不正解だと伝える。


「残念ですが、真永様。

これは天草(あまくさ)ではなく、天草(てんそう)と言う店の名前です。

東の方はよく引っかかってしまう店名として有名なんですよ」


真永は膝を折り、地面にひれ伏す。

ガックリ...。その表現が合っていた。


モイライとヒルデは

そんな真永を置いて扉を開ける。

すると、中から活きのいい声が聞こえてくる。


「イラッシャーイ!!2名様デショウ?」


すっごくカタコトで違和感を覚える。

ヒルデはモイライを見ると言う。


「すみませんモイライ様。間違えました」


ヒルデはモイライの手をひき

そそくさとその場を離れ、真永のところに戻る。

目の前に来たヒルデを真永は

頭だけ上げ、どうしたのか聞いてみた。


「いえ、あれは、...なんか違う気がしたので。

...もう行きましょう」


ヒルデは先頭を行き、

真永とモイライはそれを追いかけるように続いた。


フレグムを出て少しすると

ヒルデは左に曲がる。

そこからまた少し行くと広い草原へと出る。


「ここがグム草原です。

ここをまっすぐ行くと廃村へルシェンへと行きます」


それを聞いた真永は青ざめる。

モイライは閃いたかのようにそこに行こうと言い出した。


猛反対する真永だが

モイライに負け、廃村へと向かう。



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