第26話「不死身の饗宴」
藤原妹紅vs或金氷華
……ヘカーティア。
……諏訪子が危ないのに……
……何故、氷華の味方をする!?
……そして氷華。
……お前はこの手できっちりカタをつけさせて貰うさ!
妹紅「うおおっ!」
私は全身に炎を纏い、氷華へ突撃した。
氷華「はあっ!」
氷華は得物の大剣を失くしたが、私の様に全身に氷を纏わせ、突撃してきた。
ドゴォォォン!
炎と氷。
二つの物質が激しくぶつかり合う。
燃やすか凍らすか。
……私は、全力でお前を燃やす!
妹紅「氷華……諏訪子を斬った罪は……重い!」
氷華「……っ」
炎と氷が拮抗し合う中、氷華は何か思い詰めた様な表情をしていた。
だが、そんなの知った事か。
一刻も早く氷華を倒さねば、諏訪子を助ける事が出来なくなる。
……いくら神とはいえ、私とは違って命は1つなんだ。
その為なら、この命の1つ、軽いものさ!
妹紅「命を投げ打ってでも焼き尽くす!不死身の捨て身!」
私を纏っていた炎は青色へと変化し、そのまま球体状となった。
……身が焼ける。
だが、もう何度目だろうか。
数え……切れないな!
青い炎は、氷華の氷を侵食する様に溶かしていく。
氷華「ぐっ……ならば、私もこの命を投げ打とう!……何度でもな!」
氷華がそう言った途端、氷は物凄い勢いで増殖し、私の炎の様な球体状となった。
妹紅「なっ……!?」
氷華「お前が出来るなら私も出来る。そう、これが『不死身の氷漬け』だ!」
妹紅「へえ、やるじゃないか。だが、私もまだ負けてないさ!」
私は更に炎を強くする。負けじと氷華は氷を増殖させる。
妹紅「……流石だな。だがまだまだ……」
私がまた更に炎を強くしようとした時だった。
氷華「なっ、やめろ!」
氷華が必死の形相で制止しようとしてきた。
何だ?怖気ついたのか?私がこのままもっと炎を強くしたら負けるのが目に見えてるってか?ならやってやるよ。
私はお前が倒せればそれで良いんだからな!
私は火力を最大限に高め始める。
氷華「おい、馬鹿!」
妹紅「何だ?何を焦っている?お前がここで倒れるからか?」
氷華「そうじゃない!良いのか!?」
妹紅「何がだ!とにかく、お前を倒して諏訪子を救う!それだけだ!」
氷華「このままだとお前の……」
妹紅「うおおおおおお!」
諏訪子。
待ってろ。
今、この世界から出してやるからな!
続く