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ステラシリーズ

とある少女の好きな物

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2021/06/26



 友達と遊んでても、いつも楽しくないの。

 なんでだろう。


 私は、棒切れ振り回したり、かけっこしたりしたいけど。

 皆は、おままごととかおしゃれの遊びに夢中。


 うーん、私は変なのかな?


 お話を聞くのは好きだし、絵を描いたりするのも好き。


 おままごとだって嫌いじゃないけど、したい事じゃないの。


 そんな私はいつも、一日の終わりに、お母さんにおねだり。


「おかあさん、えほんよみきかせて!」


 寝る前にベッドにもぐるこむと、お母さんも横にきてくれる。


 今日も、私はお母さんに絵本を読んでもらうんだ。


 持ってきてくれた絵本は、いつもの絵本。


 それは大昔にあった、魔王と勇者の戦いについての内容。


 寝る前に絵本を読み聞かせてもらうのが私の日課。

 私は冒険とか戦いの話が好きだから、今日の絵本の読み聞かせをわくわくしながら待ってるの。






 遠い昔に、魔王と勇者は剣を交わした。


「勇者、私と勝負をしようではないか。勝った方が、この世界を支配するのだ」

「魔王、お前などに世界を支配させやしない。勝つのは私だ!」


 弱肉強食、実力がある者しか生き残れない魔の国。


 とっても厳しい国で育った魔王は、人間の国を侵略しようとしていました。


 魔王は、たくさんの魔物を従えて人々を襲います。


 しかし、人間はただ黙って侵略されているわけではありません。


 強大な力を持った、勇者という存在が魔王を倒すために動き出しました。


 勇者は多くの仲間をつくり、伝説の武器を見つけて、魔王に挑みます。


 大きな力で、襲い来る敵を迎え討つ。その戦いは、とても苛烈で激しいもの。


 国がいくつも滅んでしまいました。


 しかし、どんな戦いにも終わりはやってきます。


 激しい戦いの末、勇者が勝ちました。


 勇者は剣を振り上げて高らかに宣言。


 恐怖におびえる時代が終わった事を述べて、人々を安心させました。






 読み聞かせが終わった私は、いつも通りお母さんに感想を伝えます。


 私は女の子だけれど、こういった強くて熱い戦いの話が大好き。


 でも、皆はおしゃれの話とか、あくせさりの話とかの方が好きみたいだから、話が合う人がいないのが寂しい。


「おかあさん、わたしもみんなみたいに、おしゃれの話とかあくせさりの話とかしたほうがいいのかな。そっちのほうがみんなよろこぶのかな」

「そんな事ないわ。だっておとぎ話の英雄さんやとっても怖い魔王さんだって、女の子じゃない」


 閉じた絵本を再び開くと、とっても強い勇者様や怖い魔王は、確かに女の人。


 女の子でも、戦いが好きだったり、熱くて激しい物語が好きでもいいんだと分かって私はすごく安心。


「わたしおっきくなったら、もっとじょうぶになって、ゆうしゃさまみたいになる!」



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