人を嘗めるな
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
思いついた事はまず短編に。何時使うか分からないから。
という訳で、創作部のあの子の話かな?
人を書く上で大事な事を知っているかい? それはね……。
随分と懐かしい夢を見た。兄さんの趣味に憧れて、私もこんな話が書きたいと思って、始めた今はとんと離れてしまっけれど、それでも、あの時の思いは忘れてない。
「おはよう、兄さん」
「ん。おはよう」
休日、寝坊して起きた私を横目に、兄さんは一人静かに珈琲を嗜んでいた。パジャマ姿のまま彼の前に座ると、席を立つ。
「懐かしい夢を見たんだ。兄さんに憧れて、物を書き始めた時のこと」
すると彼は再度椅子に座り直した。前屈みになって、私の顔を覗き込む。
純文学が好きである。人間が葛藤に打ち勝つ様や、覚悟を決めるのが好きである。温情や醜悪性、それこそが人間の本質である。だからこそ、それ等を蔑ろにする話を見ると、地面に叩き付けたくなる。人を嘗めるなと、嘲るなと、叫びそうになる。
人間というのは複雑な心理の上に行動を起こす。たった些細な一点だけで恋に落ちる事も、信頼を勝ち得る事もありはしない。それをするのは人間では無い。断じて人間とは認めない。
「人を書く上で大切な事を知ってるかい? それはね、人の心理に重きを置くことだよ。
この程度ならば大丈夫だろう。なんて舐め腐った感情は捨てた方が良い。目の前にいる読者を納得させる為に、整合性を捨て去ったものなど会って良いはずが無い」
人は小賢しい。人は醜悪だ。そしてその裏には徹底的に計算され尽くされた、複雑な心理が働いた上で行動を起こしている。
私は人間を愛しているし、憎んでいるし、恐れている。他者にそう思わせるだけの存在が、そう簡単に堕ちるわけ無いだろう。
「兄さんは……私が……読者が怖いの?」
妹が震えながらそう問い掛けた。私が肩を掴んでいなかったら、逃げ出していたことだろう。それでも私の思いを聞くために、決意を知る為に、必死で目を合わせてくる。ああ、それこそが。
「怖いよ。とても怖い。そしてそこまで恐怖を与えてくる生き物が、そう簡単に騙せるとは思えない」
ただ黙って彼女の髪を撫でて、囁くように言い聞かせた。
「絶対に、整合性を捨て去った、娯楽目的の話を書いてはいけないよ。それは、人を愚弄することになる」
「だから……ねぇ……。また……書こうと思うんだ」
以下何でも許せる方向け。
個人の意見飛び交います。私の発言が許せる方のみ宜しくお願いします。
誤字脱字本当にひでぇな( ˙꒳˙ )
よく『人間嫌い』と言われますし、自覚しています。
でも個人的にはただ『嫌い』と言えるものでは無いんですよ。
嫌い って一言で言っても、意味がある異なるじゃないですか。例えば、憎悪的な意味、恐怖的な意味。
私が持っているのは、恐らく両方だと思うんです。
人間の醜悪性、つまり利己主義で快楽主義、楽しいからと相手を虐げるその様に対して、憎悪的で恐怖的な思いを持っています。
醜悪性を例に上げましたが、その裏で複雑な気持ち心理が働いていると思っています。
物を投げたら落ちてくる。なんて規則性が伴う様な簡単な話では無いということです。
様々な要因、要素が、流動的に変化し、結果に繋がると思ってます。
そしてそんな複雑怪奇な心を持つ生き物が、簡単に納得すると思ったら大きな間違いなんです。
ただ相手が有名だから恋に落ちるとか、何もしなくても溺愛されるとか、そんなことは無いんです。
もしもそんな話を書いたら人の事を軽んじているし、舐めている。
そんな簡単にコロッと行くなんて、君は愚かだね。と遠回しに言っている様に感じるんです。
これは恐らく、私の根っこにある傲慢性。
物語を読み書きしている時の根底。
『これだけ私の手を煩わせる生き物が、こんな簡単に納得させられるはずがない』
『人間なんだから、もっと知恵を練れるでしょ? もっと頑張れるでしょ?』
というある意味、反転アンチ的な思いが根底にきっとある。
純文学や人の心理に重きを置くのは、それがどれだけ醜悪でも、あくどくても、私なりの人への敬意の払い方です。
だからこれからも書き続けます。人と向かい合う為に。