1/3
プロローグ
学校が終わり、いつも通り家に帰ろうとしていた。
しかし、廊下に出た瞬間────。
「あの……高宮慶介……くん」
俺に声をかけてきたのは別のクラスの2年2組の星野空だった。
星野空は美人で成績優秀な長い黒髪が特徴で、うちの学校───唯嗄咲学園ではとても有名人なのだが、その完璧さゆえに近寄りがたい雰囲気があり、どのような人物かはあまり知られていない。
そんなミステリックなところも好きになる人もいるようだ。
「高宮くんは……その……部活、入ってないよね……?」
おどおどした口調で話しかけてくる星野、マジ可愛いっす!
「あ、はい。入ってましぇん」
噛んだ。
俺の友達1人しかいないコミュニケーション能力はやはり残念だった。
「じゃあ私と一緒に部活、しませんか?」
ニコッと微笑んだ星野は……とても可愛かった。
「はい!」
こうして、俺、高宮慶介は美少女と共に部活動をすることになった。