八 訪問と怒り
教皇が水に対し、訪問者がいるという、、
それは、勇者パーティーの魔術師であった、、
その要件とは、勇者を含めた英雄を操っているやつがいるということを聞く、、
それを聞いた、水は怒りを表す、、
その怒りは、質量を持つほどの怒りであった、、
水に訪問者が現れた、、
その訪問者とは、勇者や僧侶と同じパーティーにいた魔術師であった、、
「あれ、、珍しいね、、君は、私を嫌っていなかったかな?」
「えぇ、嫌いですよ、、僕が長年をかけた魔術を簡単に防がれてはね、、まぁ、今の状況を見れば、どうして効かなかったのかがわかりましたよ、、」
「そう、、?なら、今の私に魔術は撃てる?」
「いいえ、、打てません、、というか、打ったらあなたのそばにいるものに返されますよ、、」
「だろうね、私に撃ったとしても無傷、逆に君が怪我を負うね、、」
「そうですよね、、少し警戒のために魔力を出したら、そちらの人に殺意を向けられましたからね、、」
「そうなの?リティア。」
「は、、はい、、申し訳ありません、、」
「大丈夫だよ、それに私のためなんでしょ?なら、ありがとう。」
「、、っ!!勿体なきお言葉です、、」
「ふふ、、それで、話があってここに来たんでしょ?」
「えぇ、実はですね、、「魔王軍」と名乗るものが「英雄の墓」にて、勇者様をはじめ、様々な英雄の死体を操っていまして、、」
魔術師がそう話すと、水は静かに聞きながら怒りを抑えられなかった、、
「、、それで、、?」
「は、、はい!!英雄を傷つけることはできず、また、武力においてもこちらが圧倒的に劣っているため我々では手に負えないのです、、ですので、あなたの力を貸してはいただけないでしょうか、、?」
「ふ~ん、、操っている者は名前を名乗っていたか?」
「は、、はい!!自身を「魔王軍 三番手 ネフゥレス」と名乗っていました、、」
「あいつか、、いいよ、、貸してあげる、、だから、邪魔をするな。」
水がそういうと、部屋だけでは収まらず、「聖国」全体に大きな圧力がかかった、、
それは、街で宴を楽しんでいた国民を一気に現実へと戻し、混乱を起こした、、
「、、っ!?水さん!!司教たち!!今すぐに国民に安全であることを!!」
「は、、はい!!」
司教たちは走りながら部屋を後にする、、
そうして、部屋に残ったのは教皇、魔術師、水、リティアだけであった、、
しかし、水に対し、言葉を発せるのはリティアのみ、教皇と魔術師は身が震えあがっていた、、
それを見かねた、リティアが声をかける、、
「水様、怒りによってプレッシャーが質量をもって威圧していますよ、それでは、教皇も魔術師も声が出せませんよ。」
「ん?あぁ、、そうだな、、怒りをコントロールしなければならないな、、」
リティアがそう助言をし、水はその言葉を受け、怒りを鎮めた、、
「ごめんね、、それで、そのバカはどこにいるの?」
「え、、あぁ、、え、、えぇと、確か最後に見たのは「無階の塔」で見たと言っていました、、」
「、、「無階の塔」、、ね、、わかった、、」
そういうと、水は立ち上がった、、
「水様、今回、私はどうしたらよいですか?」
「そうだね、、もしかしたら、「聖国」に何らかの攻撃をするかもリティアはここに、、」
「かしこまりました。」
「それと、教皇ちゃん、魔術師君、君たちもここに、、、「無階の塔」には私一人で行く、、わかったね?」
「は、、はい、、わかりました、、」
「私もそれでいいです、しかし、もし、水さんが帰ってこなかったときは?」
「その時は、リティアを君に預けるよ、、君なら信頼できるからね、教皇ちゃん、、それにね、、帰ってこないってことはないよ、、だって、今回は遊びなんかじゃない、、殲滅だからね。」
水がそう言うと、風のない室内で水の髪がなびいた、、
それは、水が怒りを感じ、本来の力を出したときによる、魔力の動きによって起きる現象であった、、
「、、こ、、これが、、「鬼邪王」の魔力、、人間では到達できない領域、、たしかに、これでは、私たちは足手まといね、、」
「それじゃ、行ってくるよ、、」
「水様、、」
「ん?」
「帰ってきたら何を飲まれますか?」
「そうだね、、砂糖を三個入れた紅茶と甘さを控えたクッキーかな?」
「かしこまりました、では、用意しておきますので帰ってきてくださいね?」
「もちろん。」
フォスがそう答えると、転移魔術を唱える、、
そして、フォスの周囲が光り、姿を消した、、
「帰ってきてくださいね、、水様、、」
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