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十七 盾なるもの

信頼と決意の言葉を口にしたマリスティア、、

不可解な攻撃に恐怖を覚えるルドル、、

そして、行動原理たる「志すもの」の違いが勝負の差を生む、、

マリスティアは「魔王軍」たる由縁を言葉にする、、

マリスティアが信頼と決意の言葉を発すると、それに答えるようにルドルが口を開く、、


「それがどうした!!ここで負ければ貴様の肩書などゴミも同然だ!!」


ルドルが叫び声に近しい声を出しながら、マリスティアに切りかかる、、

その剣速は、先ほどの速度とは比較にならないほどの速さであった、、

それは、怒りと焦りによる速度、、故に、粗削りになる、、

しかし、その斬撃を食らいながらもマリスティアは笑っていた、、


「随分と焦っていますね、、」


「黙れ!!このまま削ればお前は死ぬ!!」


「そうですね、、ですが、あなたも無事では済みませんよ、、」


「はっ!!何を、、!!」


ルドルが答えようとした瞬間、ルドルの体もマリスティア同様に削られ始める、、


「、、っ!?くそが!!」


ルドルがさらに剣速を上げる、、

マリスティアは、さらに削られる、、しかし、その笑みは消えない、、


「いつまで笑っている!!」


「だって、、随分と滑稽ですもの、、」


「黙れ、、、」


「そんなに私に負けるのが怖いのですか!?」


「黙れ!!!!」


ルドルがここまで焦っている理由は、、「強者」であるが故、、

ルドルの単純の強さは「魔王軍」にも匹敵する、、しかし、ルドルは「魔王軍」には入れない、、その、大きな要因は「志すもの」の違いである、、

ルドルの「志すもの」は、「誰にも負けない剣」、、

しかし、「魔王軍」が掲げる「志すもの」は「王の道に邪魔はさせない」、、

その違いが、、この「持久戦」を大きく分けた、、


「くそったれ、、、どうしてお前は倒れない、、」


「どうしても何も、私は王の前では倒れないのですよ、、」


「お前は、、自分の意思がないのか、、道具として生きるというのか、、」


「、、私たちは王を守るための盾、、私たちはその身をもって王を守ると決めた者たち、、そこに心も意思も関係ない、王が危険になれば我が身を、、そのような生き方を選んだものたちだ、、誰でもなれるものではないのですよ、、」


「そうか、、、お前らは「自身のため」でなく、「主のため」を選んだのだな、、なるほど、道理で「まともなイカレ集団」と呼ばれていたわけだ、、」


「そう呼ばれてたのね、、」


「あぁ、そう呼ばれてたぜ、、そして、俺は連撃をやめたぞ、、」


「そうですね、、」


マリスティアがそう返答すると、力が抜けたように雪の上に倒れる、、


「よ、、ようやく、、倒れたか、、」


「そうだね、、リティア、倒れちゃったね、、」


「ず、、随分と、、はぁ、、余裕そうだな、、」


「そう、、?そうだね、、意外とそう見えるかも、、」


「はぁ、、はぁ、、何が言いたい、、?」


「ねぇ、、私が封印されてた五十年間でリティアが死の淵まで行かなかったことが、一回もないと思ってるの、、?」


「は、、?何言ってんだよ、、ここまで強いやつだぞ、、?あるわけがないだろ、、」


「そう、、君は、魔族だけでなく人間も舐めているんだね、、」


「、、、、なにが、、言いたい、、?」


「、、「鬼邪王」を倒したのも人間だ、「魔族軍」を壊滅寸前まで追い詰めたのも人間だ、、人間とは、我々の予想を大きく超え、時に世界に名を残すことができるほどに強いものも生むことがある、、」


「そうか、、しかし、、それだけだろ?」


「そうだね、、それだけ、、でも、それだけが何よりも強い、、だから、、負けるんだよ、、それは、「魔王軍」であっても例外はない、、まぁ、簡単に言うと「反射のマリスティア」を「瀕死までもっていく」ことなんていくらでもある、、」


水がそういうと、まるで合わせたかのようにマリスティアが立つ、、


「、、、どのくらい、、意識が、、」


「大体三分くらい?」


「それほどでございますか、、、」


するとマリスティアが水のもとまで歩く、、


「、、我が主、、主の盾である私が倒れてしまい、誠に申し訳ありません。」


「いいよ、、それよりも私は「勝利」が欲しい、、いけるね?「反射のマリスティア」、、?」


「、、かしこまりました、私は必ずや「勝利」をこの手に、、」


マリスティアが誓いを立て、ルドルの方に向き直る、、


「は、、?じ、、冗談、、だよな、、?」


「すいませんね、こちらは冗談ではありません、、そして、今から行う行為も、、」


マリスティアが腰につけているナイフを取り出す、、


「そ、、それをどうするつもりだ、、」


「、、こうするのです、、」


すると、マリスティアが自身を傷つける、、

その瞬間、ルドルにもマリスティアと同じ傷が現れる、、


「、、っ!?どういうことだよ!?俺は攻撃してないぞ!?」


「、、私が「反射のマリスティア」と呼ばれる所以はこれです、、あなたが言った通り、私の固有能力は「特定の行動をした場合、指定した場所に同じ傷を発現させる」です、、」


「そ、、それが、、まさか!?」


「えぇ、「特定の行動」には「自身」「他人」のどちらでもよいのです、そして、「指定した場所」はどこでもいいのです、ですので、これは「特定の行動」を「自傷」にし、「指定した場所」にはあなたの「腕」にいたしました、、あと、これは追加ですが、「特定の行動」は全部で「二つまで」です。」


「それを教えていいのかよ、、?」


ルドルがにやりと笑い、剣に手を伸ばす、、


「えぇ、、構いません、、私が設定した「特定の行動」は「自傷」と「剣を握ること」ですので、、」


マリスティアがそう言った瞬間、ルドルの手を無数の斬撃が襲う、、


「、、っ!!あっつ!!な、、何だよこれ!?」


「では、、これより、我が主の願いである、「勝利」を取ります。」


すると、マリスティアが首にナイフを当てる、、

それを見た、ルドルが叫ぶ、、


「や、、やめろ!!!!!」


しかし、その叫びも虚しく、マリスティガが首を切った、、

そして、連動するようにルドルの首から血が流れだし、、二人は雪の上へと横たわった、、、

お読みいただきありがとうございます。

誤字脱字、意見などありましたら、コメントなどしていただけると幸い。

高評価、ブックマークなどもよろしくお願いします。

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