行き方とそれに類する事
私はなぜこんなところにいるのだろうと
そう思っても実際にそうなわけではない、なればどうだと言われると数時間前まで遡る必要性があるがお時間はおありだろうか
都下一人心地に浮かれながらまるで舞台のような豪華なホールを見ていた
ここは都心から来るまで三時間と数分で付く建物
外見はサクラダファミリダみたいなどこかピシッとしていない感じで
まるで城か箱を無理に増殖させたような感じである
これが芸術と言うものなのかーと、そんなことを考えながら外装を見ていた
更に言うなればなぜ、ここまで都心から三時間と数分を要して来たかという事についても話さなければなるまいが正直どのようでも良い
どうでも良い
私の名前はといきなり自己紹介をすることにいささか不安の熱烈な好奇心とファン魂など埃ほども欲しくないと言えばそこはやはり女の子なので
嘘かと言えばそうでもありそでなさそうだけど、とにかく名前を話そう
私は冷静硫黄乃[ひやし イオノ]という、皆からは不特定多数から
「イオン(異音)だとか冷やかしだとかとにかくヒドい言われようだが正直私はこの名前は文の通り大嫌いだったり色々である
更に言うなれば私は貧乏な学生でもあるという事を言わなければならない
それが苦しいかと言えばそれはまさしく、はぐらかすことも覆る事も無く
ただ直結に熱血にそして冷徹に苦しいのであった
それくらい自己逃避するくらい厳しい財政難の私にある日、一枚のチラシをポストから久々にサルベージすると、まるで花吹雪のように詰まりに詰まったチラシが舞った、これにも説明は不用かと思われるが一応の行為として話すと、ただ単にこれ以上溜めるのは不味かろうと思ったのと
そのごみやまのような一種の芸術的センスさえ奏で、今にも溢れ落ちそうなチラシの中に一枚だけその他大勢のチラシとは明らかに外見の違う異人を発見した、これはもしや神からのお告げかと紙にも縋る思いでそれを無理矢理に引っ張ったために今の惨状に至る
「アラアラ散らかして、後でちゃんとかたずけときなさい」
いきなり言われて振り返ると、そこにはここの住人でもないが大家さんの妹の彼の世と言う人がそんなことを言って言うだけ言って去って行った
年の頃なら四十五十そんな腫れ物扱いに等しいおばさんではあるが
実際家庭環境が生み出した怪物と大家さんがそんなことを言っていた
(まさしく家庭環境問題とでも言おうかしら)と大家さんがそんなことを旨そうに煎餅を食べながらも言っていた
はぁ
私はチラシを抱えて部屋に一時的な撤退を余儀なくされた
結果的に暇な時間を暇な部屋で過ごすことになりそうであり
今からマンガ喫茶で全巻読破でもしようかと考えていたので結果的にマンガではなく別の本を読破するかもしれない
しかし更に言わせていただいてもよろしくねなら、この膨大なエゴの詰まったチラシの中からサルベージしたあの黄金色のチラシを読むことにはなるのであろうが
すなわちチラシでも読むかという事だが、この説明は正直必要性を問う
私はゴミ袋にとりあえずもと蓑虫みたいにポストからはみ出していた物達を市の青っぽい文字で書かれているせいでどことなく青っぽいゴミ袋にそれを積めるとマジックで名前を書き足した
果たしてこれさえ元は芸術かと思うと人間はなんて一部分にしか過ぎない奇跡さえゴミのように扱って迫り来る毎日に立ち向かわなければならない、果たしてそのどこが人間的なのか全く持って疑問に思うこの世に一葉な物は全てを許す心ではないかしかしそれにしても何だチラシくらいであんなに言うのは・・・・しかしあれはさすがに圧巻の惨状だったのは確かだが・・・でもやっぱり・・・・・・・いや、なにやら良く分からないことが部屋に充満しだしたのでガムテープで留めて部屋の隅に置く
その存在感は部屋の隅から俺を読めと言われているようで怖い
かくして私はそこでようやくその金色に輝く紙を手に取ることに相成る
大事ショウ・・
私はかくして手頃な荷物を手頃な一番良いバックに積め
更に言うなれば一張羅なる押入でカビときのこでも栽培してしまうような年期のある物を引っ張り出して私は今駅前にある駅から少し離れた路地裏にいた
大事ショウ・・とは
第一章をかんだ物になる
私はその黄金色にして金色にしてイエローではないにしてとにかくゴールデンな物を両手で賞状でも授与されたように感じながら持っていた
そこにははっきりと目立つ黒い文字で
「 おめでとうございます
とは言いにくいですがしかし
今我が当家では、急遽間に合わせのパーティーの桜を募集しております
今回の映画撮影のため時給三万円さらには豪華な料理を提供の上
一泊の予定で場所は新宿黒目黒何丁目と伍丁目の間にありますポストに集合でお願いいたします 黒猫映画株式会社支配人議留」
私はその怪しさにヤバい仕事かまたはいたずらではと思ったが
しかし残念なことにそれを調べるツールは今現在の私にはない
そしてそれを調べるために頼る伝もことごとく借金ダルマの私は
その手足のない体のように差し伸べてくれた友人の手に返す金はないのである
私は意を決して一張羅を発掘しだしたのは次の日の午後になってからだ
そしてその次の日に私はその場所に行くと、誰もいなかった
しかし不安とは裏腹にふつうの観光バスのようなでかいバスが現れた