表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら(公社)魔法協会附属鍼灸院の院長になった  作者: MC sinq-c
第一章 ボッカイの戦い編
72/106

俺にできること

「……かやちゃん……?」

 

 アカネが倒れたカヤにすがりつく。

 同時に、ピリスは蛇腹剣を手にジャキ目がけ飛ぶ。


「アラアラ、お姉さまハ、ずいぶん愛されていたのネ、こーんな怖い顔してアタシに襲い掛かってくる人がいるのダカラ」 


 蛇腹剣が不規則な動きでジャキに放たれる。

 しかし、刃は届かず、ジャキの手から放たれる閃光によって蛇腹剣は焼き切られた。

 ピリスはその光景にも微動だにせず、ジャキに掴みかかる。

 カイゼルシュニットの赤いラインが禍々しい光で点滅しだした。


「抗癌モードスタンバイ……考えている暇は無い……が」


 ピリスはこちらを振り向くと悲し気な表情を浮かべている。

 

 頭が追い付かない。

 何が起きている、ハッピーエンドじゃなかったのか?

 止めろ、ピリス、止めてくれ。


「……アタシは心中とか趣味じゃないンデ」


 ジャキの身体からイナズマが迸る。

 ピリスは雷撃の中、声なき声をあげながら仰け反り、そのまま地面に落下した。


「先生ぇ!!」 


 地面に落ちてきたピリスをパシーが介抱する。


「ンドルさん! 杉山さまとアカネさまを連れて逃げるのです!」

「ど、どこに逃げるんですかい!?」

「ここから出来るだけど遠くに!! そしてエレメントアーミーに」 


 全てを言い切らない内に、ンドルとカイルの頭上にイナズマが降り注いだ。


「さぁテ、邪魔しそうナ、奴らは片付けたシ、あとはゆっくり【中庸の者】を葬り去るだけネ」


 軽く肩慣らしをしたかのような仕草でこちらを見下ろしている。

 カヤの方を見ると、アカネが懸命な蘇生魔法を施している。

 ピリスの方は意識があるらしくパシーが魔術で傷を癒し、ンドルと、カイルも身体を起こそうともがいている。

 どうすればいい? どうすれば守れる?


「ジャキ、お前の目的はなんだ?」


 俺に直接戦闘能力は無い、今、出来る事は情報を引き出し、時間を稼ぐことだ。


「【中庸の者】なら分かるでシょ? この世界は既に陰が極まっているノ。陰陽転化を起こしケイラスを巡ラせ、全てを回帰させル。母なるケイラスに還ル、素晴らしい目的なのヨ」 


 もはや、疑う余地は無い。

 イセコスは何かしらの事情で世界の均衡が崩れ、この世界のエネルギー源とも言えるケイラスは偏った方向に振り切れて、邪気が生まれた。

 東洋医学で言うなら、陽が極限まで弱まり、陰が極限まで強さを増す。

 夏至があるように冬至も起こる、地球でも世界はバランスを保つために天変地異を起こしている。

 イセコスではそれが極端な方法になるということだ。 

しかし、全てには因果が必ずあるはずだ。

 ケイラスの均衡を崩しているのは……


「まズは、エレメントなル傲岸不遜が罷リ通る、このシャギーリヲ滅ぼス、エレメントマスターは永遠の円環ノ外デ滅ビよ」

 

 ――エレメントか。

 

 エビルベアの残った死体、そこから取り出す魔石、それによって起動しているエレメントギア、そしてそれを用いて、イセコスを支配したエレメントマスター。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ