つぼみ
気がつけば、そこに『つぼみ』があった
何の花かは分からない
健気に伸びたその『つぼみ』は
いつしか一輪の紅い花を咲かせていた
その花はいつしか人々を魅了し
愛でるようになっていった
そうして月日が経ってきて
誰も見向きをしなくなった
誰も見なくなったその花は
振り向きさせたいと種を蒔く
こうして『居場所』を広げた先に見えたもの
そこは『あの世』と呼ばれる場所だった
『根差した場所は違う』と嘆いてみても
誰も気がついてくれない
今でも『 』を誘う近くには
この花があるのかもしれない―――
最後まで読んでくれた方に。
この『つぼみ』は、『彼岸花』を参考&独自解釈して書きました。
意味が分かると少し怖い詩です。
人によっては怖くないかも(?)
読んでくれてありがとうございました。