カレーライス
4、カレーライス
ラーメンの次に思い入れがある料理はカレーライスである。
カレーに関しては思い入れがある人は多いのではないだろうか。
ボクはこのカレーに関しては、たいしたこだわりでもないが、こだわりを持っている。
まずカレーに関しては王道と邪道というものがある。
王道とは簡単に言えば国道みたいなものである。
邪道はわき道みたいなものである。
で、カレーの王道はあくまでカレーライスである。
カツカレーは・・・は王道ではない。
さらにカレーうどん・・・。
これはライスじゃないからこれも王道ではない。
王道のカレーとは余計なことをしていないカレーライスのことである。
それでは『余計なこと』とは何か。
それはルーとライスの基本のほかに何か付け加えたり、ライスの変わりに何かを使ったりすることである。だからルーとライス以外にとんかつがのっかってくるカツカレーは邪道だし、前述したがカレーうどんはライスのかわりにうどんを使っているから邪道なのである。
またカレーパンも邪道であると言える。
ではビーフカレー、ポークカレー、牛すじカレー、チキンカレーはどうなのか。
これらは王道である。
つまりカレーのルーに入れる具材を変えただけなので所謂『余計なこと』をしているわけではないからだ。
こう考えると王道のカレーライスをボクは家庭でしか食べたことがない。
家庭で作るカレーライスはいろいろ工夫を凝らすことができるので、食べる楽しみもあるのだが、作る楽しみもあるのである。
ちなみにカレー関してはボクとかみさんではこだわりが違う。
片付けがめんどくさいので最近は作らなくなったけど、ボクはカレーの具を小さくして、ルーに溶け込ませる。こうすれば野菜の旨みがしっかりルーにしみこんで美味しいのだ。
そして、冷蔵庫の中にトマトがあれば必ず入れる。
あの酸味も美味しいし、トマトの旨み成分がカレーをさらに美味しくしてくれるからだ。
肉はなんでもいいが、強いて言うならには牛すじが好きである。
うちは圧力なべでカレーを作るから、牛すじでも柔らかくなるのだ。
なんだかよく分からなくってきたので、ここで作り方を最初から説明していくと、こうなる。
①玉ねぎをあめ色になるまで炒める。
②鍋にあめ色になるまで炒めた玉ねぎを入れ、ジャガイモ、にんじん、トマトがあればトマトも・・・などの野菜を炒める。
③肉を入れて炒める。
④別の鍋で鰹節とたまねぎの皮(茶色い部分)でだし汁を作る。
⑤だし汁を鍋に投入。
⑥味噌で味付け。
⑦圧力開始!!
⑧圧力が抜けたところでカレールーを投入。あとは弱火でとろとろと煮込んでいく。
こうやって書いてるだけなのにお腹がすいてきてしまう。
カレーライスとはこういう魅力的ものだ。
ちなみにかみさんは具が大きい方がいいとのこと。
友人の保田くんもそうらしい。
カレーライスは個人的なこだわりが大きい料理である。
考えてみれば、学生時代のボクはカレーライスを外で食べることはめったになかった。
基本的に外で食べるより、自分で作ったものや、おかんが作ってくれたカレーの方が美味しいと感じることが多かったからだ。
そういう風に考えるとカレーライスは家庭料理なのかもしれない。
そんなボクがカレーライスを外で食べるようになったのは、社会に出た後の話だが、それにはCOCO壱の存在が大きいといえる。
ただCOCO壱でカレーを食べる時はボクは『ロースカツカレー』を食べる。
邪道だ・・・。
自分で冒頭で書いたとおりカツカレーは邪道である。
しかし言い訳っぽいが、邪道が悪いとはボクは思わない。
実は邪道と言いつつボクはカツカレーが大好きなのである。
それにカレーうどんもすごく好きなのである。
さらに言うと・・・さらに開き直ると・・・カレーパンも好きである。
カレーパンに至っては『アンパンマン』でのカレーパンマンの扱いの低さに憤りを感じるくらいカレーパンが好きなのである。
いずれにしてもボクはカツカレーが好きでCOCO壱でカレーを食べるときは『ロースカツカレー』である。
理由?
そんなもんない。
邪道だろうが王道だろうが美味いものは美味いから好きなのである。
王道のカレーライスに関しては自分で作ったカレーの方がコクがあって好きなのだが、COCO壱のカレーもなかなか侮れない。
まず、基本的にCOCO壱のカレーは辛い。
スパイスがピリリと効いている。
そして辛さが1~5辛まで選べる。
COCO壱のカレーの魅力はスパイスが効いていることと、その辛さである。辛いもの好きにはたまらない辛さがCOCO壱のカレーにはあるのだ。
そしてこのスパイスの効いたルーとロースカツがとても合うのだ。
よくカレーにソースをかける人がいる。
カツカレーにもソースという人がいる。
これこそありえない・・・。いや・・・ソースをかけて食べるのもまあ美味しいのかもしれないが・・・あくまでボクの中ではありえないのだ。
ソースなんか加えてしまったらせっかくのカレールーの味がダメになってしまうではないか。
それにカツカレーにおいては、カツとカレールーの絶妙なハーモニーが、たまらなくボクの心を魅了するのだ。ソースをカツにかけて食べるぐらいなら、とんかつ定食を食べた方がいいと思う。
なぜ、ボクはカツカレーはCOCO壱で食べて、王道のカレーは家で作るのか・・・。
これは単にスパイスの効きの違いなのである。
COCO壱がどんなスパイスを使っているかは分からないが、まさか市販のルーを使ってはいないだろう。そう考えるとCOCO壱のカレーの味は家庭では簡単には出せない味なのである。
多分、このことはCOCO壱以外のカレー屋さんにも言えていることだろう。
スパイスの効いたカレーはなにかをトッピングしたほうが美味しいが、王道の旨味たっぷりのカレーはそのまま食べた方が美味しい。
こう考えると、カレーライスという料理は家庭の味であり、ちょっと贅沢な庶民の味であり、そしてバリエーションが広い料理であるがゆえに多くの人から愛されている料理なのだろうと思う。