0話 思い出話
魔法で式神召喚したら魔法少女がやってきた の外伝です
戦争なのであまり明るくはないです、結構鬱展開になるかもです
その辺ご理解お願いします。
「そう、あの時はあせったね、あんなことが起こるなんてね。」
「うん、でもああいうのは二度とごめんだね。」
二人の年若い女性がテーブルに向かい合って話している。
周りは真っ白な何もない空間になっている。
ここは通常の世界とは切り離された空間である。
隔絶空間と呼ばれるそれは、「創神の修行」 すなわち神になるための修行を行って
作り出すことができる。
ここにいる二人はすなわちそれができるということである。
二人の容姿は非常に良く似ていると誰もが認めるものであろう、
同じ設計の姉妹なのだから当然といえるだろう、
わずかに髪の色や髪型、目の色などが違うのが良く見るとわかるのだが、
そこまでに至るには相当な観察が必要であろう。
だがこの姿も元々は仮初の物でしかない。
彼女たちにその姿を与えた者が想っていた女性の要素が入っているため、
オリジナルのその女性を混ぜると三つ子のように見られてしまうくらいに似ているのだ。
その二人の名は「はつゆき」と「しらゆき」と言う。
元々は人によって生み出された「物」であったのだが、
彼女たちの「主」である「彼」により人の姿を貰ったのである。
元々はある国の国防軍の護衛艦であったのだ。
そして語っているのはその「護衛艦」に生まれる前の話である。
彼女たちには「前世」があるのだ。
一番初めは神風型駆逐艦の多くの姉妹の中に生まれ、
その後吹雪型駆逐艦に生まれ変わりと三代に渡って一緒にいたのだ。
そして話しているのは吹雪型駆逐艦であった時代のこと、
世界大戦に巻き込まれた自分たちの思い出話を始めるところである。
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