陰陽転化の日
ピリスの制服とカヤの制服が合わさったようなゴスロリ風な黒い制服。
「――アンタ、いったい何者よ!?」
興奮しながらカヤは立ち上がったがフラつく身体を支える。
それはそうだ、自分と瓜二つの存在が目の前に現れたのだ、誰よりもカヤが一番驚いているだろう。
銀髪のカヤはニヤーっと不気味に笑った。
「ナニモノですっテ? キャハハハハ! 敢えて言うならアナタの妹になるカシラ」
「……カヤちゃんの……妹さん」
「アラアラ、本気にしちゃう、おバカさんいるのネ。なら、ちゃんと自己紹介しないといけないカシラ」
銀髪のカヤは冷笑を浮かべた。
「アタシの名は【ジャキ】ヨ。この世界を転化させるために産まれタの、お姉ちゃんから、キャハハハハハ」
オブザーバーを向けてみる。
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名前:計測不能 年齢:計測不能歳 ランク:計測不能
職業:計測不能
HP:計測不能
MP:計測不能
魔力:計測不能
魔防:計測不能
筋力:計測不能
体力:計測不能
速度:計測不能
邪気;計測不能
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何だこのステータス?
全てが計測不能って規格外の中の規格外という存在なのか?
「……転化……やはり【魔人】、東の大陸を滅ぼしたと言われる存在」
カイルの言葉に耳を疑う。
東の大陸と言えば魔法使いの故郷、そこを滅ぼした元凶だっていうのか?
噂や陰謀論として伝わっていた存在……そんなものが、何故カヤの姿をしているんだ?
そして、転化……今までの事象からすればこれは、陰陽転化という意味か。
「陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる」
ジャキは俺の言葉に反応したのか赤い瞳が見開かれた。
「これは、これは、まさかの【中庸の者】カ? ……決まった直ぐにシネ」
五色のイナズマがジャキの手の中に収束すると、一筋の閃光が放たれた。
ドンと強い衝撃で横に飛ばされる。
起き上がると俺がいた場所にカヤが立っていた。
こちらに振り向くと安堵したかのような穏やかな笑顔を浮かべていた。
そして、胸に穴が開いたままカヤはゆっくり崩れ落ちた。




