魔法使いと魔術使いたち
「私は行動によって証明してきました。魔術使いも信用に足る者がいるということを」
「……カイル、キサマ何を言っている?」
「時には信頼を得るため同胞たる魔術使いを利用し」
チラリとパシーを見やる。
「時には異世界人に真実を話せずにいた」
俺の方をカイルはじっと見つめている。
「ふう……カイル、カイル、それ以上はもう良い。今までの事は不問にする、キサマのいう通り魔術使いどもの処刑は考慮しよう」
「魔術賠償責任保険」
「え?」
それって魔法協会入会のメリットの?
「いい加減にせんか! 戯言は止めろ! コイツらの始末が終われば、いずれキサマを魔術使いたちの王にしてやろうではないか、奴らを使役する機会を与えてやろう」
オオカワの言葉には耳を貸さずに、カイルは俺を見つめ続けている。
「魔術使いを助けてくださいますか? 杉山副会長」
オオカワが何かを喚き散らしているが雑音は誰の耳にも届かない。
「ああ、もちろん。当会の会長は今、ご乱心中だが会員は必ず守る。それが公社の務めだからな」
カイルは少しだけ微笑むと右手の水晶玉を握りつぶした。
「!! ……かいる……きさ……うら」
ノイズだらけのオオカワの姿が砂嵐となり掻き消えた。
「今日一番の働きだぜカイルさん! うるせぇジジイが消えたからな」
「カイルさん、ありがとう!」
「そんなの良いからASAPよ、カイルは火の魔術を五芒星の右上よ」
「アニキー! シドウさまが!!」
ンドルの声で気が付くとカヤが既にイナズマを放っていた。
くっそぉ、ここまでか。
「させない!」
イナズマと俺たちの間にカイゼルが割り込んだ。
朱雀との激闘を表すかのように頭部の外装が無く、鎧の所々がバーストするように内部の機械が露出していた。
満身創痍の中、ピリスが叫ぶ、
「今だ!」
その言葉を合図に、パシーが、アカネが、ンドルが、カイルが、魔法と魔術を放った。
木火土水の力が五芒星の闇を祓う。




