第三話 佐藤零、異世界に華麗に爆誕!そしてついでにー魔剣も爆誕しちゃいます
気がつくと俺は前とは違う草原に出ていた。
「無事転送されたってことか」
とりあえず、周りを見渡してみる。前後にはなにもなく左に森林、右に街か何かの円形の城壁がみえた。
「まー右に行くしかないわなー」
そして俺は右に行くことにした。移動しようとしたときに気づいたんだけど、驚いたことに、地球に居たときより瞬発力や反射神経などの基礎的身体能力がエグいほどあがっている。分かりやすく言うと自転車から飛行機ぐらい。いや、まじで。だから、一回飛んだら凄く飛べた。たぶん、跳躍力が東京タワーの高さ越えた。現にその人間離れした跳躍力で、街の城壁?が見えた。
「やべぇーまじはぇぇー!新幹線をぬいたぁぁぁぁぁーー!!!」
そんなことを言っていると、壁の前まで来た。
「やっぱり街の城壁かー。でけえなぁーー」
しみじみしながら入り口を探していると、門があり、門番みたいな人がいた。
「やっぱりこういうのって身分証明書みたいなのいるよねー。もってないわー。どうしよう」
門を見ながら立ち往生していると、ある方法を思いついた。
「壁越えれるんじゃね」
そんなゲスな考えを思いついたや否や即行動しようと思い、門番に見えない所にいき、力強く飛んだ。
「ひゃっほぉぉぉーーー!!!」
壁を軽々越えて、着地した。
「いやぁーやれば出来るもんだなー」
そして、街の中を見渡してみる。いま、居るところは、当たり前だけど壁の隅のほう。だから、軽く走って街の大通りに出た。
「うおー結構広いなー。この世界は全く知らないけど国的には広いほうじゃない?」
この街は、それほどでかかった。
「とりあえず異世界って言ったら、冒険者ギルドだろー。あるか知らねえけど誰かに聞いてみるか?」
そう思ったとたんに今まで忘れていたことを思い出した。
「魔剣喋んなくね?どうした?神はうるさいとか言ってたけど。」
そう思い、鞘から剣を抜いた。そしてあの痛々しい剣が出てきた。
『おおぁぉい!痛々しい!みたいな顔して見てんじゃねえー!』
ん?いま、誰が喋った?
『後ろだ!後ろ!強いて言うなら背中!』
俺は恐る恐る後ろに振り返った。
『いやぁー助かったぜー!鞘抜いてくれて!あっ、説明すると、俺は一回鞘から抜かないと喋れなくなる呪いをかけられてたんだわー!まじでありがとな坊主!』
訳が分からないまま話が進んでいく。
『そうだ!坊主!名前は、なんだ?これから俺を使っていくんだ!名前ぐらい覚えとかねーとな!俺は魔剣ジェネシスって言うんだ!』
「はあぁー、俺は佐藤零だ。宜しくな。それはそうとお前もう少し静かにしろよー、周りに聞こえたら変に思われる」
『あーいや大丈夫だ!俺は今、零に念話してるからな!周りには聞こえねえんだよ!もちろん、聞こえるようにすることもできる!』
「あっそうでっか」
この魔剣は、すごいんだか、すごくないんだか。
話しながら歩いていた時、暇そうなじいさんを見つけた。
「すんませーん、冒険者ギルドってどこ?」
「ん?ああ、ギルドならあれだよ。」
良かったーギルドあって。なに言ってんのこいつみたいな顔されなくて良かったー。
そういって指した場所にでかい建物があった。
「あーあれかー。じいさんありがとう。」
「いやいや、いいんだよ。冒険者は疲れるし命の危険もあるから、気を付けるんだぞー」
「ああ、ご忠告ありがとう。あんがとなー」
そういって俺は、ギルドの中に入っていった。
魔剣の声のときを「」から、『』に変えました。
私自身も、一話一話の長さは短いと自覚しております。ですが、暖かい目でどうか、見守ってください。次話から多分、間が開きます。なので、ご了承してくれますよう、お願い致します。