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転生したら(公社)魔法協会附属鍼灸院の院長になった  作者: MC sinq-c
第一章 しがらみ編
31/106

ゲーム

「おお、それは大かんげ」


 ――ちょっと待て。そんな都合のいい話があるのか?

 パシーは扇子を広げて口元を隠しながらこちらの反応を伺っている。

 コイツ、何かあるな。


「ちなみに、パシーさん、入会者は何名くらいになりそうですか?」

「あら、急に他人行儀ね。まぁ、そうね、ざっと二千人くらいかしらぁ」

「よ、四桁ですって!? ……えーっと両手で数えられないわ」


 せいぜい、二桁までだよ!


「ふにゅう」 


 あまりの人数にアカネは目が渦巻きになって机に突っ伏した。

 二人ともパシーの手の上で転がされているな。

 そうは、させねぇ。


「そうですか。では、当会の返答として――丁重にお断りさせていただきます!」 

ナ、ナンダッテーっと二人はあわあわしている。

「アハ、それって、貴方がオーケーサイン出して良い事なの? エスカレーションしてくださる?」


 明らかに不機嫌な声になった。


「決めるも何も、二千人もの会員を入会させるキャパはありませんから。魔術賠償責任保険、我々の提案の裏をかくつもりですよね?」


 パチッと扇子が閉じる音がした。


「なんですって! ……あー、そ、そういうこと、私も気づいていたけど、敢えて副会長に話させたんだからね」

「この通り、会長もお気づきになられましたので。カイロン商会を入会させて、その二千人が損害を出した怪我をしたと虚偽の請求でこちらの資金をショートさせ、カイロン商会から貸付してそのまま乗っ取るおつもりなのかもしれませんが」


 ゆらーっとカヤとアカネの空気に殺気が含まれ始める。


「是非を取るまでもないーーどういう死に方が良いか、それくらいの慈悲を乞うていいわよ、メス狐」

「……お兄ちゃんは……ボクのもの……お兄ちゃんは……ボクのもの」 

一人だけベクトルがズレた殺気なのだが。

「カヤ、アカネ、待ってくれ。コイツには殺されないだけの後ろ盾がいるような気がする。そうじゃなきゃ単身ここには乗り込んで来ない、そう……例えばエレメントアーミーとか」 


 カヤとアカネの殺気が止まる。

 この二人の力を持ってしても、エレメントアーミーと事を構えるのは相当厄介なのだろうな。実際、ピリスはSS級だった。エレメントマスターにはそんな奴がゴロゴロしているのかもしれない。


「アハ、そんな怖い顔しないで。そもそも私がエレメントアーミーとツルんでいるファクトベースはあるのかしらぁ?」 


 まぁ、そうなるよな。

 ンドルが俺を襲った件も、EEを毛嫌いしているであろうンドルが仕事を請け負ったのもパシーの仲介があったのだろう。しかし、それは憶測であって証拠があるわけでない。


「その沈黙は無いと判断してもいいかしらぁ? 私はビジネスパートナーを増やしたいだけなのに、そんなに困った顔されちゃうとねぇ」


 わざとらしく、うーんと首を傾けると、これまたわざとらしく何かを思いついたかのような仕草をした。


「それじゃ、一つゲームでもしてみない?」

「ゲーム?」


 俺の反応にパシーは目を細めてほほ笑んだ。


「そうよぉ、聞くところによると、タケちゃんは凄腕のテクニシャンらしいじゃない? アタシも最近、肩がコるのよねぇ。だから、アタシの不調を治してくれたら、魔法協会さんとカイロン商会のアライアンスのイニシアティブをタケちゃん達に渡してもいいわ」

「それなら」

「ただし」


 鍼を持った俺を制するようにパシーは、扇子で口元を隠した。


「私に触れずに治してみたらよ。そんなモノを私に挿入するなんて……私、痛いのイヤイヤなのぉ」


 身体をエロそうにくねらせている。

 コイツ、挑発してきているな。


「――アタシが、不調とやらを消し去ってあげるわ。身体ごと消し炭にすれば不調とやらも感じなくなるワケだし!」」

「カヤ、大丈夫だ」


 口から炎を吐き出しそうなカヤを制止して、俺は不敵に笑う。

 そして、アカネに耳打ちをして、パシーをベッドに促した。


「それでは、パシー・カイロンさん、そちらに腰かけていただけますか」


◆◆お読みいただき誠にありがとうございます◆◆


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