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周囲から純粋なおバカ王女と呼ばれている女性の事実

作者: クルス

「リリーラよ、俺はお前と婚約を破棄する

そしてこちらのホカノ・ネトルー男爵令嬢と婚約する

おまえに拒否権はない」

彼は傍にいた男爵令嬢と密着し部屋から出て行った


どうも先ほど、身の程を知らないおバカさんにキチガイを受けたリリーラ・グラナドです

うん、なぜ彼が身の程を知らないおバカさんだって

理由は単純、私は第二王女であっちは侯爵子息だから

身分の差は、皆さんが知っているのと同じですよ

しかも彼、見ての通りかなりのバカです

今まで婚約者だからという理由で非公式の場での呼び捨てや多少の無作法は目を瞑っていたのだけど、婚約破棄を言った途端、それが通用しないのは知っているのかしら

今回の件にしても遠い世間を知らない親戚の子が王城で働くからよろしくという挨拶かと思ったから、彼女の無作法も見逃していたのだけど、さすがにダメね

全くあそこの現当主夫妻と長男はまともだったんだけどね


そんな事を考えているとノックの音がした

入っていいですよと声をかけると入ってきたのは、姉上と兄上

私の所へきた理由は、先ほどのおバカさん二人を見たからだそうだ

さっきあった事を説明すると

「「バカね(だね)」」

「やっぱりそう思います?」

「うん、これは父上に報告しないと」

「リリーラ、可哀想に・・・には見えないね」

完全に落ち着きお茶を飲んでいる私は見て、姉上はジッと見てくる

「昔からあんな感じですから、こっちが達観しないとまともに相手できないの

優秀な侯爵家との結びつきを良くする意味合いでの政略なのはとっくの昔に理解しています

いやさせられました・・・彼があんなんですから

それと報告はもう少し待ってください」

私の言葉に疑問を感じたのか兄上は

「なぜだ?」

「一つは時間をかける事により彼らが王城内で醜態を存分に見せつけてくれる時間を作る為です

あばよくば、自爆してくれることも願っています

もう一つは私の心象を良くする為

普段が普段なだけにそこまでいい印象を持たれていないのは知っていますから、これを機に改善させようと狙っています

現に結婚するからという理由で、好きになろうとしたりある程度の無作法も目を瞑っていたのですから、その努力が無駄になったと思えば傷つきます」

私の言葉を聞き姉上と兄上は

「そういう事なら私も手伝いましょう

マルクスは父上に報告しに行って、その時にはリリーラは泣いていてまともに話ができない状態だという事と今までの行動は全て婚約と円満に暮らしたい為だという事を伝えてちょうだい」

「過剰気味な報告で、だろサリナ

俺もあのバカにはほとほと呆れていたんだ」


結果として、この計画はうまく決まった

私の印象は今までの純粋なおバカ王女ではなく、努力の方向性を間違えた淑女へと変わった

元婚約者は、元男爵令嬢と共に借金奴隷へと降格

借金奴隷になった理由は、彼が実家や王族の婚約者という立場を利用してあっちこっちで借金を作っていたからだ

それに加え王族に逆らった上に今までの態度が態度なだけあって身分を剥奪、実家を追われ平民になりさらに身分詐称をして借金を重ねたから

まぁ、国家予算と同額の借金をしたらそうなるよね

まだ貴族なら如何にかできたかもだけど、平民だとねぇ

その上、王族侮辱罪と身分詐称罪に詐欺罪もあるのだからどこにも雇われないだろうし


そして現在私は、年下の辺境伯の男性と結婚して幸せな生活をしている

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― 新着の感想 ―
[一言] 所々句読点があったりなかったり、統一された方がよろしいかと思います。 あと『あばよくば』は『あわよくば』だと思います。 法的には禁止されてはいませんがキ〇ガイも世間では差別用語と認識され…
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