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テロ秋の季節

エセ純文学と言う事すらもはばかられる作品です。


この主人公の思考は、ぶっ飛んでいると作者も思います。

芸術の秋と言うキーワードだけで作りましたΣ(゜Д゜)


※正直、世に出して良いのかどうかすら迷いました。


吾輩の名は、ヒロアキ、平凡な名前と思っていたがのちになるほどと納得した。

人生とは、良く出来ているモノで何処でどうなるのかそこが面白い。

半生は、苦悩と挫折の連続であった。


幼少期には、神童と言われ、何をするにもそつなくこなしていた。 ※1

そのまま推薦により、名門校へと入学し、吾輩と同じく天才と呼ばれる者とも出会いがあった。

1人は、楽器、合唱と音楽になると右に出る者は、居ないと言われるサトシ。

1人は、文系、理系と勉学に関して常にトップに立ち続けるチヒロ。

そして、吾輩、スポーツで全世界へと名を轟かせたヒロアキ。

この3人を一目見ようとマスコミや他校の生徒が押し寄せ、賑わいを見せていた。


だが他の2人は、勉強もでき、人当たりも上手にこなしていた為、誰からも慕われていたが吾輩は、嫉妬の的となり、陰湿な嫌がらせ等を受けていた。

例えば、呪いの手紙、新聞や雑誌の切り抜きで『屋上で待っています♡』と書かれていたり、ドロドロに溶けたチョコレートとが机の中に入っていたりと日に日にエスカレートしていった。

あのまま屋上に行っていたら、おそらく集団で取り囲まれていただろう。 ※2

あのままチョコレートに気づかなかったら、異臭騒ぎの犯人に仕立て上げられていただろう。 ※3

思いだすだけで身の毛もよだつ出来事だ。

そしてある日、事件は、起こるべくして起きた。


あれは、吾輩が部活の助っ人後に日課の筋トレを終え、ふら付きながら着替え様とロッカーに向かっていた時の事、置かれていたバナナの皮で滑って転んで選手生命に係る大怪我を負ってしまったのだ。

実に巧妙に仕掛けられた罠になすすべも無く、見事に引っかかってしまった。 ※4


容体は、全治1月ほどで日常生活には、支障が無いものの、回復後には、スポーツ選手としては、望めないだろうとの事。

吾輩は、絶望に打ちひしがれ、病院のベッドで過ごしていた。

当然の様に誰も見舞いに来ない。


大怪我も完治し、久しぶりの登校。

教室へ入ると誰も目を合わせはしない。 ※5

生徒ばかりか教師までもが軽い言葉を上ずった様にかけて視線をそらしていた。 ※6

机の上には、花が置かれており、そこだけが切り取った空間の様になっていた。 ※7

いよいよ、吾輩の居場所は、無くなったのだとさとった。


吾輩は、家に引きこもり、不登校となる。

そして、見返してやろうと必死に勉強した。

まずは、勉学が苦手と言う事もあり、初級の書物から始める。 ※8

ひたすら勉強し、ありとあらゆる知識を手に入れた。


30才の誕生日を迎え、ついにこの時が来たと鼓動が高鳴る。

吾輩は、集中して魔法の呪文を唱えたのだ。 ※9

結果から言うと何も起こらない。

色々と書物を読み漁ったがたまに嘘の記載がされていたがこれもその類だろう。

だが他にも試さなければならない事は、山ほどある。

こんな事でくよくよする暇はないのだ。


行き付けの小売店に向かい、必要物資を買い込む。

その時、『久しぶり』と声をかけて来る女性が居たが身に覚えがない。

尋ねると学生時代の天才の一人、チヒロだと言う。

気づかなかったのも無理はない。

昔とは別人の様に黒かった髪を茶髪してウエーブをかけ、日焼けに化粧と露出度の高い衣服を身に纏っていたのだから誰も気づかないだろう。

そして、その隣に居た男性、ドレッドヘアーにピアス、ジャラジャラと飾りのついた衣装からは、入れ墨の入った腕が見え隠れする。

その者も吾輩の知る人物サトシだった。

2人は、付き合っているらしく、互いに切磋琢磨し合っているらしい。 ※10

今度、同窓会があるとの事だったがその話は、初耳だ。 ※11

適当に話を合わせてその場をしのいだ。


久しぶりに打ちひしがれ、気づけば朝になっていた。

辺りを見渡せば、見慣れた公園の風景でいつここに来たのかも覚えていない。

このままいても意味はなく、家路へと急いだ。


帰り道、衝撃的な光景と出くわす。

子供を助けるために女性がトラックに撥ねられたのだ。

だがその女性は、ムクリと起き上がる。

いや、女性は倒れたままだがもう1人、同じ女性が起き上がっていたのだ。 ※12

その神秘的現象に吾輩は、なんとも言えない衝動に駆られる。


急いで家に帰り、さっそく作業に取り掛かった。

バーベキューセットとスケッチセットを準備し、山へと向かう。

吾輩は、山で自給自足を行い、神秘に近づこうと考えた。


紅葉をスケッチしたり、山の恵みで料理をしたりと自然と一体化した気持ちになって行く。

自然と開放的になり、もはや一糸纏わぬ姿で山の民と化していた。

だが次第に物足りなくなって行く。

自然と一体化し、神秘的な気分にはなるものの、刺激が足らない。

そこで『芸術は、爆発だ!』と言う言葉を思い出す。

神秘の探求に似つかわしい、芸術家の名言だ。

吾輩は、ありったけの炭を使い、竹を節毎に切り分け、バーベキューコンロで蓋をして火を放った。

数多の竹が膨張による爆発で、紅葉した山をさらに赤々と激しく焼き尽くしていた。

満足した吾輩は、仁王立ちしてその光景を眺める。


そんな吾輩も今は鉄格子の中で快適な暮らしを送っている。 ※13.

目覚めた芸術心を刑務所内の仕事にもいかんなく発揮し、見る者を喜ばせている。

看守も『何をしとるんだ!』書物で見たツンデレを実演してくれるほど。

吾輩は、ここの暮らしを気に入り、二度と出ないと明言しておいた。




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※1.勉強以外

※2.ちょっと変わった娘からの告白

※3.うっかりバレンタイン

※4.スポーツ選手にバナナの栄養は最適

※5.悲惨過ぎてかける言葉すら皆無

※6.略

※7.退院祝いの花

※8.絵本

※9.都市伝説のアレ

※10.レール踏み外し

※11.セールスチラシと一緒にゴミ箱へ

※12.別の作品参照

※13.放火・わいせつ罪

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― 新着の感想 ―
[良い点] 短編投稿お疲れ様です(^_^ゞ ゴースタートの幽体離脱の目撃者だったのですね! ……そりゃぁ人生観変わるのも仕方ない(笑) [一言] 人生、見事なまでの堕ちッぷりですね。
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