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赤のミスティンキル  作者: 大気杜弥
第二部
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第二部 主要登場人物

ミスティンキル……………“炎の司”。龍王イリリエンからは龍になりうる試練を受けるだろうと言われている。体の中に膨大な赤い魔力を有し、魔導について継承した。しかし、魔導行使にあたって当然知ってしかるべき摂理等、根幹になる知識については全く無知。


ウィムリーフ………………ミスティンキルの恋人。“風の司”。今回のデュンサアルの一連の冒険行は、冒険家のたまごを名乗る彼女にとって初の冒険行となった。魔導の解放に際して、ミスティンキル共々立ち会った。ウィムリーフには魔導が備わってないようにも見受けられるのだが……。


アザスタン…………………龍頭の衛士。金色の角を持つ蒼龍。“炎のデ・イグ”でイリリエンを守護する。


エリスメア…………………バイラル(ベルドニースびと)。ディトゥア神と人間との間に生まれたが、彼女は母親と同じく、人間としての人生を歩むことを決意した。フェル・アルム島のハシュオン卿のもとで魔法の勉強をしていたが、今は魔法学の勉強のためにアルトツァーン王国におり、魔法使いとして生計を立てている。


ハーン………………………宵闇の公子レオズス。エリスメアの父。人間の身体を得てすでに百五十年以上経っているが、未だに若々しい姿を保っている。タール弾きであり、戦士。若干の術も心得ている。滅多なことではレオズスとしての本領は発揮しない。




<地図は→ http://shaftsof.web.fc2.com/novel/redmist/mistmap02.htm>


 ユードフェンリル大陸南部、オルジェス地方には魔境と呼ばれる場所がある。

 スフフォイル海の向こうに存在する、魔導王国ラミシス遺跡だ。今では立ち入ることもないこの島は、一年を通して常に濃霧がかかっており、大陸からはその様子をうかがい知ることは出来ない。

 魔物が徘徊するおぞましい大地だとか、硫黄と溶岩によって大地が蝕まれ瘴気が発生する地だとか人々の間では囁かれているが、いずれも噂の域を過ぎないものであり、現時点でこの島がどのようになっているのか、正確に確認した探索者はまだいない。


 ユードフェンリル大陸には、北部に二つのバイラルの王国がある。両国ともアズニール暦1000年代初頭に建国された、まだ若い国家である。

 ひとつは、いにしえよりの都ガレン・デュイルを王都とするアズニール王国。

 もうひとつは、大都市イストゴーアを王都とするメケドルキュア王国である。

 この二国を興した初代国王、アズニールのカストルウェンとメケドルキュアのレオウドゥールは、若い時分より親交が篤く、二人の少年期にはユードフェンリル大陸南部のラミシス遺跡やエヴェルク大陸の世界樹を訪れるなどの冒険行を重ねていたと伝えられている。彼らの冒険について、正式に文書が記されたことはなく、吟遊詩人の数ある唄がその功績を今に伝えているのみである。

 それによるとカストルウェン達は、ラミシスの王都オーヴ・ディンデを取り囲む四つの塔に入り込み、それらに巣くっていたゾアヴァンゲル達を退治して財宝を持ち帰った、とあるが正偽は確認できない。また、歌によれば、どうやら残念なことにカストルウェンとレオウドゥールは、結局のところ王都に入り込むことは叶わなかったらしい。


 魔導王国ラミシスがあった島は、正式な名称がない。

 はるか西方のフェル・アルム島よりなお広大なこの島には、かつて“魔導の時代”にラミシスという魔導王国があった。不死という禁忌を追い求めるラミシス王国と漆黒の導師スガルトは、魔導師シング・ディールと朱色の龍ヒュールリットによって滅ぼされ、以来この地は遺跡と化した。

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