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どうしても憎いあなたへ  作者: 佐藤つかさ
第一章
29/104

2-19

 闘技場の中央は円状の戦闘リングが存在する。

 リングといっても石畳を積んだだけの簡素なものだ。

 その上で剣闘士が互いに骨をきしませ血しぶきを飛ばし、時にはモンスターと戦うことだってある。

 しかし今日は天をかんばかりの塔がそそり立っている。

 このアウラのために急遽建てられた建築物。

 その名も――ボディ・ビル。

 筋肉による筋肉のための筋肉の聖地。

 なんでもミナーヴァ・キスが一晩で建てたものらしい。


「…………」

 イオリはポケットからあるものを取り出した。

 手で握れる程度の大きさをした円状の板。

 真鍮製で安っぽいけれど、凝ったつくり。

 それは一枚のメダルだった。


 ルールは単純。

 挑戦者は各一枚ずつメダルを所有

 挑戦者同士で戦い、負かした相手からメダルを奪う。

 三枚手に入れれば、ボディ・ビルに入れる権利を得られるのだ。

 それはつまり、ミナーヴァと戦うチャンスを得られることと同義だ。


 条件を整理すると――

 最低でも三回戦うこと。

 全てに勝つこと。

 最後にミナーヴァ・キスと喧嘩で勝つこと。


 それが、ルビーを手に入れる条件。


 勝てるだろうか。

 ミナーヴァ・キスは今頃あの塔でほくそ笑んでいるに違いない。


 その頃ユータスは清掃スタッフと談笑していた。

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