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正解なんてないのに。

作者:
掲載日:2026/02/22

「はぁ……。

もう、なんでいつもこうなんだろう。」


今日は、学校帰りにファミレスに来ている。


今、友達は中学からの友達と喧嘩中らしい……。


ジュースを飲みながら、不思議に思う。


そんなに嫌なら、連絡しなければいいのに。

というより、学校も違うんだから、そのまま終わるのなんて簡単だし。


「あのさ、その子と仲直りしたいの?」


「そりゃあ……よくわかんない。」


「じゃあ、その子とはもう会えなくてもいいってこと?」


「なんでそうなるの?」


「うーん、どうしたいのかわかれば、何か方法あるかと思ったんだけど。」


「どうしたいっていうか、私のこと、もう少しわかってほしい。」


「そっかぁ……。」


私が返事をすると、

彼女は立ち上がってドリンクバーのジュースを取りに向かった。


返事はしてみたけど、結局どうしたいのかよくわからない。


わかってほしいけど、わかってもらえないから喧嘩になった。

それって、戻れるの?


相手も同じかもしれないし……。


と、言いたいけど、きっとそういうことじゃないのかな。


少しお腹が減ってきたので、メニューを見ていると、

彼女が戻ってきた。


「何か食べるの?」


「うん、ちょっとお腹減ってきた。」


「そっか。

私はなんか、お腹減らないや……。」


食欲がなくなるほどなんだ。


そこまで悩んでるなら、謝ればいい感じはするけど。


それができるなら、悩まないよね。


私は、フライドポテトを注文して、

落ち込んでいる彼女の言葉を待った。


「このままだと、向こうからは連絡来ないと思う。」


ん、なんで……?


「原因は、どっちが悪いっていう話じゃないんだよね?」


「そうだね。ケンカの原因自体は、大したことじゃないから。」


「そっか……。」


大したことじゃない……というのは、あんまり言いたくない?

原因が、きっかけだったってことかな。


注文したポテトがきたので、一つ摘んで、また彼女を待ってみる。


私にどうして欲しいの?

っていうのは、ちょっと冷たい感じか。


「あーあ、私どうしたいんだろう。自分でもよくわかんないや。」


う、ケチャップつけすぎた……。


「じゃあさ、どうしたらいいかじゃなくて、


どうなりたくないかって考えてみたら?」


「なんか、難しいこと言ったね。」


「うーん、その子との仲直りを優先したいか、

自分のモヤモヤをなくして、

その子がいなくなったとしても、スッキリするほうがいいかってこと。」


「……いなくなる?

絶対嫌だよ。中学1年からの親友だよ?」


「じゃあ、それが答えじゃないかな。」


「え、どれ?」


「自分のことをわかってもらいたいっていう気持ちは、一旦置いておいて、

まず、仲直りをする。」


「わかってもらう方法は、別で考えた方がいいんじゃない?

怒るんじゃなくてさ。」


ジュースがちょうど飲み終わったので、立ちあがろうとした時、


「なるほどね。そうかもしれないね。


でも、私はそんなに大人じゃないし、


どっかで期待してるのかもね。


こんなに長く一緒にいるんだから、絶対わかってもらえるって。」


ズズズ。

あ、もう空だった。


……。


え、期待?


期待してるから……なんだ。


彼女の目が、さっきより優しい気がする。


ん……これって、ただの愚痴みたいなものだったのかな。


大人って、なんだろう。


そっか、何も変わってなかったんだ。


「ふふ、仲直りできるね。」


「え?なんでそう思うの?」


「だって、ずっと友達じゃん。

連絡ないとか言っても、もう会わないって、想像してないし。


ただ普通になんとなく、戻れちゃう関係なんじゃない?」


「……そっか、そうなのかも。」


「うん、……電話かけづらいならさ、今かけてここに呼んでみれば?」


「えー、急に?いいの?」


「別にいいよ。邪魔なら帰るけど。」


「邪魔じゃない!電話してくる!」


「はいはーい。」


仲直り、したかったんだなぁ。


知らなかったな。


お店の外で、笑いながら話している彼女を眺めていたら、

少しだけ、羨ましくなった。


喧嘩のカタチって、一つじゃないのかな。


そういう友達、なんかいいな。

私にも、できるのかな……。


どんな子だろう。


友達になれたりするのかな。


このポテトにつけた酸っぱいケチャップが、美味しいみたいに。







最後までお読みいただき、ありがとうございます。


ファミレスで友達と過ごす時間は、

私には、少し特別だったように思います。


長い時間友達の話を聞いているうちに、自分のことのように思えてしまう。

そんな瞬間があったな、と思い出していました。


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