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プロローグ

今回も五話以下で終わる可能性大です。「集の話」全部まとめた話の主人公になるかもです。

 すべてを焼き尽くす炎。その炎によって家は焼かれていた。その暑さは離れた場所にいる僕の元にも届く。

 家には三歳の子供が取り残されている。助けに行く者は誰もいない。

 消防署の人間も、誰も助けに行こうとはしなかった。

……ただ一人を除いて。

 その人はただ一人、赤く燃え上がる炎の中に入っていった。


「危ないよぉ、お父さん、行かないでよぉ。」


 僕は涙声でその人に言った。でも、その人は聞いてくれなかった。


「大丈夫だ、お父さんは絶対帰ってくるからな。」


 そう言って僕の頭を撫でた、大きくて、頼もしい手で。

 その人が家の中に入っていくとき、その背中は……

 ノイズの掛かったように、赤いシルエットとなって揺れた。

 それに僕は驚いて、目を擦って、もう一度見ると、頼もしい背中があった。

 僕は安心して、周りの大人達に連れられていった。

 その家が轟音を立てて、崩れ落ちたのは少し後のこと。


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