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センスの問題


さて、次の溺愛などのようなことにしようか?あまりマンネリ化させるわけにもいくまい。


いや何のサービスだ、これ。しかしまぁ、飽きられたらダメだと思う。常に多種多様な溺愛を披露せねばっ!これは、カリスマイザナからのアドバイスである。


「あの、ご主人さま」

「どうした、シャルル」

悩んでいれば、シャルルがやってきた。


「あの、こちらハスキさまの普段着リストなのですが」


「あぁ、そう言えば」

いくつか手ごろな部屋着をナユタに頼んだのだが。オーダーメイドも作らねばなるまい。


「採寸はいたしました」


「そうか、ご苦労。それでこのリストか」


「はい。ハスキさまに似合いそうなお色を選びました」

―――ふむ。淡い清楚系な色が多い。確かにハスキには似合いそうだな。


はっ!そう言えば!こういう時の服には婚約者の色を入れるのが定番ではなかったか!?


「―――真っ赤のと真っ黒なのに統一したらどうだろう」

そう、告げてみた。すると最近大人しかったシャルルが、途端に鋭い視線を宿す。


「何だ、俺に何か文句があるなら言ってみるがいい。特別に許すぞ?」

いや、別に特別でもなんでもないのだが。


「―――その、センスが最悪だと思います」


「ふん、わかっていればいいのだ」

いや、何か強がってしまうんだが、俺。因みにこれは高プライドイザナ。


「―――えぇ。ですが、薄紅色やライトグレーならハスキさまのイメージにも合う、フェミニンな普段着が作れるかと」


「そうか。貴様に美的感覚があったとは。やはり女子の服は女子の方がわかっているのか」


「まぁ、これでも年頃ですからね」


「お前たち姉弟の普段着も予算を与えてやるから揃えておくといい。俺の宮で貧相な服は着せられんからな」


「―――っ!それは、ありがたいです」


「貴様の美的感覚を評価したまでだ。ふっ」

結構カッコつけてる、高プライドイザナだが、割と気にしているシャルルのまっすぐな言葉。


「お任せください」


「うむ」

俺がそう答えるとシャルルはそそくさと退室していく。俺、センスなかったの!?


いや、だが。俺はイザナ。イザナさまなのだよ、諸君!だから挑戦してみようと思う。


このままでは終われんんんんっっ!!!


そうだ!そう言えばピアスと言う選択肢もあるな。婚約者の瞳の色をいれるのだ。そして、俺が溺愛対象としているのは婚約者のハスキと弟のスザナである。―――であれば、だ。

両耳にそれぞれの瞳の色を飾るのも、悪くはないだろう?


俺が両耳につけているピアスは魔力制御用のもので、自分で好みの色に変えられるのだ。今までは黒づくめだったのでピアスも黒くしていたが。


これからは右をハスキのブラウン、左をスザナの鬼灯色にしよう。


ふふふ婚約者と弟の色を身に付ける!これもまた溺愛のひとつ!

※考え方には個人差があります


「そうだ!ならばハスキとスザナにも俺の色を身につけさせねばな」

服の趣味は悪いとシャルルに言われたが。しかしながらこの間ハスキにやった髪飾りについては特に何も言われていない。むしろハスキはあれを毎日嬉しそうに髪に飾っているのである。


―――あれはあれでめっちゃ萌える。

ふふ。だから宝飾品なら大丈夫、―――なはずだ。


しかし、何を贈ろうか?


ピアスと言っても、ハスキのあの柔らかそうな耳たぶに穴を空けるのは何となく嫌だし。指輪、首飾り、いややっぱり髪飾りか。さすがに毎日あれをつけると飽きるかもしれない。


それは溺愛を極めようとするものとして、何としても避けねばなるまい。


よし、ハスキには髪飾り、この間は桃色のハスの髪飾りにしたから、今度は赤い花にしようか。俺の瞳もちょうど赤だしな。


バラかツバキあたりで生成しよう。この間止め具などは見たから作れるはずだ。イザナさまは天才だからな。だがしかし、ワンピースとの組み合わせは何か悔しいが(※高プライドイザナがものっそい反抗している)そこら辺は美的感覚を認めてやったシャルルに任せよう。宮を預かる主人として、使用人を信頼して仕事を任せるのは大切なことだ。


―――うむ。


スザナはどうするか?剣の飾りでも贈ってやるか。赤い魔石を付けた飾りがいいかもしれんな。


ついでに、俺の魔法で付随効果をたくさんつけてやろう!溺愛の印として!いや、それならハスキの髪飾りにもたーんとつけようじゃないか!


全魔法をはじくバリア及びリフレクト、迷子防止機能としてGPS機能付き。あと、状態異常回避、自動回復機能もつけられるな。特殊身体強化や盗聴器なんかも付ければ完璧だろう。


うむ、完璧だ!


そして俺はマジックボックスから素材を取り出して、エンチャントをたーんとつけてやった。




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