ゲームスタート
皆さんはじめまして、俺は白銀鈴音
(しろがねすずね)...女みたいな名前ですが、一応男です。突然ですが皆さん、俺は今...ゲームの中にいます。こんなことになった原因は今朝...
「ピーンポーン」
朝10時...インターフォンの音で目を覚ました。きっと奴だ...寝るか。と考えていると...
「寝た振りとはどうなのかね鈴くん」
入ってきやがった。いつも鍵を掛けていないのがバレている様子。
「ワタシハネテイマス。オキルノハジュウネンゴニナリマス」
いつも通りあしらってみる。
「ふ~ん」
なんだ?何か嫌な予感がする...
「ドーン!」
「グハッ!!」
いきなりの腹の圧迫についつい吐き出してしまいそうになる。
「痛いだろ!吐いたらどうするんだ!」
「ムフフフ。私をスルーしようとした罰の奏音ダイビングなのだよ鈴くん」
幼馴染の藤堂奏音によるダイビング攻撃は並大抵の人間は吐いてしまうだろう。なぜ俺が吐かないかって?...くらいすぎて耐性でも付いてしまったのだろう。奏音はいつも俺の事を鈴くんと呼んでくる。それに対して俺は、
「罰で人を殺そうとしてどうすんだよ、カナ」
「こと程度で死ぬまい。あと、その呼び方をやめてくれないかね?恥ずかしいのでな。」
???何が恥ずかしいのかが分からん。
「んな事より、何しに来たんだよ。こんな朝早くなんだから、大層な理由があるんだろうな?」
「もちろんなのだよ!これこそ世界に革命を起こすかもしれないゲームを発見したのだよ!」
と言いつつPCを起動するカナ。
「見よ!そして驚け!これこそが!世界のネトゲに革命をもたらす!」「ABSOLUTE:WORLD(アブソリュート:ワールド)」
開始ページだけを見て俺は思った。
(絶対に面白い!!)
瞬速でPCを起動する俺をみたカナは、
「ムフフフ!やはり乗っかると思ったのだよ。だからこそこんなに早くから来てやったのだからな。それにしてもやはりPCを起動するまでの時間が短いな。さすが瞬速の鈴」
「その呼び方やめろ!!」
瞬速の鈴とは、中学時代の俺のニックネームだ。PCの起動スピードからその呼び名がついたのだ。
「っと、早速開けた。ID作成、パスワード設定。プレイヤー名は...シロガネでいくか。」
高速ですべて終わらせた俺は、ログインを始める。
「さあ!新たなるゲームの始まりだ!!」
「「ABSOLUTE:WORLD!ログイン!」」
その瞬間、目の前が真っ白になった。そして気がつくと、目の前には広大な大自然が広がっていた。
「どこだここは~!!」
そうして俺のゲームの世界の生活は始まった...